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地方都市における生活基盤再編のあり方を考える|岡崎市籠田公園~桜城橋

愛知県岡崎市では、近年、籠田公園・中央緑道・桜城橋の整備が順次完了し、年々市街地が様変わりしているように感じます。

これらの整備は、官民が連携した市独自の計画により実現しています。

今回は、一般的な地方都市が抱える課題現地の様子から感じた生活基盤再編のあり方について執筆してみようと思います。

地方都市のまちなかの持続性に課題

地方都市において、中心市街地のスポンジ化(まちなかに空家・空地が散在すること)が問題視され、活力低下・人口減少が課題となっています。

このような中で、国おいても立地適正化計画制度によるコンパクトシティ化といった、中心となる市街地やその周辺にゆるやかに居住や都市機能を誘導し、持続可能な都市づくりを進めています。

「自分は誰もいない郊外のゆったりした場所に住みたい」という方も多いともいます。
ですが、国・自治体にとっては、人口減少下において将来的な都市の持続性を考えると、あまりお金がかからないように、都市機能がまとまった便利な場所にまとまって住んでほしいと考えます。

ほんの数十年前まで、新規宅地整備で市街地を拡大してきたまちづくりを、案に否定しているようにもとらわれかねない中で、コンパクトシティをはじめとした中心市街地の持続性に関して、全国的に関心が高いと感じます。


このような課題を打破する岡崎市独自の戦略

愛知県岡崎市では、先のような課題をいち早く察知し、市独自の計画として「QURUWA戦略(乙川リバーフロント地区公民連携まちづくり基本計画)」を官民連携により策定し、まちなかでの「くらしの質の向上」を目的としています。乙川リバーフロント地区では、2015年頃からイベントや社会実験など様々な活動行なってきています。

このような試行錯誤を官民連携のもと、まち全体で繰り返し、ここ数年で基盤整備に表れてきています。

籠田公園は、若い子育て層が多く、多様なアクティビティがみられてます。

中央緑道は、籠田公園と乙川を繋ぎ、城下町ならではの歴史と遊び心くすぐる空間となっています。

桜城橋は、乙川の景観を眺められるとともに、橋の上でくつろげるスペースとなってます。

籠田公園から桜城橋を通り、乙川や東岡崎駅まで行くまでの道のりが楽しく、あっという間についてしまうような感覚でした。詳細の記事は、以下の通りです。


過程も大切!生活基盤再生のあり方とは?

生活基盤の再編は、今、どの地方都市においても実施を迫られているところだと思います。その理由は、大きく2点です。

●中心市街地(かつて、基盤整備に力を入れた地区)の人口の減少、衰退

●中心市街地の基盤・インフラの老朽化

中心市街地の衰退を放ったらかしにできない理由は、上記のようにかつて基盤整備に力を入れたからでしょう。
その基盤も、整備後40~60年経っており、あらゆる施設・設備の更新時期が一気に来てます。

このような状況下での生活基盤再編は、お金もかかるし、基盤を整備したからといって、今の課題を解決する糸口になるかは定かではない中で、思い切ったことは実施しにくいかもしれません。

岡崎市の生活基盤再編の過程で感じたことは、しっかり行政と民間が連携しながら、民間が積極的に生活基盤のあり方を考えていることにあると思います。
そして、社会実験を繰り返しながら検討の過程を見せることで、地域みんなで将来都市像を共有できることが大切と感じました。

「そのようなことに意欲的な民間がいない」や「行政にそのようなやる気を感じない」と思う前に、自ら行動に移すことが大切と感じています。
少しずつ社会実験を続けていくことで、仲間が増えてくるのではないでしょうか?

あとがき

先日書いた岡崎の記事から、もう少し書いてみたいなと思いましたので、生活基盤整備再編の観点で執筆してみました。

国の報道発表を見ても、そういった社会実験の支援に関する情報が出ています。
筆者自身も、まちづくりの過程に興味がありますので、今後も注目していきたいと思います。

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