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境界性パーソナリティ障害

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境界性パーソナリティ障害(BPD)関連の話を書いた記事をまとめています。当事者さん向け・周囲の人向け色々あります。
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#精神疾患

境界性パーソナリティ障害の妻・彼女・夫・彼氏・友人・家族を持つ全ての人へ

先日、LINEでこういうメッセージをいただきました。 「世の中には境界性パーソナリティ障害当事者の周りの人間側で、相談するあてもなく困っている人達が沢山いると思う。家族としてのカウンセリングは受け付けていないとのことだが、カウンセリングとまではいかなくても何か頼りどころを作っていただけるとありがたい」と。 まず大前提としてお伝えしたいのですが、私は別に境界性パーソナリティ障害当事者周囲の人のカウンセリングを全面的に拒否しているわけでは“ありません”。 私のカウンセリング

【第1回】境界性パーソナリティ障害の症状と戦う女子たちのお話会(BPD女子会)・資料【音声データ付】

こちらは2021年8月21日にオンラインで行われた、「境界性パーソナリティ障害の症状と戦う女子たちのお話会(通称・BPD女子会)」の資料です。 境界性パーソナリティ障害を24年患い、現在は寛解して心理カウンセラーをしている伊藤巴(いとう・ともえ)が主催しました。 ※境界性パーソナリティ障害の詳細や、私のかつての病状については下記記事やマガジンをご参照ください。 当時、参加者の皆さんにお渡ししたPDFを元にこの記事を作成しています。 私は「その時の参加者さんが一番得をす

¥1,000

情緒不安定女子(境界性パーソナリティ障害)当事者向けの月額制マガジン始めます

こんにちは。 元・精神疾患当事者、現・心理カウンセラーの伊藤巴と申します。 昔かかっていた病気についてはこちらの記事などをご参照いただきたいのですが、↓ 私は過去の自分のような、 ・気分の浮き沈みが異常に激しくて、 ・自傷行為をしていた(またはしている)経験があって、 ・自分は無価値だと感じており、 ・見捨てられ不安が強くて、 ・二面性の態度をとりがちな白黒思考で、 ・「自分」は一体何なのか分からなくて、 ・他人を気遣いすぎて頑張りすぎて心身を壊し、 ・その反面、他人を

境界性パーソナリティ障害は30〜40代である日突然発症したりしない。

こんにちは、境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害)を克服して現在は心理カウンセラーをやっている者です。 境界性パーソナリティ障害という病気がどういうものか説明すると長くなるので、病気の詳細は下記記事をご参照ください。 さて、上記のような売り文句で心理カウンセラーをやっているため、「自分はもしかしたら境界性パーソナリティ障害かもしれない」「あの人は境界性パーソナリティ障害に違いない」というご相談が多いです。 境界性パーソナリティ障害の症状のひとつにこんなのがあるんです

「何であんたはそうなの?」と言われても、そう生きていくしかない

今週入ってから昨日までの約3日間、突然人生が無意味なものに感じてきて「うおっ何だ急に、やばいな」という状態になっておりました。 いや実際はそんな軽口も叩けないくらい、体が動かなかったんですけど。 最初の1日目は純粋に生理痛が酷すぎて動けませんでした。 鎮痛剤を飲んでも痛みが引かなかったので、その時点で「いつもと違うな?」という感じはありました。 私は元々PMS(月経前症候群=生理前に精神不安定などの症状が出る)がひどいので、その対策はずっとしていたんですよ。 ※参考記事

相手を「精神疾患」という箱に入れてはいけない。

オリジナル記事掲載日:2021年8月14日(一部加筆修正) 問題行動を起こしてしまう 本人さんだけでなく、 その周囲の人から 「どんな対応をしたらいいですか?」 「これで正解ですか?」 と聞かれる事があるんですけど、 大事なのは 「この病気の人には どうしたらいいか」 という攻略法じゃなくて、 「“この人”は、何に喜び、 何を悲しみ、何に怒るのか?」 という、その人そのものを 理解しようとする気持ちだと 考えています。 いつの間にか相手を 「精神疾患という箱」に入れて

境界性パーソナリティ障害・治療の過程で起こる「ぶり返し」とは?

