Shiro Takagi

学問のあり方について考えてます.関係ないことも書いてこうかと思ってます.

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最近の記事

PIについて

PIというのは,Principle investigatorの略で,ある研究室(ラボ)の統括者のことをさします.ラボのボスの仕事は主にお金を取ってくることです. 研究にはお金が必要なので,公募に出ているお金に申し込んだりしてラボにお金を持ってきて,そのお金で研究室を運営するのです.このPIは,研究で優秀な成果を収めた人がなるというのが一般的かと思います. このシステムについて,個人的に思っているのは,これは必ずしも研究成果を生み出していく上で最適なシステムではないんじゃないか

    • 研究のエコシステム

      ちょうど今日ある方をお話をする機会があって,研究のエコシステムの話になった. 今ある研究のあり方って,例えば大学だと師弟関係みたいなのが主になってるし,得意な分野と不得意な分野をもつ人がお互い補うような組織になってないし,研究ができる人がPIになる仕組みって必ずしもベストとは思わないし...など. そして,それを変えようという動きって思ってるよりはないなあと.あったとしてももっと違ったあり方があっても良いんじゃないかなあなど. めちゃくちゃ共感する部分が多くて人生で一番

      • 学術系クラウドファンディング

        研究のための資金源は主に2つあります 1つ目が国から大学から一定額支給される交付金,2つ目が応募によって獲得する競争的資金です.これらはいずれも国からの資金すなわち税金を使用するものですが,そのほかにも民間企業など様々な機関からの助成金があります. しかし,近年研究者に対して直接複数の個人から支援を募る資金獲得のあり方が広まっています.何かやりたいプロジェクトがありそれに対して人々の金銭的支援を募る資金獲得の方法を一般にクラウドファンディングと呼びますが,研究プロジェクト

        • ゲームを通して研究をする!

          みなさんFolditというゲームをご存知ですか? これはタンパク質の構造を予測するゲームです.このゲームの面白いところはゲームを楽しんでいるだけで,実際科学の分野で研究されていたタンパク質構造予測の問題を解くことになっているというその構造です! 実際にFolditにハマったFolderたちは,研究者たちが10年近く当時のコンピュータを使っても解けなかった問題をわずか数週間で解いてしまったらしいのです!! このように実際の問題をゲーム内に取り込んで,プレイヤーがゲームを楽

        PIについて

          市民科学

          研究者ではないアマチュアの人が協力することで研究の手助けをする「市民科学」と呼ばれるものがあります.有名なところで言えば「Galaxy Zoo」と呼ばれるプロジェクトで,これは研究者とは限らない一般の人が,観測された銀河の分類を行うというものです.このプロジェクトにおいて新しい銀河が発見されてそれが研究論文になったことで話題になったようです! 市民科学は科学の民主化を推し進めるだけでなく,私たちの知の歩みを大きく加速させる可能性を持っています.そんな市民科学をまとめたサイト

          市民科学

          バイオハッカー

          近年,企業や大学などの研究機関に依存せずに,自分の家でバイオの研究をしているような人たちに注目が集まっています.このような人たちを,「バイオハッカー」と呼ぶようです. 実験装置などもホームセンターで揃えた材料で作ると案外安く済むようで(ホームセンターなどで買ってきた道具で実験器具を作ってバイオの研究をすることをDIYバイオ(Do It Yourselfバイオ)とも言うようです!),人工的に食用肉を作ろうとしていたり,遺伝子改変をしていたりと様々な取り組みがなされているようで

          バイオハッカー

          無料で論文を読む

          せっかく見つけた論文が有料だったり会員登録で読めなかったりすることはないでしょうか。僕はあります… 研究は税金で行われているものも多いのにおかしな話ですよね そこで!論文を見つけたら自動的に無料の論文を見つけてくれるサービスをちょっと紹介します! まずはUnpaywall Chromeのextensionを入れるだけで、論文のページに行った時に自動的にオープンアクセスの論文を拾ってくてくれます! 次にKopernioこいつも細かい部分は違いますがやってくれることは大体

          無料で論文を読む

          プレプリント

          研究者たちの研究成果は,論文という形でどこかの会議だったり論文雑誌だったりに提出されて,そこでOKをもらったものが晴れて世に出る.というシステムだったんですね. これが最近OKもらう前の段階,まだどこにも提出する前の段階の論文をweb上に公開するというのが増えてるんですね.こういうのをプレプリントとか言います. 私はみんながどんどん所属とかなんとか関係なしに研究する世の中になったらいいなと思ってるので,こういう動きはすごくいいなと思ってるんですね!プレプリントの段階で論文

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