見出し画像

≪アキエ≫【書籍紹介】兄の終い

みなさんは、きょうだいがいますか?
私は、一人っ子です。
子どもの頃、訳知り顔の大人に、「さみしいわね…」とよく言われましたが(主におばさん。みなさん、発言に気をつけよう!w)、そもそもきょうだいがいないから、その存在がいるか、いないかで湧いてくる感情がわからない。なので、「そうですね」と、適当にあいづちを打っていましたw。

とはいえ、父が事業に失敗して家族解散したり、母が認知症になって施設に入所したり、“家族の大事件”が起きるたびに、「きょうだいがいたら、この面倒くささ(精神面、経済面)を共有できたのかなぁ…」などとは思いました。

でも、きょうだいといっても、別の人格。
決して、わかり合えて、仲が良いとは限らないですよね。
縁が切れない家族だからこそ、難しい問題に発展することもあるでしょう。

『兄の終い』は、長く連絡すら取っていなかった兄が死んだことで、その後の後始末に奮闘する妹の話です。

小説仕立てになっていますが、なんと、著者の村井理子さんが体験したドキュメンタリー! 実話だからこその、揺さぶられる感情に自分を重ね合わせる人も多いと思います。

仲の良し悪しは別に、今後のきょうだいとの関係性を考える人に、ぜひとも読んでいただきたい一冊です。


アキエ