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2022年2月 - 今月のスナップとエッセイ

 風が吹き抜ける静岡。「風速1mごとに体感温度は1℃下がるんだよ」と誰かの言葉を思い出す。首元に巻いたスヌードを嘲笑うかのような向かい風、その中をカメラを持って歩く。

 今月もこの街を撮った。晴れの日も。雨の日も。

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 ここ数日、世界のニュースから目が離せない。不穏だ、不穏すぎる。平和とは、国とは、外交とは。自分なりに学ぶ時間が増えた。歴史は苦手だからと敬遠していたが、そうであってはならない。人間は、考える頭脳を持っている。

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 今月は夫とわたしの誕生日、ふたりの結婚記念日があった。
 夫の誕生日、わたしは中華料理のフルコースを振る舞った。わたしの誕生日、夫がインスタントカメラのinstax mini Evoをプレゼントしてくれた。1日1枚我が家の記録を残している。結婚記念日は手紙を書き、ふたりで記念写真を撮った。お祝いに、去年も利用したレストランで食事した。夫には、日々感謝しかない。これからも、夫婦で成長していけたら幸いである。

 祝うこと、祝われること、それは歳を重ねている証だ。できれば、かっこよく歳を取りたい。そのために、生きるとは何か、よく考えて日々を積み重ねていきたいものである。

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 さて、今月のスナップとエッセイを書き続けて、1年2ヶ月。再びやってくる月末を目前に、わたしの手が悲鳴を上げた。

 肘部管症候群をご存知だろうか。腕の内側を通る尺骨神経が障害され、薬指と小指の痺れ、握力低下や筋力低下などを招く疾患である。
 原因は様々で、変形性肘関節症、ガングリオンなど、神経を圧迫するものや、osborne靭帯の先天的な形成不全により神経が脱臼してしまうものなどが挙げられる。わたしの場合は後者で(若年者における本疾患ではよくある原因らしい)、両側罹患した。神経移行術が適応であるため、右肘を5年前、左肘を4年前に手術した。

 その右肘が再発した。誘因はなく、入浴中に突然手が痺れ出した。嫌な予感しかせず、それからもう4日間痺れている。正座したあとの痺れ・痛み・感覚異常に似たものが、24時間肘から薬指と小指まで続いている状態だ。
 利き手は完全に戦力外になった。今これも左手で打っている。
 腕の位置によっては肘に痛みが走るので、また神経が脱臼してしまったのだろうかと思う。

 実はこの疾患との付き合いは10年にわたり、右肘に関しては3回目の発症である。手が使えないとは想像以上に不便で気が滅入る。例えば朝起きて、スマホの充電ケーブルを抜くのでさえ、一苦労なのである。他にも不便なことが山のようにあり、言葉にしたいのだが、それを書くだけの力すら残っていない。ストレスだ。しかし、今は安静が第一。これからの治療の選択肢を広げるために大人しくしておく。

 現在、初発や手術前のときの絶望感や不安はあまりない。信頼できる主治医と夫の支えがある。出来る限り、前向きに考えていきたい。長期戦になるだろう。

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 月末の今、わたしはとてもカメラが持てる状況ではない。持てるようになっても当分は無理が出来ないだろう。
 来月は思うように写真が撮れないかもしれない。文章も書けないかもしれない。それでもわたしは数枚でも数百字でも残したい。表現者でありたいのだ。

 それでは、良い写真生活を。

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