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外向型と内向型について

こんにちは。雪墨です。

私は人混みがとても苦手で、すぐ気分を悪くしてしまうという悩みがあります。

その原因をネットで探しているうちに、それは「内向型」という私の特徴が原因なのでは?と思うようになりました。

その時期に読んだ、内向型、外向型に関する本や記事が興味深かったので、今回はその特徴などをまとめたいと思います。


外向型と内向型は完全に二分できるものではなく、自分の性格が、(外向型⇐===⇒内向型)のどちら側に寄っているかで判断します。

ちなみに私は内向型人間です。個人的には、内向75:外向25くらいの割合だと思っています。

今回は外向型、内向型の特徴について、いくつかのレポートと私個人の意見を交えて紹介します。

自分はどちらの傾向があって、どのような特徴があるのかを考えながら読んでみて下さい。(知識部分については、情報の正確性を高めるために論文等を引用してまとめています)

外向型、内向型の基礎知識

今日、心理学者は、外に関心が向いているタイプの人を外向型内に関心が向いているタイプの人を内向型と分類している。(※1)
普段はある程度もともとの気質が表れているかもしれないが、自身の目標や愛情などによって動機づけがされたとき、人は普段とは正反対の行動をとることができる。そのように異なった性格を演じることは、予期しない結果につながり、回復期を必要とする。その回復期とは、外向型の人にとっては強い刺激、内向型の人にとっては静かな時間なのである。(※1)
アメリカ人成人のうち内向型の割合については、15%~50%の間で、さまざまな調査結果が発表されている。ちょうど指標の中間に位置する性質をもっている人は両向型とされる。(※1)

外向型、内向型という違いが生じる理由

脳の新皮質の覚醒水準には違いがあり、それが生まれもった気質となって表れているようである。覚醒水準が低ければ外向型となり、結果として、覚醒の水準を最適なレベルに上げるために、冒険的なことや人々に囲まれることによって刺激を求める。一方、内向型の人には、高い覚醒水準が見られる。それゆえ彼らは強い刺激を避け、しばしば非社交的だとみなされる。
(※1)
覚醒水準とは、脳の活動状態(活発さ)を表し、脳の過度の興奮状態を過覚醒と呼ぶ。(※2)

外向型と内向型の特徴

外向型の人は、外の世界に関心が向き、すばやく行動する傾向がある。時間をかけて質を確実なものにすることよりも、量を重要と考える。話している間や対話の中で、物事をじっくりと考える。彼らは社交を好み、グループでよく働き学び、目に見える結果が出るほどに、能力を発揮する。しかしながら、落ち着いて聞き、読み、書くことは困難である。彼らの短期記憶力は優れている。外向型の人々は、誰かに教えることを頼まれたり、交流に人を巻き込むような時に最も集中するかもしれない。(※1)
内向型の人々は、思考内省記憶感情によって元気づけられる。口頭で発表することよりも、聞くこと、読むこと、書くことを好む。グループディスカッションではしばしば居心地が悪く、発言をためらうかもしれない。発言を求められるよりは、自分のタイミングで自ら発言するのを好む。また、しばしば集団の中で孤独を感じている。外向型の人に比べて長期的記憶は優れているが、人の名前を覚えるのは苦手である。単独で作業をすることを好み、平均的にみると、同程度のIQの外向型の人に比べ、低学年時と高校時に良い成績をおさめる。同程度のIQでも外向型の人は、幼児園時により優れている。(※1)
私たちは、周りの環境の捉え方によって動機づけがなされる。外向型の人は、状況を前向きなチャンスだと捉え、リスクをとり、刺激を求め、物理的、心理的な見返りを期待する。その期待に伴う「スリル」(興奮状態)を好むのである。(中略)彼らは社会的関わりが必要な分野で成功をおさめる。しかし、増大した肯定的感情を、自分自身で阻害物質を働かせてコントロールしないと、暴力や財産の損失などにつながる恐れもある。(※1)
反対に、内向型の人は起こりうる楽しいことについて、強く反応はしない。簡単に感情が高まることはなく、結果よりはむしろ自分の興味があることに取り組むことで満足を得る。起こりうる危険や、混雑していて騒がしい環境に対して過敏であるかもしれない。彼らは我慢強く、研究者やエンジニア、建築家、芸術家や作家のように、静かに計画したり熟考したりするような状況でやる気がわくのである。(※1)

この記事の一番最後に引用元のURL等を出典として紹介します。そちらはより詳しい内容なので、気になる方は是非見てみて下さい。

内向型について

外向型、内向型の特徴としては先ほどまでの章で殆ど説明しました。

ここまでの説明に、内向型=内気、コミュニケーションが下手、人見知りというような記述がない点がポイントです。

実際は、人数の比率や、社会的に外向的な人が活躍しやすいということもあり、普通の人=外向的な人、内向的な人=変わった人と思われがちです。

そのため、しばしば内向的な人にはネガティブなイメージがつきやすい傾向にあります。

とはいえ、自分のような学生が何を言ったところで、外向型の人が活躍しやすいような社会の構造を変えることはできません。

そこで大切なのは、戦略です。
内向型の特徴や強みを活かせる環境に身を置く。
外向型の人とも楽しめるような技術を身に着け、共に協力する。
内向型の持つ長所で短所をカバーする。等

