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なぜ私は逆転裁判が好きなのか

心に残るゲーム

 好きな漫画は何度でも読むように、好きな小説だって何度も読み返す。好きな映画も何度も見返すし、好きなゲームだって何度もやり直す。
 私にとって何度もやり直したゲームは、「逆転裁判」だった。

「逆転裁判」シリーズ

 2001年にカプコンがゲームボーイアドバンス専用ソフトとして発売した「逆転裁判」は現在ナンバリングが6までリリースされている大人気シリーズだ。スピンオフ作品も多くあり、ドラマ化、アニメ化、舞台化など幅広く展開している。

 探偵パートで証拠を集め、法廷パートで証人を”ゆさぶり”証言を引き出し、真犯人に証拠を”つきつける”。法廷バトルゲームの草分け的存在だ。
 
 私はこの第一作目の「逆転裁判」を舐めるようにやり尽くした。当時発売していた「逆転裁判2」「逆転裁判3」も同様だ。すべての発言を”ゆさぶり”、すべての証拠品を”つきつけた”。反応は多彩に用意されていて、おそらく私はすべてのテキストを読んでいることになるだろう。

 おそらく今の私にはその熱量はない。ゲーム一つとっても、すべてのテキストを読もうなんて思わずに、重要なところだけ読めればいい、と思うだろう。なぜ当時の私がそんなことができたのか、といえば暇だったのと他に娯楽がなかったからだが、それでもきっと「逆転裁判」の面白さが影響しているのだろう。

常にまっすぐな成歩堂龍一

 「逆転裁判」の魅力は、他でもない主人公の成歩堂龍一である。彼は物語スタートから新人弁護士として様々な事件を担当するが、ほぼ一貫して依頼人を「信じ抜く」(一部例外はある)。彼の中では犯罪とか容疑とかそんなのはどうでも良くて、自分を信じて依頼してくれた人をとことん「信じる」どこまでもまっすぐなキャラとして演出される。
 
 時に優しく、時に厳しく依頼人に語りかけ、真実を追い求める彼の魅力に囚われた私は、何度も何度もゲームをプレイした。真実を知っているのに、成歩堂のまっすぐさをゲームで追体験した。

まっすぐであること

 盲目的にまっすぐであるのはバカバカしい。でも美しい。そこには信念があり、揺らぐことのない自信がある。自信をもっている人は、やはり美しいのだ。世界には今、これが求められている。


 是非「逆転裁判」シリーズをプレイしてほしい。ゆくゆくは、世界に”華麗”に”引導を”たたきつけてほしい。


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