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アスリートの怪我と栄養④サプリメント

前回まででは、タンパク質、脂質、炭水化物では、その質や量を維持することが重要であることがわかりました。
今回は、サプリメントによる栄養補給です。


参考引用

Papadopoulou SK. Rehabilitation Nutrition for Injury Recovery of Athletes: The Role of Macronutrient Intake. Nutrients. 2020; 12(8):2449. https://doi.org/10.3390/nu12082449

サプリメント

傷害の治療のために、BCAA(ロイシンを含む)、クレアチン、オメガ3脂肪酸、HMBなどの追加栄養素の補給が、MPSに有益であると提案されている [19] 。


ロイシン

タンパク質代謝の調節因子としての潜在的な役割を持ちます。
推奨される摂取量は3g/日とされ、十分なタンパク質と一緒に摂ることで、筋の分解を防いだり、筋損傷の治癒にも影響を及ぼす可能性が示唆されています。


ベータ・ヒドロキシ・ベータ・メチル酪酸(HMB)


HMBの摂取による筋損傷などへの影響のエビデンスは、2020年ではまだ確立されていないそうです。
ただ、筋肉量の維持などに効果的であるといういくつかの報告もあるため、今後はさらに注目される可能性がありますね。


リジンとピペコール酸

リジンは必須アミノ酸の一つであり、ピぺコール酸はリジンの代謝産物です。筋肉量の維持、筋タンパク質分解の減少に寄与する可能性がある とされています。


オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、筋タンパク質合成を調整するとされています。
抗酸化物質として働き、脂質の酸化を改善します。
魚油由来のオメガ3脂肪酸の摂取は負傷したアスリートにとって有益である可能性が示唆されていますが、しっかりとした根拠は少ないようです。
今のところは、筋の修復には有用である可能性がありますが、筋肉量を増やすことについてははっきりわかっていないそうです。

オメガ-3脂肪酸の補給は、抗炎症作用や免疫調節作用が推測されています。
魚を食べると良さそうですね。
しかし、魚油の大量摂取が創傷治癒と筋肉量の回復を阻害する可能性が示されているため、大量摂取は逆効果の可能性もあります。


サプリメントは、食事のみでは不足した栄養素を補うには効果があるかもしれませんね。
今の所は食事メインでサプリメントはその補助ぐらいで考えられていますが、今後はもしかしたら、一粒で完全栄養食のようなものが普及するかもしれませんね。栄養のみの考えではそれでいいかもしれませんが、味などを楽しむのも食事の魅力の一つですね。

ではでは。

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