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仙腸関節障害と理学療法

仙腸関節障害に対し、理学療法を行う場面は多々あると思います。
まとめてみました。


参考引用

Al-Subahi M, et al. The effectiveness of physiotherapy interventions for sacroiliac joint dysfunction: a systematic review. J Phys Ther Sci. 2017 Sep;29(9):1689-1694. doi: 10.1589/jpts.29.1689. Epub 2017 Sep 15. PMID: 28932014; PMCID: PMC5599847.

理学療法

上記論文では、仙腸関節の機能障害にたいして

・マニピュレーション
・運動
・キネシオテープ

が有効であることが示されました。


マニピュレーション

マニピュレーションを用いたアプローチは

・仰臥位で、セラピストはマニピュレーションを行う反対側に立ち、患者を回旋させ、前上腸骨棘(ASIS)を後下方に素早く突き刺す

・ランバーマニピュレーション

・高速低振幅スラスト(HVLA)による徒手的マニピュレーション

・機械的力-徒手的補助(MFMA)マニピュレーション

・骨盤の特定部位(上後腸骨棘)にコンタクトハンドを当て、高速低振幅のマニピュレーションスラスト

が紹介されています。


運動

仙腸関節機能障害に対する運動の効果を検討した研究では

・仰臥位、股関節90°屈曲、膝伸展での大腿四頭筋の等張性収縮と、うつ伏せでハムストリングスの等張性収縮。またマニュピレーションも実施。

・90–90 left hemibridge、side-lying scissor、side-lying knee-to-knee、side-lying internal rotation and abduction、long setting reverse curl-up、basic bridge and adduction、abdominal marching、pelvic floor exercises
の8つの運動を行う

・多裂筋や腹横筋の活性化

が報告されています。


キネシオテーピング

キネシオテーピングとしては

・両側の脊柱起立筋と内腹斜筋

・外腹斜筋、側臥位でのASISからPSISまで、腹直筋

が報告されています。


個人的には仙腸関節への介入として多裂筋にアプローチすることが多いです。その効果を具体的に検証したことはないですが、本論文でも紹介されており少しホッとしました。
マニュピレーションなどを安易に行うことは少し危険を伴うかもしれませんね。しっかりとした練習しましょう。

ではでは。


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