教員が毎日15分でやらなければいけないこと②

さあ、15分でどのような仕事をしなければいけないのか、その一部をお伝えします。

教員の仕事

次の日の3~5コマ分の授業準備
 ・授業の流れや板書計画
 ・プリントや教材作成 等
授業の指導案の作成
 ・授業のめあて、細かい指導事項、指導要領の詳細、担当教員の意図、子ども達全員分の指導内容 等
校外行事の準備
 ・保護者向けの文書の作成、管理職への原稿確認依頼、配布、
 ・バスの座席表作成、バス会社との連絡調整等
 ・一日の流れを決め、各教員に確認し、修正
 ・事前学習、事後学習のプランや実施等
 ・細かい日時の設定、行く先との調整
 ・昼食のアレルギーチェック、支援体制の調整 等
係関係の仕事
 ・とにかく膨大
 ・教員数が150名以上いるため、規模がとても大きい
 ・文化祭や運動会等で調整や準備、連絡等もあり
児童・生徒に関する書類
 ・個別の指導計画の作成(全児童生徒分)※およそ5枚
 ・成績評価の作成(全児童生徒違う)※およそ15教科ほど
  目標とその指導方法どちらも記入する
 ・自立活動に関する記録(全児童生徒分)※およそ5枚
 ・進路に関する記録(全生徒分)
その他
 
・教室整備
 ・掃除
 ・アルコール消毒
 ・機材や設備等の修理・点検
 ・お金関係の手続き
 ・保護者対応
 ・年間で全授業をどのように行うのかの計画
 ・学級経営をどのように進めるのかの計画
 ・通信の作成 等

いかがでしょうか。かなり詳しく書いたと思います。
これ以上のことを、子ども達が帰ってから休憩までの15分の間にやらないといけません。

もちろんやり切れませんので、休憩返上で17時まで会議等をしたあとに夢
のボランティア残業タイムに突入します。

大体毎日3時間半(朝夕)の残業をしていますが、まったく終わりは見えません。終わるかと思いきや次の仕事がどんどん入ってきます。そもそも授業準備には、時間がかかるもので1コマの授業準備に早くても30分はかかります。後はご想像のとおりです。

私には、今後教育が衰えていく未来しか見えていませんし、2年間、教員をしていますが、未だに学校教育に希望を抱いている教員に出会ったことがありません。なんなら、熱心な教員ほど学校現場を離れていきます。

この話には、賛否両論あるかもしれません。先日の教員が起こした裁判では、授業準備は仕事ではない。5分ほどで十分という裁判所の考えも出たそうですね。

本当に子ども達の未来を考えた時に今の教員の労働環境のままで明るい未来が見えるはずがありません。保護者の皆さま、教員も人間です。この労働環境ではできることもできないこともあります。教員にすべての責任を押し付けないでいただけるととても嬉しいです。この労働環境を変えてほしいと教員も訴えていますが、変わるどころか仕事は増え、責任も増え、逃げ場もなく、給料も増えません。

事実、こんなに一生懸命仕事をして、自分の身を削ってでもより良い教育を、を毎日奮闘していても3年目の教員の給料は手取り20万です。毎月子ども達のために230時間働いていても、手取りは20万です。時給860円ほどです。「嫌ならやめなよ」と言われそうですが、そう簡単にやめさせてもらえません。むしろ、年度末でやめるとしても何度も何度も管理職を説得し、何枚もの書類を書かないとやめられません。

子どもの時から、教員に憧れ、ストレートで教員になってもこれが事実です。教育現場はすでに崩壊し始めています。

この文章も意を決して必死に書いています。どこかの誰かにこの苦しさが伝わったら嬉しいな、という思いでいっぱいです。そのうち消すことになるかもしれませんが、、、。

子ども達の明るい未来を願って。 ぱそ