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ケンビ探訪 CORRELATION-交流と継承

私の生まれ育った倉敷には、世界的にも有名な「大原美術館」がある。
そのおかげで、子供の頃からアートに触れる機会にも恵まれた。

小4の時に訪れた大原美術館で、ジョアン・ミロの「夜の中の女たち」に心を奪われた。

両親は全くと言っていいほどアートに興味がなかったため、美術館に連れて行ってもらうことなんてほとんどなかった。
けれど、芸術を愉しむ気持ちは、小さく育まれていった。

アートが好きではあるが、しがないサラリーマンの身ゆえ、頻繁に美術館に通えるわけでもない。
そんな中でも、機会を見つけては様々な美術館に足を運んでいる。

今回ふらりと立ち寄ったのは、岡山県立美術館。
ここ「ケンビ」では、ときどき無料鑑賞日がある。
さらに現在は、周年記念の特別展が開催されているのである。
これはもう、行くしかない。

ケンビは、郷土ゆかりの美術品を展示している。
収蔵品は絵画に限らず、書や器、現代アートなど多種多様な作品を楽しめる。

CORRELATIONは館内全体を会場とし、見ごたえのある展示となっていた。

中でも印象的だったのは、杉浦慶佗さんの作品。
「神さまの殺し方No.13」
タイトルだけ聞くと、眉をひそめられそうである。
だが作品を見れば、そんな感情は吹き飛ばされてしまう。
静謐な森に、ただただ圧倒される。

日々のストレスなんて、ちっぽけなものなのかもしれない。


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