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とうろう(北海道)

原材料:でん粉(とうもろこし〈アメリカ産〉〈遺伝子組み換えでない〉/黄色4号、赤色106号、青色1号)
製造:種万青坂商店
販売:ラルズマート(通販はしておりません)

今日7月15日は東京ではお盆。迎え火を焚いて現世に戻ってくるご先祖様をお迎えし、気持ちよく過ごせるようにもてなし、送り火によってまた元の世界へとお帰りいただく。

東京の一部の地域では7月にお盆が行われるが、祖霊を迎える行事としては改暦後に7月開催(新暦)の地域と、8月開催(旧暦)の地域、または両方やる地域もあるそうだ。

今回はそんなお盆ということで、番外編「食べられないお菓子」だ。

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カラフルに着色されたモナカの皮に、和紙のひもが付いている。袋の裏には「菓子」と書いてはあるけれど、基本的に仏壇もしくは仏壇横にお供え特設スペースを設け、そこに飾るものらしい。原材料はとうもろこしの澱粉と着色料なので、食べても人体に害はない(はず)。試しに私も食べてみたが、味のない赤ちゃんせんべいのようなふにゃっとした食感のモナカの皮だった。もちろん地元の方は「食べない」そうだ。

このモナカの「とうろう」を飾る習慣があるのは主に秋田・山形・青森・北海道、これらのなかでも地域によっては慣しがないところもある。お盆前に地元の市場やスーパーのみで販売され、通販はやっていないとのこと。こちらは函館在住の友人から送っていただいた。

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右から提灯、蓮の花、桃、カブ。左は竪琴? この他にも巾着袋も。色あざやかでまるっこい縁起物のフォルムが夢見心地でかわいい。光にかざすと白昼夢のようで、現世から1センチほど浮き上がれそうだ。

一説によると、「お供えしたいが手に入りづらいものをモナカで表したもの」だそう。人間が食べるのではなく精霊が食べるものなので、お供えする側の気持ちや想像力も食べているのかもしれない。

今年は我が家でもお盆特設会場をつくって飾ってみた。2020年の夏はCOVID-19の影響で盆踊りや祭りなどイベントの開催が難しい状況であるし、田舎に帰れない方もいらっしゃるかもしれない。家でゆっくりお盆の飾り付けをするのも、今年ならではの夏の過ごし方としてはアリかも。

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