外反母趾②疼痛
外反母趾は痛みが出てくる場合に、治療の対象となります。
なぜ,前足部に疼痛が生じるのか?
靴
荷重位で踵をもち上げる際、第1MTP関節を中心としたMTP関節は体重支持の役割を担います。
ハイヒールは踵部分が小さい分、MTP関節で体重を支持する役割が大きくなります。
よって、
・MTP関節の関節包の伸張刺激
・硬い靴による圧迫刺激
により、疼痛が誘発されます。
神経の圧迫
変形が重度になると、第1中足骨の回内、内側種子骨の外方変位が生じます。
内側足底神経は、固有底側趾神経となり内側種子骨の内側、外側種子骨の外側を通過します。
よって種子骨の外方変位により、内側種子骨の真下に内側の固有底側趾神経が位置するため、荷重による神経圧迫から疼痛が誘発されます。
開張足と胼胝形成
外反母趾では、第1中足骨の背屈、第2・3中足骨の相対的な底屈位というアライメントをとります。
隣接する中足骨同士は、深横中足靭带で結ばれているため、
第一中足骨の内反、回内変位
→深横中足靭带の緊張
→第2中足骨の内反回内
→第2中足骨の底屈(3つの楔状骨で構成された「ほぞ穴」にはまり込む)
→横アーチの低下
→開帳足
→第2、3中足骨頭部に荷重が集中
となります。
第2・3中足骨頭部に胼胝が形成され、中足骨頭部に疼痛が生じます。
槌趾変形と胼胝形成
母趾の外反が顕著になると、母趾が示趾の底側に回り込むことがあります。
それにより趾屈筋腱が伸張され、趾節関節の屈曲から槌趾変形を伴う場合があります。
槌趾変形により、示趾、中趾の趾節関節背側部が靴と接触しやすくなり、胼胝が形成、疼痛が生じることもあります。
外反母趾に対して手術を選択する方も多いですね。靴による変形も多いため、過去の生活方法なども大きく影響しています。バレエなどもそうですが、水泳の飛び込み方法が影響したとおっしゃっていた患者さんもいました。
ではでは
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