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最近読んだAIロボット一人称SF小説3作品を紹介―その1

・軽く自己紹介的なSF愛を

ブログ、と言えば全盛期にあれこれ書いてました。映画の感想を書き始めると1本書き終わるのに5、6時間程かかって、ちょっともう無理!てなっちゃったのよね。

ということで、note初エントリです。猫の毛玉ことP_毛玉です。どうとでも呼んでください。

普段は映画大好きなので映画館によく観に行きます。年間230~300本くらいかなぁ。それとNetflixやHulu、dTV、AmazonPrimeなどを駆使してお家で映画やドラマを楽しむ漬物みたいな生き物。それが私。いい感じに発酵してるよ。

さて(上着を脱ぎながら)。人間、生きてれば好きなジャンルってものが確立してくるものでして。私はSF。といってもスペースオペラからサイバーパンク、スペキュレイティブ・フィクションなど色々あって何でも好きなんですが。最近はAIロボット題材のものが盛り上がっています。私の中で。小説、映画、ドラマ、マンガ、アニメ何でも楽しみます。

(今期アニメはVivyが超絶ツボ!AIロボのメンタルが壊れそうな描写とか最高だしアクションも作画も神!)

SF小説も大好きでイーガンやテッド・チャン、バチガルピにジョン・スコルジー、流行りの中華SFとか幅広く読んでます。

そんな中、ここ最近立て続けにAIロボット一人称の小説を読んで三者三様の面白さだったのでご紹介したい!是非に!どれもKindleで読めます。手軽ですね。

(やっと本題に入ったね…)

1.マーダーボットは連続ドラマの夢を見るか

『マーダーボット・ダイアリー』マーサ・ウェルズ著/中原尚哉訳 (文庫上下巻)

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マーダーボット・ダイアリー 上

ハッキングして内面的自由を獲得した警備ロボットの弊機ちゃんが宇宙を駆け回って探る自らの過去やこれからの自分。SF的な面白さは下巻に入ってからの方がバチバチくる。これキャラクターものなので、弊機ちゃんの陰鬱さとかオタクなとこ、ブツブツ独りごちながらコミュ障そのままに世界を生きる感じを楽しむ小説なのかなって

弊機ちゃんは内面的自由を獲得したにもかかわらず、表面上は警備ロボとして働き続けてるの。自由なことがバレないように。それで任務外の時間は大好きな連続ドラマを観て(ダウンロードしといたデータを走らせて)過ごしている。そしてそれが人間を理解する助けになってたりもするのね。もうだから、すごくオタクだし自己完結型だしコミュ障なワケ。

ね。

親近感、沸くでしょう。沸きまくりでしょう。そんな弊機ちゃんの閉じた世界がどう広がっていくのかってのが見もの。他のAIや人間と出会って、関わって、変わらない自分や広がる世界を受け容れて、そのままの自分が生きていける場所を見つける。そんなお話。

私が物語を楽しむうえで重視しているのは、始まりがあって何かが起こってドラスティックに変化したラストがある、ということではない。良かったなぁ~と思う作品は大抵、始まりとラストでほんの少し前向きに変化してるものが多い。映画で言えば『マンチェスター・バイ・ザ・シー』みたいに。

人はそうそう変わらないし、ツラい気持ちも完全に癒えたりはしない。だから自意識があるからといって突然生きる目的ができたりも、しないと思う。あれこれ考えながら、いろいろやってみながら、大事な人と一緒にいられるなら、それが人生でしょ?すぐに目標を決めてバリバリ生きていかなきゃならないって誰もそんなこと言えないよね。

ということで『マーダーボット・ダイアリー』文庫上下巻、読んでみてね!なんとこの5月に第7回日本翻訳大賞を受賞したくらい、文章も抜群のセンスですよ!更に続編『マーダーボット・ダイアリー ネットワーク・エフェクト(仮)』が2021年中に出版される予定なので楽しみですね!

2.……思いのほか長くなって時間がかかってるな

3作品の紹介を一気にしたかったのだけど、もう初老なので疲れました。また次のエントリで頑張って書こうと思います。これは下書きにして、完成させてから公開しろよって?それもそうだけど、正論だけじゃ人生面白くならないよ!

最近読んだって言っても数か月経ってるから、パラパラ読み返したりしちゃうと時間がどんどん過ぎていくんだよね。時間、怖い!

その2に続く

生きる糧を!