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#うちドキュ作品コメント!音声ガイドから観る映画~ディスクライバー編

移動のバリアゼロ!の映画配信プロジェクト #うちドキュ第2弾 「うちにいながらドキュメンタリー映画で旅しよう」、7月5日までの期間限定で開催中。残り4日となりました!選りすぐりのドキュメンタリー映画をお見逃しなく!

今日は音声ガイドから観た映画の魅力をご紹介!
#うちドキュで配信作品の音声ガイドを制作したディスクライバーさんお2人がコメントを寄せてくださいました

●そもそも音声ガイドとは…?●
映像を言葉で説明するナレーション!!
主に視覚障害がある方が映画などの映像を鑑賞する際に使われていて、映像の情景や人物など目から入る情報を言葉にします。
美術館や博物館で借りる作品解説ガイドとは違うものです。

そして音声ガイドを作るのがディスクライバーさんです。

●「ディスクライバー」とは?●
音声ガイドの台本を書く人。
セリフや演出のキーとなる音とかぶらないようにナレーションの尺や位置を調整します。また、映画の演出を伝えられるよう描写する情報を取捨選択したり、聞く人が理解しやすい言葉を選んだりと繊細な作業が求められます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

今回は配信作品の中から『アラヤシキの住人たち』『沖縄うりずんの雨 改訂版』の音声ガイド制作を担当したディスクライバーさんのコメントをご紹介します。

◆ディスクライバーのコメント

★質問内容★
①作品のイチ押しシーン
②音声ガイド制作にあたって難しかったところ
③伝わるように心がけたところ

【アラヤシキの住人たち】
寺田のり子(てらだ・のりこ)さん

アラヤシキの住人たちメインビジュアル

©︎ポレポレタイムス社

※寺田さんは『アラヤシキの住人たち』前半部分の音声ガイド制作を担当されました。

①イチ押しのシーン
全編、音を愉しんでいただければと思います。
山羊の首に付けた鈴の音、雪を踏みしめる音、人を出迎える犬の鳴き声、
薪割りの音、板木の音、雨があふれんばかりに流れ下る音、などなど。
四季折々、日々の暮らしの中の音が、やさしく耳に届きます。

②難しかったところ
自然のままの会話で、ハッキリ聞き取れないかも知れませんが、聞き取れても、聞き取れなくても、伝わるようなガイドを工夫したつもりです。

③何が伝わるように心がけたか
声高にメッセージを伝えるような作りではないと感じましたので、
淡々と、そこに一緒に暮らしているような雰囲気になればと心掛けました。

【沖縄うりずんの雨】堀内里美(ほりうち・さとみ)さん

沖縄うりずんの雨メインビジュアル

©︎シグロ

①イチ押しのシーン
沖縄の近現代史が丁寧に紐解かれていくなかで、胸がつまり、言葉を失う瞬間がたくさんあります。
ある事実が明らかになったとき、思わず「あぁ…」と声がもれてしまいました。

②難しかったところ
音声ガイド制作の基本である「映像をくり返し見る」という作業が一番つらかった作品です。
特に戦時中の資料映像や写真には目をそむけたくなるようなものも含まれていて、何度も夢に出てきました。
沖縄の問題を前に、ディスクライバーとしての客観性と、個人的な感情とのバランスの取り方が難しかったです。
そんななか、ジャン・ユンカーマン監督の穏やかな語り口は癒しでした!

③何が伝わるように心がけたか
作品の持つ「強さ」が“そのまま”伝わるよう、慎重に言葉を選びました。
音声ガイド付きで鑑賞すると、英語音声に字幕朗読が付きます。ぜひご利用ください。

●「字幕朗読」とは●
映画の字幕をボイスオーバー形式で読み上げるというもの。
吹き替えのように使うこともできます。
詳しくはこちらの説明動画をご覧ください!

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映画の細かい部分まで繰り返し観て音声ガイドを作っているディスクライバーさんだからこその視点でしたね。
私ももう一度観たくなりました!

#うちドキュ は残り4日!7月5日(日)まで今回ご紹介した2作品のほかに、『イーちゃんの白い杖』『四万十~いのちの仕舞い~』『老人と海 ディレクターズカット版』をあわせた全5作品を配信中!
鑑賞後はぜひ「#うちドキュ」「#映画で旅しよう」を付けて感想をお寄せください!

映画の旅は1作品1000円!チケットをクリックして映画で旅しよう!

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