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外反母趾③足部内在筋

外反母趾に対しての運動療法をまとめます。
今回は足部の内在筋についてです。


外反母趾への運動療法

母趾内転筋

母趾内転筋は、斜頭と横頭の2つの筋頭が存在します。
支配神経:内側足底神経
・斜頭
起始:底側中足骨間靭帯・長足底靭帯・立方骨・腓骨筋腱鞘
外側種子骨へ付着

・横頭
起始:第3〜 4中足骨頭内側面、中足趾節関節の関節包、深横中足靭帯
外側種子骨へ付着

外側種子骨に付着した両筋頭:第1基節骨底に停止

特徴

それぞれ起始が第5中足骨底まで広がることもあるそうです。
母趾内転筋は、外側種子骨を内側に引きます。
そのため、第1中足骨の内反を制限するため、横アーチの形成に非常に重要です。

母趾外転筋

起始:踵骨隆起・舟状骨粗面・内側足底筋間中隔
停止:第1中足骨や1〜2横指近位部から1横指程度遠位で、短趾屈筋内側頭の腱と癒合

停止腱のうち、
深層の線維束→内側種子骨へ
表層の線維束→基節骨へ
内側種子骨と内側種子骨から中足骨頭をつなぐ内側種子骨靭帯に付着し、基節骨底に停止します。
伸張性が低下により、第1中足骨は回内-外反位をとるため、母趾外転筋の伸張性の獲得は必要です。

背側骨間筋

体部に付着する背側骨間筋は4つあります。
第2趾には基節骨の内側/外側に背側骨間筋が停止するため、背側骨間筋が収縮すると、第2趾の内外転運動は生じず、第3・4趾が外転します。
つまり、第1背側骨間筋は母趾の運動には関与しません。
しかし、中足骨間靭帯からも起始するので、足根中足関節の安定性向上に働きます。
よって、足根中足関節の安定性を向上するために、背側骨問筋の筋力訓練は必要です。
また、足趾屈曲筋力の強化訓練を行う場合は、伸展とともに趾の外転を意識させます。


運動療法としては、適切な靴の指導及びテーピングなども重要となります。
どの治療方法が適切かをしっかり考えて治療していきましょう。

ではでは

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