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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿231


第230回から続く


4580のレベルから4650のレベルでの売りの目線


ブルームバーグ記事からの引用です。

・「米個人消費支出、6 月は前月比0.5%増-PCEコアは前年比4.1%上昇」


7月28日金曜日の寄りの後、少し時間をおいて付けに行ったS&P500で4580のレベル。
7月28日金曜日1日の動きの結果論で見ると、このレベルは引け近辺のレベルでもありますが。
そこから、4600~4650のレベルが視野に入ることもあろうかと思います。
この4580のレベルから4650のレベルでの売りの目線を持ちたいと考えています。
これはあくまでアウトライヤーの想定です。

現在、僕は、この寄稿で述べてきました通り、個人的事情により、現実には相場に対峙するという状況にはございません。現実に相場に関わっておりません。
最も早く、現実に相場に復帰できたとしても、9月末もしくは10月はじめくらいかなあと思っています。
ですので、これは、あくまで、インデックスのレベルで見たアウトライヤーの想定です。

4580のレベルから4650のレベルで売りの目線を持った場合の、下のターゲットはまず、4400、その次、4300。


マーケットが大崩れするとは、まずは考えておりません。


マーケットが大崩れするとは、まずは考えておりません。
ただ、あれ~、もしかして大崩れにつながるぅ~と考えるのは、この前述の想定から、4200を割って下に行った時、その時に、そういう、大崩れという考えが頭の中に生まれ、よぎるのではないかと思っています。
直近の寄稿で述べてきた通り、3%から5%の調整は、いつ起こっても不思議はないと思ってきました。まあ、7%弱くらいの調整まで、視野に入れながらです。



僕は、常々、株式市場にとって大事なのは流動性と業績だと述べてきました。

乖離の修正


流動性のところにつきましては、FRB、米財務省によるボラティリティ抑制者としてのボラティリティ抑制装置が、混乱が勃発した時には作動するでしょうから、流動性が枯渇してしまうというところに視点があるのではなく、現在のネットのフェドの流動性とS&P500のインデックスの間の乖離、この乖離の修正にその視点があります。
引き続き、BTFP(FRBによる新しい緊急貸出制度)によってデュレーションリスクが除去されている局面進行中です。

*デュレーションリスクの除去につきましては、第213回寄稿からの引用~FRBがやらんとしている事は、デュレーションリスクを除去しているという事です。デュレーションが長い債券ほど金利の動きに対する債券価格の感応度は大きいのです。このリスクを除去しいている事、これが強烈に威力を発揮しているわけです。この寄稿で繰り返し述べてきました通り、BTFPそのものはQEではありません。

*デュレーション~金利の変化に対する債券の価格感応度を示す値(単位:年)・債券を保有することによって利子および元本を受け取ることのできるまでの期間を加重平均したもの。

業績につきましては、第221回第225回の寄稿で引用しました通り~”ゴールドマン・サックス・グループの株式ストラテジストは、米企業が第2四半期業績についての低い市場予想を「満たすか上回る」と予想。ただ、24年の利益急回復期待は「楽観的過ぎる」と見ている。”~僕もこの見方に賛成です。

これだけ、AIブームに端を発して、PEの拡大ゲームをしますと、業績面で、そのロージー(バラ色)なシナリオにあるすべての条件は満たせない、どこかでほころびは出るのでは、と考えております。そのほころびが出たところでの修正、これに視点を置いております。

ソフトランディングぅ~。


ソフトランディングぅ~のシナリオ採用者とは一線を画しており、リセッション(景気後退)は回避できる、景気後退はなくなったんだ、とは、僕の場合は考えておりません。なくなったのではなくて、金融状況が緩和していることから、後ずれ、しているのだと考えております。ですから、ハードランディングを意識するのは、ふとした乖離の修正からはじまって、その修正過程の中で、インデックスのレベルで言うなら、S&P500で、4200を割って下に推移することがあった時に、頭をよぎり始めることであるという認識でいます。

今、ソフトランディングぅのシナリオが、ハードランディングのシナリオを凌駕してきたばかりのところです。そ~んなにすぐに、それが様変わりと考えるよりも、まずは、乖離の修正から、と考えています。


昨年7月に逆イールドが発生して以来


昨年7月に逆イールドが発生して以来もうずいぶんな時間が経ちますし、昨年3月からFRBが最速のペースで金利を引き上げ続けてきても、現在、米経済は、依然回復力をふんだんに持っているわけです。失業率の数字を見ても、昨年3月から変化しているわけでもまだありませんし。

まずは、乖離の修正というところから、ということに視点を置いています。

パウエル議長がFRBの議長である限り、QE(量的緩和)やZIRP(ゼロ金利政策)に戻るということは考えられないでしょう。この寄稿で述べてきております通り、それらに戻らないための闘いをパウエル議長はしているわけですから。ですから、金利については、利下げ云々ということよりも、”より長い間より高く”ということで見ています。FRBが利下げに方向転換する時は、経済が極めて悪化している時だと考えております。歴史的にもこれまでありましたし、これまで過去の寄稿で何度も述べてきましたが、FRBが金利を引き下げ始めたところから、マーケットの下落が始まったという例ですね。

元FRBの人達が、再三再四指摘しております通り、バランスシートを拡大する事とデュレーションリスクを除去することは同様のことではありません。異なることです。少なくとも、この違いは、明確に認識しておきたいことですね。
パウエル議長がやっているのは、デュレーションリスクの除去であり、QT、バランスシートの縮小です。

マーケットがどう解釈するかということにつきましては、それはマーケットに聞くしかありませんが、まずは、金利を引き下げる、という、その必要はありませんね。

このような認識で僕はいます。

4300近辺に下げたところは、また、その押しを買える


その上で、S&P500で4580から4650レベルを売り目線で見たい。4200を割って下に行くようなことがあったら、大崩れも想定しよう、という考えです。
別の言葉を使用すれば、4200を下に割れないのであれば、FRB、米財務省によるボラティリティ抑制装置が作動するという背景がある以上、4300近辺に下げたところは、また、その押しを買えるということにもなりうるわけですね。

まあ、実際にそうなった時にそこに行ってみて、考えることだと思っています。
今は、このような目線で見ています。

日曜日と月曜日の寄稿はお休みさせていただきます。
また、寄稿させていただくことができます際に、寄稿させていただきます。
どうぞよろしくお願い致します。




第232回へ続く




最後に …
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私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。


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