オリジナル記事掲載日:2020年9月15日 境界性パーソナリティ障害の方 (またはその可能性がある方) のカウンセリングをしていると、 必ずと言っていいほど 「ぶり返し」があります。 これ、実はわたしが 自力治療している時も あったんですよね。 今日はそんな話です。 ※これを書いている人は 24年続いた境界性パーソナリティ障害を 自力で治療して克服した人です。 詳細↓ ※もしかしたら他の精神疾患・障害でも 起こることなのかもしれないけど、 今の所「境界性パーソナリティ

怒りをコントロールできない人におすすめの心理ワーク

最近カウンセリングで「怒りをコントロールできない人」の相談を受けることが多いので、自分が実際にやって効果的だった、根本裕幸さん考案の心理ワークをおすすめしています。 でもこれ60分8,800円のカウンセリング代払わなくても、1,370円の私の本に漫画で描いてあるんですよ。 こちら↓ 8,800円のカウンセリングが無駄だと言ってるんじゃないですよ。 相談者さんそれぞれの状況やお悩みや生い立ちを聞いて、それぞれに合ったお話をします。自分でもここまでやるかと思うPDFも付け

境界性パーソナリティ障害を治せたのは「治したくない私」を認めたから

オリジナル記事掲載日:2020年10月26日 「治したくない私を認めたら、 一生治せなくなるじゃないですか!」 と思うでしょう。 しかしわたしは 「精神不安定を治したくない私」 を認めたからこそ、 境界性パーソナリティ障害を 克服できたのです。 * * * 「人間は失敗も恐れるが、 成功も恐れる」 という話は聞いたことが ありますか? “成功を恐れる”といえば 心理学者のマティナ・ホーナー (Matina Souretis Horner)が 1968年に提唱した 「

元・精神病患者だろうが何だろうが、自分の人権は大事にしろ

オリジナル記事掲載日:2021年2月10日 無意識のうちに 「自分は元精神病 患者なのだから、 それ相応の姿勢でいよう」 と思っていたみたいです。 が、そんなこと関係なく 自分の人権は大事にしよう、 と思いました。 ※この記事を書いている人は 「境界性パーソナリティ障害」 という精神疾患持ちだった人です。 現在は寛解(かんかい)・克服しています。 * * * なぜか今年に入ってから、 今まで仕方なく受け入れてきた 待遇の改善を求める動きを しているんですけど、 正直

境界性パーソナリティ障害を「治したくない」という相手のNOを、ちゃんと受け入れていますか?

境界性パーソナリティ障害関連のご相談を受けていると、「本人に病気を治したいと思って欲しい」「治療に向けて動いて欲しい」というお声をよく伺います。 もちろんその人への愛情ゆえにそう思っているわけですが、「治したくない」という相手のNOをちゃんと受け入れていますか? というのが今日のテーマです。 というわけで境界性パーソナリティ障害を自力で克服した漫画家カウンセラー、巴です。 noteやらメルマガやらのおかげで「こいつはエセ克服当事者じゃないようだ……!」と信頼を受けている

感情(特に怒り)は、ウンコ。〜ウンコは他人にぶつけない〜

最近あまりにもカウンセリングでこの話を相談者さんにするので、もうnoteに書こうと思いました。 感情(特に怒り)は、ウンコです。 ウンコは一人で出すもので、他人にぶつけるものじゃありません。 私が感情=ウンコと知ったきっかけそもそも私が「感情=ウンコ」と知ったきっかけは、尊敬する心理カウンセラーの根本裕幸さんが、そのような上品な話をされていたからです。  ↓ 根本さんは常々「自分の言っていることは、パクっていいよ!」とおっしゃる懐の深い方で、私もお言葉に甘える形で「感情

「〇〇してくれなきゃ死ぬ」はDV支配と同じじゃないのかな

オリジナル記事掲載日:2020年10月29日 全員が全員じゃないんですけど、 精神が不安定な方の中には 「〇〇してくれなきゃ死ぬ」 と言うタイプの人も いるんだそうです。 それってDV支配と 同じじゃないのかなあ、 と思った話を書きます。 * * * 「精神的に不安定な タイプの女性が とある男性の浮気相手になり、 『彼女(本命)と 別れてくれなきゃ死ぬ』 と言い出した」話を 先日聞きまして。 わたしはかつて どメンヘラだった時期が あるのですが、 「〇〇してくれな

私は境界性パーソナリティ障害の味方でもないし、被害者の味方でもありません

オリジナル記事掲載日:2020年5月19日 私は誰の味方でもありません。 あえて言うなら、 「自分と向き合おうとする人」 の味方です。 よく勘違いされてしまうんですけど、 私は境界性パーソナリティ障害を 患っている方の「全面的な味方」 でもなければ、 当事者さんの周囲にいる方 (いわゆる被害者さん)の 「全面的な味方」でもありません。 ※この記事で初めて 私のことを知った方の ために補足すると、 私は境界性パーソナリティ障害を 寛解した人で、現在は カウンセラーをやっ