就活ルールがなくなると、どうなるか勝手に予想してみた。
就活指針をとりやめる、というニュースが昨日報道されました。もしなくなった場合、各所どういう影響や動きが出るのか勝手に予想してみました。
■今回の概要
・面接の解禁時期などを定めていた就職活動ルール(採用選考に関する指針)を21卒から廃止
・中西会長は、会社説明会や面接などの解禁時期を経団連が一律に定める必要はないとの考え
・現在のルールは、3月説明会解禁、6月面接解禁
・20卒入社までは上記適用が決まっている。
・今後調整を進めた上で、経団連として機関決定を目指す見通し
※下記、あくまで個人的な見解です。
■全体予想
・新卒採用が中途採用と近い動きになる。
・通年採用のふつう化(いつでもインターン、いつでも選考、いつでも内定、いつでも入社)
・1、2年生への早期接触、囲い込み激化。
・時期もやり方も自由になり、企業間の差、学生間の差、どちらも大きくなる。
■企業
・今までの採用ルール、戦略は通用しない。
→入社、承諾、内定のシミュレーション、年間スケジュールの見直し、ギアをどこで入れるかゼロベースで考え直す。
・早期選考、早期ジャッジ、長期グリップの流れ
→採って終わりではなく、「やっぱりこの会社に決めてよかった!」と思い続けてもらう仕組みが必要。
・個人情報の取り合い(いかに早く会って繋がるか)
→学生が最も使うLINE、Twitterでのコミュニケーションが増える?
・通年採用、通年インターン、通年辞退ケアで採用人事の業務量増加
→業務効率UPの為のシステム、AIの導入進む。採用担当ニーズの増加。
・内定辞退を加味して今までより多めに内定出す。
→1人当たりの学生にかける時間が薄まる可能性。
・学生ウケの良いイベント、インターンが1年通して増える。
→実際に働かせてみるなど、会社のリアルをしっかり伝えないとどこも同じに見えてくるかも。
・企業同士のコラボイベントが増えるかも(魅力の掛け算)
→コラボができるフットワークの軽い業界とそうでない業界で差が付く?
・内定のひっくり返し合いが増えるかも。
→内定承諾の重みがもはや皆無に等しくなりそう。
・都心部での採用激化。
→地方(関西、九州、東海等)へのエリア拡大、海外採用へ
・インターンやイベント増加に伴う会議室問題の深刻化
→オンライン面談、面接が一般化?
・1、2年生にも内定出し増える?
→数年間有効な内定パスが増えるかも?採ってから育てる。
・採用広報が肝。
→他社より多く、面白く、露出を増やさないと埋もれてしまう。
■学生
・情報戦の激化。
→3月解禁という大きな波がなくなるので自分で動かないといけなくなる。
・情報に溺れる学生と情報を活かす学生に2極化しそう。
→いかに早く、正しい、自分に必要な情報を仕入れるか。
・いきなり一斉にリクルートスーツで飛びこむ必要がなくなる。
→いろんな会社をイベントやインターンでお試しできる。「働く」を知る機会は増えそう。
・インターンの重みが増す。早く行くほど有利(に見える)
・各社から個別で連絡殺到し、情報処理が大変になる。
→情報の選別、重要な情報は自動でアラート設定しないと機会損失につながる?
・内定時期がバラバラに。決めたが悩む、また決めるが悩む。が増えそう。
→会社選びで大事にしたい事は3つに絞る。比較しやすく。
・海外留学勢、体育会勢は朗報。就活時期が被らない。
■学校
・ずっと就活をしてる人が出てきそう。
→就職課の役割が増す。
・各社自由に採用活動が始まる。授業や研究への支障。
→学業が疎かにならないようにする仕組み、独自ルールが生まれそう。
・あちこちの企業が年中採用活動をしている。
→企業の情報をリアルタイムで仕入れる必要がある。
■その他
・就活塾が増えそう。
→内定はとれるが決めれない(決め手がわからない)学生がますます増えそう。
・平日フルタイムだと人材が確保できない。
→新卒の複業化?複数社に就職するケースも今後あるかも(週2でA社、週3でB社みたいな)
・合説が分散化。季節ごとに開催される感じになるかも。
・学生が使う夜行バスや新幹線、ホテルのピークが分散しそう。
・配属確約や給与確約、その他個別での確約やオファーが増えそう。
思いつくがままに書いてみましたが、学生の皆さんにとっては、たんまりある学生時代の時間をより豊かにするチャンスだと思います。(自分は学生時代、サークルとバイトに明け暮れて居ましたがそれはそれでよかったですw)
・自分の将来を考える、個人と組織と社会の繋がりを考える時間が増える。
・先輩がこうだから、とか人気企業ランキングが上位だからとか、周りに流されないで、自分で決めて動く「決断経験の場」が増える。
・いろんな会社をリアルに知る機会が増える。(なんとなく入社を決めてしまって不安、とか、入って1年足らずで違ったので辞めた・・・となる可能性を減らす事もできそう)
だと思います。いずれにしても受け身では何も起きないので、
・悩んだらやってみる(きつい方を選んでおく)
・情報をいつも浴びておく(気になる会社や人、テーマはフォローして勝手に手元に流れてくるように)
・最後は自分で決める。自分の言葉で話す。
・決断を変える時はお世話になった人にきちんと説明する。
・あとはやるか、やらないか。
企業側も各社・個社で事業、人、文化を学生に刺さるワードで言語化、発信していく必要性がさらに増すと思います。学生の人生を決める大事な仕事なので、騙し合い、化かしあいが通年化しないように、学生や学校に配慮をしながら、オリジナルの採用を仕掛けて行けるといいなーと思います。
変化は痛みを伴いますし、まだまだ議論もされていくと思いますが、
「めちゃくちゃ大変だけど、くそ楽しいです!」と言ってイキイキ働く新卒が世の中に1人でも増えるといいなーと思いますし、そういう仕組みを創っていきたいと思います。
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