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会社運営に必要な成長戦略を考える視点(ヒント)について

「高校英語教師×MDRTエージェント×財務コンサルタント×米国マーケッター×独立起業家×現役アスリート」と超・異色の経歴をフル活用している、パートナーCFO梅田智起です。

 「成長戦略」を、「成長」と「戦略」の2つに分け、考える視点(ヒント)を探していきたいと思います。

 

①「成長」を紐解く

「成長」と聞いて真っ先に連想するエピソードがあります。それは私の3歳の娘が「ヨーヒへン!」叫んでいたものが、いつの間にか急に「幼稚園」としっかり発音できていたことです。(普段、仕事とアスリート活動に多くの時間をかけてしまっているため、子どもたちと触れ合える時間があまり多くなく、思わず頭をさすってしまいました。)

彼女からしたら、今までできなかったことが出来るようになったのです。「ヨーヒヘン」と言ってみて、最初は「えっ?」と大人たちから反応を受け、伝わらないことに対してきっと悲しい気持ちになったと思います。しかしながらめげずに、何度も「ヨーヒヘン」と発し、やっと文脈的に、「あっ、幼稚園ね!」と伝わり、それからは何度も「ヨーヒヘン!」、「よ・う・ち・え・ん」を繰り返し、多くの失敗を重ねて、自慢げに私に披露したのだと思います。

 子どもから学ぶに、この「成長」とは3要素に分解できると考えています。

1つ目は、できなかったことが技術的に出来るようになること、または、内容が熟成されたことです。
2つ目は、挑戦することです。挑戦することで、失敗もすれば、成功することもあります。しかし徐々に成功の回数が増え、自分自身のいわば「資産」になります。もし挑戦しなければ、失敗も成功もありませんから、成長する機会を損失することになってしまうと言えるでしょう。
3つ目は、夢中になれたことです。何かを恐れていては、夢中になれませんね。さまざまなリスクを勝手に想像してしまう大人からすると、子どもの無邪気さは、うらやましい限りです。

 

まとめ
1.技術的な習得/内容の熟成
2.挑戦して失敗/成功すること
3.リスクを背負って、自分の殻を破る精神 


②「戦略」を紐解く

経営史の側面から、ビジネスそのもの(win-winの関係性)は物々交換から始まり、お察しの通り、その歴史は非常に長いです。20世紀初頭(産業革命)になると、組織の発達や取引の拡大に合わせて、経営学や財務会計論、組織論と学問が登場します。

「戦略」という言葉が主流になるのは驚くことに、1960年代になってからです。物々交換の歴史と比べると、実に最近の概念です。
それまでは良いオペレーションをしていれば生き残れてきましたが、国際競争の変化が激化し、考えなければ勝てなくなってきました。この頃に戦略という概念を議論していたのが、戦略論ではお馴染みのアンゾフやチャンドラーです。

 こういった背景から、「戦略」とは、「大きな目標を達成するための方針」と言えます。大きな目標とは、「将来あるべき姿はどんな姿か?なぜそうなりたいのか?(ミッション、ヴィジョン)」をさし、それらを一人で達成することができないので、仲間と共に協力して進んでいく方向性を示します。

 

日本昔ばなしに例えるなら、まさに、桃太郎でしょう。「鬼がいては村のみんなが危険にさらされてしまうから、私(桃太郎)が退治しなければならない!」と危険をかえりみずに立ち上がるが、到底1人では勝算がないと分析し、きび団子と引き換えに、熱い思いに賛同してくれた仲間と一緒に強敵の鬼に立ち向かいます。

 

これはまさに、企業における戦略の策定~実行までのプロセスであると思います。状況分析の中から良い戦略を生み出し決断することが戦略の策定であり、戦略を的確に遂行し、適宜、是正しながら、目的の道のりを進めることであります。
桃太郎に見るように、外的な策略としての”Cool head”と、内的な求心力としての”Warm heart”が成功に導くための骨太な方針であり、「戦略」と言えるでしょう。

 

まとめ
1.20世紀初頭~:オペレーション(戦術)中心の世界があった
2.1960年代~:生き残るために戦略(方針)を考えるようになった
3.現在:論理と感情の両輪が回る必要性がある

 

 

成長戦略のアウトプット

「成長」と「戦略」について考察してきましたが、その「成長戦略」の一つのアウトプットとして「事業計画」が存在します。ところが私のクライアント先では、「3ヵ年計画の3年目が昨年だった。。。」みたいな事態が発生しておりました。その代表は、「当然、走りながら変えているよ!」と弁明していましたが、走りながら変わっているのは代表の頭の中だけでした。

 事業計画書は、現状を整理し、計画を実行し、検証する役割に加え、企業に関わる人(社内外)へのコミュニケーションツールの役割も担っています。時代や環境が変わっても、実は変わらないものが多くあることを再確認した時間となりました。

Cool head, but warm heart.

一般社団法人日本パートナーCFO協会
パートナーCFO梅田智起

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