逆にお勧めしないのは、内向型=劣っているというイメージを持ち続け、悲観的に生きることです。

中学生までは、自分のような内向的な人は周囲より劣っていると考えていましたが、今考えると、学校という環境が外向的な人に有利な環境として偏っているだけの問題だと思います。

ありのままの自分でも輝ける場所は必ず見つかります。特に今の時代は。
私も含め、内向的や外向的という特徴を前向きに捉えていきたいです。

内向型人間の悩み

ここでは、私(内向型)を悩ませる場面を少し紹介します。

「一人で本を読んだりアニメを観たり…つまらなくないか?」
「何故もっと友達と遊ばないんだ?そういうの嫌いなの?」
「さっきから喋らないけど、退屈なの?」

よく外向的な人から言われるセリフです。(中学時代は特に)

これだけ覚えておいて頂きたいのですが、外向的な人は人との交流や活動的な場面で精神や気力を回復させるのに対して、内向的な人は充電式の機器に似ているとよく言われます。

一人の時間に精神や気力を回復させ、外界の刺激(人との交流やアクティブな遊び)で消耗していきます。

これはお互い、元々の気質と離れた状況で消耗し、元々の気質に合った場面で回復するという原理に基づいているだけです。

外に関心が向いているタイプの人を外向型、
内に関心が向いているタイプの人を内向型と分類している。
と書いたように、私たち内向型にとって、外とのかかわりはアウェイな状況なのです。

そしてもう一つ内向型について。
だからといって、孤独を好むわけではないということが重要です。

確かに遊びや人との交流で精神や体力は沢山消耗しますが、「楽しい」という感情と「疲れる」という感情は別です。

そのため、少なくとも私にとって、人と遊ぶことは疲れるけど楽しいことであり、友達もとても大切に思っているのです。

ちなみに、遊んでいる途中で疲れた場合は、思考が停止し、言葉が浮かばなくなり、人によっては自分の内部、思考の世界に閉じこもることで、体力を回復させようとします。

そしてこれが「退屈そう」に見える原因だと思います。

ちなみに、外向的な人に比べて頭の回転が遅い傾向にある内向的な人は、その場で即座に発言することが基本的に苦手だと言われています。

そのため、テンポの速い会話にはついていけないことも多く、ついていけてたとしても体力を大きく消耗します。
 

私は外向的な人と、より関わりたいと思っているので色々試行錯誤していますが、世の中にはそうは思わない人もいるでしょう。

そのような、内向型の強みを伸ばすことに集中したい人には、無理に外向的になれと言う必要はないと思います。

それでも何か言ってあげたいと思ったときは、相手の性格を否定して自分の意見を押し付けるのではなく、提案をすることが大事だと思います。
こういうことをするのも、あなたにとって○○のような経験になるかもしれないから、やってみたら?という風に。

最後に

普通というのは相対的な言葉でしかなく、例え多数派に属していても、自分の価値観や意見だけが全てではないということを最近よく実感します。

少し哲学チックですが、真の「普通な性格」は、神のみぞ知る領域だと私は思います。もしかしたら大多数の人の方が真の普通ではないのかもしれないのです。

とはいえ、人間関係の中で自分の性格が周囲と噛み合わず、好きになれない人も沢山いると思います。

それに、ここまで紹介した内向的、外向的という特徴は基本的には変化しません。であれば、それぞれを悲観的に捉えることに意味はありません。

なんで自分はこんな性格なんだ。とか、社会構造のせいで…。という風に大きすぎて自分が影響を及ぼせない範囲の事ばかりを考えていると無駄な時間を過ごしてしまうかもしれないので。

そこでまずは、自分の影響を及ぼせる範囲内で物事(戦略)を考え、実行すると良いと思います。

「短所を長所で補う」「他人の目を気にしないレベルの自分の芯をつくる」等。


また、自分が人と関わる際は、お互いの足りない部分を理解し、支え合うことを意識していきたいです。(それについての記事⇒https://note.com/oztoufumi/n/n94dfd5e63d84)

今回の記事では人の性質をざっくり内向型と外向型に分けて紹介してきました。

これらの知識が、内向型と外向型の人がお互いに相手を理解し支え合う際のお役に立てれば幸いです。

最後に「下町ロケット」のモデルになった植松努さんの言葉を紹介して終わります。https://youtu.be/gBumdOWWMhY

人は足りないからこそ
助け合える
足りないことを
バカにしないで

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

出典

※1『私たちのウェル・ビーイングや幸福、人生観に影響を与える性格―内向性と外向性の違い』マレーネ・リッチー (理学士、看護学修士、インターナショナルエデュケーター)2017年8月25日掲載

※2『精神科診療のポイント』「参照12:覚醒水準とうつ病の薬物療法」
閲覧日2020年9月23日

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