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境界性人格障害の治し方1STEP(1)「いったん病気のせいにする」

オリジナル記事掲載日:2019年8月31日

境界性人格障害
(パーソナリティ障害)を
寛解(※)したわたくしが、
「どうやってここまで来たっけな?」
と振り返りながら、
治し方のワンステップを
ご紹介します。

※寛解(かんかい)…
症状がおだやかになること。

本日のワンステップは
「いったん病気のせいにする」
です。

“いったん”が最も重要ですよ。

精神障害が発覚した直後は、ズタボロ

わたしは高校生の時にいったん
「境界性パーソナリティ障害の疑い」
をかけられ、正式な診断を受けたのは
それから20年ちかく後でした。

ただ、正式な診断を受ける前に、
自分で病気についての文献を読んだり、
病気の特徴と自分の現状を当てはめる
作業をしていたので、
20代の時には
「これってやっぱり
境界性パーソナリティ障害じゃね?」
とほぼ発覚していました。

精神障害が発覚した後って、
わりとズタボロなんですよね。
そこまでの人生で、かーなーり
病気に振り回されながら生きていますから。

そのズタボロの状態から、
まずは「病気と闘える状態」まで
回復するため
に、
「とりあえず病気のせいにする」
が有効になってきます。

パーソナリティ障害は性格の問題ではない

境界性パーソナリティ障害に限らず、
「パーソナリティ障害」は
「生まれ持った性格の問題」と
誤解されることが多いです。

なので、患者本人も
「そもそも自分の性格が
悪いんじゃないか」
「性格の問題なら、一生かかっても
治らないんじゃないか」
という絶望感を抱きがちです。
(わたしもそうでした)

「自分の性質のひとつである」とは
考えられますが、
「生まれ持って変えられない」
ものではありません。


境界性パーソナリティ障害が
発覚するまでの間、
おそらくたくさんの人々を
振り回し、混乱させ、
傷つけてきただろうと思います。
自分自身もたくさん傷つけてきたでしょう。

とりあえずそれを、
“いったん”
病気のせいにしてください。

反省は必要です。
が、反省するのは
症状がおさまってからです。
反省も自己嫌悪も
最初はジャマなんですよ。

なのでまずは“いったん”
「自分の性格の問題じゃなかったんだ、
病気がそうさせていたんだ」
と思うこと。

それでほんの少ぉぉぉぉしだけ、
楽になります。

「いったん」がめちゃくちゃ重要

わたしが“いったん”をやたらと
強調するのはなぜかというと、

とにかくこの
「いったん」
最高に重要だからです。

なぜかというと、
“いったん”にしておかないと、

「私が今までやってきた事は
病気のせいだったんだ…」
という癒しの期間を過ぎたら、

「私は病気なんだから
しょうがないじゃん!
何やってもしょうがない!
だって病気なんだから!!」
という、
最悪の開き直りモンスター
できあがってしまうからです。

しょうがないじゃあ
ねぇぇぇぇぇんだよ。

たしかに病気になったのは
あなたのせいじゃありません。
しかし、病気を免罪符にして
何しても許してもらおうとするのは
「あなたの選択」です。

精神障害を治療するにあたって
ある程度の「開き直り」は必要だと
わたしは考えていますが、
病気にふんぞり返るのは
絶対にアカンやつ
です。

まあ、そんなこと言ってるわたしも
開き直りモンスターになりかけた
時期がござぁましたけどね。
気づいてよかったです。

「少しずつ」治していこう

境界性パーソナリティ障害は
気分の浮き沈みが
アホみたいに激しくて
今すぐ消えてなくなりたいほど
苦しいので、
「もうとにかく今すぐに治したい」
気分になりますよね。

人によって10年、20年、30年と
境界性パーソナリティ障害との
付き合いが長くなっている方が
いるかと思いますが、

そんな長い間つきあってきたのに、
たった数日で手放せるか?

って話なんですよ。

なので、あせらず
(焦る気持ちは超お察ししますが)
「少しずつ」ステップを踏んで
治していってください。

ここに寛解したヤツがいるんで、
「絶対に治らない」なんて
証拠はありませんから。

ごきげんよう、さようなら。

※わたしはカウンセラーをしておりますが
精神科医ではありません。

この記事は自身の経験と、
境界性パーソナリティ障害関連の
文献を読んで得た一般的な
知識をもとに構成しています。
すべての当事者さんに当てはまらない
可能性もありますので、ご注意ください。

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