映画を言葉に！「バリアフリー日本語字幕」②～音がなくても映画は楽しい～

「GWはうちでドキュメンタリーを観よう！」略して「#うちドキュ」特集記事、第４弾は字幕ユーザーの作品おススメメッセージをお伝えします。

【前回までの関連記事】

今回は、記事に登場いただいたり、パラブラで普段からお世話になっている字幕ユーザーのみなさんからの、各作品のおススメメッセージをご紹介します！みなさんの素敵なコメントこそが、映画を字幕で楽しむことができるという証拠です。#うちドキュ で観られるのは今だけ！

▼▽字幕ユーザーからの作品おススメメッセージ▽▼
「東京干潟」「蟹の惑星」　2019年／村上浩康監督

©TOKYO HIGATA PROJECT

廣川麻子（ひろかわ・あさこ）さん

特定非営利活動法人シアター・アクセシビリティ・ネットワーク（TA-net） 理事長

映画をオンラインで公開するという素敵な試みが各地で行われている。
ろう者である私も楽しむためには、バリアフリー字幕が必須なのだが
嬉しいことに、今回の企画ではすべて付いているという。
これはとても嬉しいことだ。

さらに、昨年12月に出席させていただいた、新藤兼人賞の金賞となった作品「東京干潟」「蟹の惑星」も公開されるという。※
とても楽しみである。
一見、地味なようだが、ドキュメンタリー映画の面白さにはまっている私はとても期待している。
賞を取るということは、きっと面白いに違いない。
じっくりと、バリアフリー字幕とともに堪能できそうだ。

他の作品のなかにはすでに映画館で拝見したものもある。
しかしこの機会にもういちど、ゆっくり自宅で観たい。
そして、今この状況で自分がどのように感じるかを確かめてみるのが楽しみだ。

※　協同組合日本映画製作者協会主催『新藤兼人賞』金賞の副賞に「UDCast（ユーディーキャスト）賞」が新設。『東京干潟』『蟹の惑星』は、この賞でバリアフリー日本語字幕と音声ガイドを制作される第１作目となりました。授賞式の様子はこちら

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ろう者女性の感想

「東京干潟」
干潟って東京にもあるんだな〜と思いながら多摩川の周辺の変化と伴い、社会の変化も手に取るように見えてくると、「“生きること”ってなんだろうな・・・サバイバルな生活か、魂の生活か」と自問自答するような気持ちになったけれども、おじいさんと猫たちの淡々と過ごす姿を見ると自分のわがままくらいは通してもいいんだよっていう、厳しさと優しさを感じられた。

「蟹の惑星」
とにかく、蟹・蟹・蟹・蟹・蟹・・・！
蟹づくしでお腹一杯になるかと思ったら、蟹のことをよく知らなかった分、すっかりハマってしまいそう。
目が発達している分、聴覚がないらしい。鳴き声もしないとのこと！！
自分のことみたい！と思って見入ってしまった。

２作品を通して思ったのはバリアフリー字幕付きで観れたのはすごくありがたいです。村上監督の自撮りトークも見応えのある面白さが詰まっていました！１作品でもそれなりに楽しめますが、やはり２作品セットで観た方がとても楽しめると思います！

「もうろうをいきる」　201７年／西原孝至監督

©2017Siglo

YUKIさん

手作り石けん作家・講師

もうろう（盲ろう）とは、視覚と聴覚の両方に障害を持つ人のこと。
そんな盲ろう者の生活や、周りの人々との交流を、監督は優しくも鋭い視点で丁寧に描いています。

どの盲ろう者のお話も印象深いのですが、
特に東日本大震災で被災した盲ろう者が、流された家の跡に立ち、住んでいた家のことを鮮明に話す場面が、強く記憶に残っています。

観賞後、自分の中の盲ろう者に対する勝手なイメージが大きく覆されました。見えなくても聞こえなくても、豊かな世界に生きていることに気づかさせてくれた作品です。

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松森果林（まつもり・かりん）さん

ユニバーサルデザインアドバイザー

生きること、それはつながり続けること。
「距離をおくこと」が思いやりの表現となっている今
「もうろうをいきる」を通して、改めてつながることの本質とは？
私たちは、つながるためにどんなことができるのか？
こんな時だからこそ、思いを馳せてみたい。そんな作品です。

5/2（土）～5/6（水）まで「GWはうちでドキュメンタリー映画を観よう！」略して「#うちドキュ」を開催中。
映画・映像のバリアフリー制作を通じて出会ったドキュメンタリー作品を劇場では見逃してしまった方たちに向けて、#StayHome のこの機会に観てもらえるように配信しています。

今回ご紹介した3作品に「オキナワへいこう」「まひるのほし」をあわせて全5作品、すべて「バリアフリー日本語字幕」付き！本編終了後のおまけ、監督・プロデューサーによる自撮りトークショーももちろん字幕がついています！

鑑賞後はぜひ「#うちドキュ」を付けて感想をお寄せください！
チケットをクリックして、あなたも#うちドキュ！