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愛着関係と自己肯定感の育てかた その3

次は、認める、褒める、肯定する

「できたね」。頑張ったことはやっぱり認めてあげましょう。
「よくやったね」。そういう言葉を使いながら、子どもの気持ちが前向きになるように励ましてください。

できていないことを目に向けるよりも、できるようになったことに目を向けましょう。
大人はどうしてもできなかったことを言いがちですから、それはちょっと置いといて、できたこと言う。
 
親がやってほしくないことに、「それはダメッ」と禁止ではなくて、「こっちの方がいいよ」って。
ダメなこと言うんじゃなくて、これならいいよ、やってもいいよとかね。
そういうふうに、やって言って良いことを示してやりましょう。そうすると、子どもはそこでやりたいことがやれますから。
 
それから次は、子どもが自分で考えて判断して行動する時間を増やす
子どもの思いや考えを尊重して、達成感や成功体験を育てること。
失敗を恐れてはダメです。失敗したらどうすれば良かったか、ここでも自分で考える時間を与えることです。
 
親が先回りしない。
失敗しそうだから、こっちの方がいいよとか、こうした方がいいよとかやっちゃう。失敗することなど体験しない方がいいと思っちゃうからね。
これが難しい。
 
大人はね、どうしても自分のつもりがあって、生活の流れがあって、その中で色んなことをこなしたいから、そうでないことをいろいろやる子どもには本当に困っちゃう。そういうふうに先回りしない、子どものペースに寄り添うんですね。
 
子どもが自分で考えて判断する行動を増やすことが、ものすごく大事というのは、先日ラジオでやってましたね。
校則を自分たちで考えて、自分たちで決める高校がある、っていう話を耳にしたんですけどね。

何のためにこういう校則を作るのかっていうのを、自分たちが分かっているから、先生がいちいち校則を守った・守らなかったで取り締まらなくても自主的に守る。こういう目的だから校則があるんだっていう認識が子たちにあるから、全く混乱しないらしいです。
 
それで考える力が出てくる。
生活をどういう風にしたら楽しくスムーズにできるかってことを自分たちで考えて。
そう、自治ですよね、これ。

そういうことを実践しているって報告をちょっと耳にしたんですけれども、こういう子どもたちの、これは幼児もそうですけども、自分でまずしっかり考えさせるってこと。それで大人がサポートして付き合う。
そして失敗は失敗でいいんです。失敗した方がいいんですよ。
大人だってそうじゃないですか。失敗から学びますよね、色々な事をね。それが大事。
 
それから、子どもが嬉しくなるような関わりをいっぱいする
これは相手に愛情を伝える重要な方法です。
あなたが大切にしている友人や恋人に愛を伝えるにはどうしてますか。相手がうれしくなることをしますよね。
今の時期はバレンタインですね。相手が嬉しくて喜ぶから、最高のチョコレートを選んであげるじゃないですか。もらったほうは嬉しいでしょ。
 
そういう子どもとの関係を日常的にいっぱい作ることなんですね。子どもはうれしくなると満足してやる気が出てきます。意欲的になるし、積極的になるし。毎日の生活の中で子どもがうれしくなることをたくさんしましょう。
 
この間見つけた新聞の記事をちょっと紹介しましょう。
とてもホッとするとてもいい話ですよ。
これ、チクチク言葉とふわふわ言葉って言います。
 
ある日の兄弟喧嘩。これお母さんが書いています。

「ある日の兄妹喧嘩」

「お兄ちゃん大嫌い」と3歳の娘が言うと6歳の息子は少し傷についた様子で「それチクチク言葉だよ。チクチク言葉は言っちゃいけないんだよ。」と言い返したんです。

兄妹喧嘩は基本的には静観することにしている私だが、その状況に不釣り合いなほど可愛い言葉の出現に私は思わず割って入った。
「チクチク言葉ってなあに」
すると、
「相手が嫌な気持ちになるのがチクチク言葉で、嬉しい気持ちになるのはふわふわ言葉。今、嫌な気持ちになったから、大嫌いはチクチク言葉」。

担任の先生に教わったらしい。
私は感心して、「そうか、じゃあママがチクチク言葉を言ったときも、今みたいに教えてくれる?」とお願いしたら、「うん、いいよ」と了承してくれた。

その日の夜、寝る前に布団に寝転がりながら、息子と娘に「今日も元気でいてくれてありがとう。明日も素敵な1日になりますように。大好きだよ」と愛の言葉をたくさん語りかけていました。
すると息子がそこで一言「ママそれふわふわ言葉」と微笑みながら言い、そのままスーッと眠りについた。

私は「チクチク言葉言ったら教えてね」と言ったのに。チクチクじゃなくてふわふわの時に教えてくれて、それがとても嬉しかった。

素敵な子に育ってくれてありがとう。
あなたたちのママで、ママはとっても幸せ。
今日もふわふわ言葉でいっぱいの一日にしよう。

いいでしょ。
ふわふわ言葉とチクチク言葉、覚えててください。

こんな、“大嫌い”と言われただけでもすごく胸にチクってくるね。
そういうことを大人はね、つい言ってしまうことがあるから、その言葉がけを気をつけたらいいと思います。
そして子どもは嬉しくなるから元気になるしね。

(2020年2月目白講演会より#8)

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