センター試験の思い出
どうやら今日はセンター試験らしい。
私がセンター試験を受けたのは12年も前のことなんだけれども、ふとその日のことを書いてみたい気持ちになった。誰の役にも立たないけれども、ここらで一度整理しておくのも悪くない。
当時の私は、猛烈に行きたい大学があったわけでもなく、でも行きたくない大学はたくさんあって、消去法で大学を選んでいた。
それでもなぜか国立は受けるべきだよなぁと、4人兄弟の次男としての妙な自覚だけは立派にあって、センター試験にはかなり気合いを入れて臨んだ。
補足:私立が第一志望の場合はセンターの得点は原則関係なかったので、予行演習みたいなものだった。
気合いが入っていた分、重圧もすごかった。
今考えると、センター試験で人生が決まるなんてことはないのだけれど、当時の私は絶対に失敗できないと自分自身を追い込んでいた。
案の定、朝から体調が悪く、絶妙な吐き気が定期的に来た。
友人と駅で待ち合わせ、試験会場まで向かう。話すことで緊張や吐き気を紛らわし、外の空気を吸うことでなんとか正気を保っていた。
試験会場で高校の友人に会うと、なんか様子おかしくない?いつもより元気ないよね?とみんなに言われた。あのいしまるがナーバスになってる!などとからかわれたりもした。正直、そうやっていじってくれることで大いに救われた。
それでも試験は孤独な戦いだ、友人と話して紛らわしても、参考書を読んで最後の確認をしていても、試験開始となったら頼れるのは己しかいない。
一教科目は社会科の選択科目だった。私は倫理を選んでいたと思う。
試験開始の瞬間に動悸と吐き気が襲ってきたのだけは鮮明に覚えている。
とても問題を解ける状態ではなかったので、深呼吸をした。
少し落ち着いても、思考が正常な状態ではなかったので、簡単な問題から解いた。そうしていくうちに、自分の中で大丈夫だと思えるようになり、次第に波に乗っていった。これが英語や数学などのメイン教科だったら脳がパンクしてダメだったかもしれない。
一教科が終わり、少し気持ちが落ち着いた。二教科目からは、気持ちが高ぶってはいたものの具合が悪くなるほどではなくなり、いつも通りの力が出せた。ポッケに入れたキットカットは体温でグニョグニョになっていて、縁起が悪いなぁと思えるくらいの余裕も出てきていた。
そうして、一日目、二日目と試験が終わっていった。
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結局、私立の大学に行くことになった。
センター試験の結果が悪かったわけでもなく、国立の試験に落ちたわけでもなく、全て受かった上での決断だった。
つまり、センター試験のあの緊張はなんだったのだろうとなる。
でも、それは結果論で、あの時の私にとってはセンター試験が全てだったし、その後の私立の試験も懸命に取り組んだ。
全ての結果が出た上での決断だった。もっと偏差値の高いところを受ければよかったじゃないかとたまに思うが、それは自ら受けないと決めたことだし、正しかったどうかなんてわからない。
結果論で過去の自分を責めることは簡単だが、意味はない。
当時の私に、ただの試験だよ。これで人生なんか決まらないと言っても、何の慰めにもならないことはわかっている。
でも、選択肢が狭まることはあっても、大学ごときで人生は本当に決まらない。むしろその後どう生きるかの方がよっぽど大事だ。
だから、今日センター試験でうまくいった人も、悪かった人も、そんなに気にしないでほしい。
伝わらないと思うし、綺麗事だとわかっているけれども本当に本当にそうなのだ。
私は高校時代に部活と勉強を頑張りすぎたせいで、大学をのうのうと過ごしてしまった。大学受験で燃え尽きてしまわないように、大学でどう過ごすかにエネルギーを使えるようにしておくのが、おすすめです。
おじさんからの小言だと思って、頭の片隅にでも入れてくれたら嬉しいです。
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