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そのフィルターがキッチンの汚れを助長する!?

水回りのお掃除って大変ですよね。

特にキッチン周りは、油汚れとの闘いです。

レンジフードのお掃除なんて、あのギトギトを考えると・・・

「汚れが大きくなる前に対策を」と考えるのは当然です。

でも、実は間違った対策が、逆にキッチン周りを汚してしまっている事があるんです。


今の新築住宅にはほぼ見られなくなった、昔ながらのキッチンの換気扇

このイメージのままだと、羽が恐ろしい程に油でベトベトになるイメージですよね。

だから付属のフィルターなどでカバーして汚れ防止をしていたお宅、多かったはずです。


近年のタイプのレンジフードだと、フィルターが付属していないタイプが非常に多いです。

昔の換気扇を知っている世代ほど、汚れを嫌って何とか、市販のフィルターを取り付けたり、何ならダスキンがフィルター販売したりしてます。

知ってますか?

そんなことしたら、キッチンが余計に汚れることがあるって。


最近のレンジフードの多くは、換気扇内部で空気と油分を遠心力で分離する仕組みになっています。

その分離した油がオイルトレーに落ちてくるので、定期的にトレーの掃除をします。

フード内も油が取れやすい素材になっていることが多いので、大掃除でフードを開けても驚く事はないでしょう。

そんな仕組みのレンジフードにフィルター追加したらどうなるでしょうか?

フィルターがあることで、給気入口が目詰まりしているのと同様の状態となります。

換気扇は頑張って空気を引っ張るけれど、フィルターが邪魔して空気が入りにくいという事。

つまり、排出できる空気の量が減るのです。

結果、排出できなかった調理中の微細な油は霧状となってキッチン周りに舞います。


「そんな筈はない!お掃除のプロもフィルター付けた方がいいって言ってた!」

と仰る方もいらっしゃるでしょう。

これは見方の問題とも言えます。

レンジフードを掃除することを生業とする方からすれば、レンジフードの中は汚れていない方がイイのです。

でも、本来、調理中のキッチンの空気をキレイにすることが目的のレンジフードなので、汚れるべきところが汚れる事は、しっかりと機械が仕事を果たしている証拠なんです。

キッチンメーカー自体も基本的には後付けのフィルターの設置を推奨していません。

前述の理由や、モノによっては、ファンに負荷をかけて故障の原因にもなるからです。

下の画像のトクラス サイクロンフードなどは、より空気の流れを計算して設計されているので、風量変わってしまうと効果が激減してしまいます。

まぁ、フィルター付けた方がお客様に利点が高いのであれば、最初からメーカーがそんな設定にしますよね。

でも、そうしないのには理由があります。

大事なのは、本質。

何のためにそれがあるか。

それは、窓にしても、24時間換気にしても、断熱材でも同じ。

意味があり、考えている性能がある。

その積み重ねが「家」になります。

家には、建てた家族、建てた建築会社の考えがまるっと詰まってる。

とっても面白いですね。



hiroyuki



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