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オリンピック選手に自分を投影できるか

感動だけで終わらず自分を映し出せるか

卓球の活躍を見たら卓球したくなり、スケートボードを見たらできそうな場所を探す。これはきっと若い時のこと。大人になって、新しいスポーツへの壁を感じると、感情移入はするものの、そこに自分を投影することは難しくなります。

わたしもそう思っていたのですが、SK-Ⅱの動画を見て、オリンピックの試合を見る目が少し変わりました。

#CHANGEDISTENY というシリーズで6本の動画が出ています。脚色はされていますが、実話をもとにしているとのことです。


プレッシャーに押しつぶされそう

石川佳純「VS プレッシャー」

好きな卓球を始めて実力をつけ成長していく中で、いつからプレッシャーを感じ、どのように進んだかがわかります。

わたしのすきなシーンはここです。プレッシャーを感じているのは自分だけではないと気づくシーン。バドミントンの選手も、キャリア女性も、不安でもがいている人も、みんなプレッシャーを感じている。

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今日も石川佳純さんの試合がありましたが、このプレッシャーとともにここに居るのだと思うと、自分の感じているプレッシャーが肯定された気持ちになります。たとえそれが石川佳純さんほど大きくなかったとしても。

期待される美しさと自分らしさ

前田マヒナ「VS ルール」

伝統的な習慣から期待される振舞いを理解しながらも、自分らしくいられるようにもがく。美しさとは何かを問われています。

前田マヒナさんはサーフィンで出場、今日はいい結果ではありませんでしたが、直前に辛いことがあったことを告白されてます。外部の指標や基準で評価され続けることの辛さは、誰にも経験があるように思います。

自分の誇れることには注目されない

リウ・シアン「VS ルックス」

実力や結果より先に、容貌のことを取り上げられる苦しさ。美しい、女性の、ビジュアルの、という修飾がつくのは女性だけではありません。男性のわりに、小さいのに、若いのに、ハーフなのに。望んでいない言葉が先頭についた経験がありませんか。

リウ・シアンさんは引退したので今回のオリンピックに出ていませんが、ニュースを見ると、インスタに載っている画像が記事になったりして、今でも同じようなことが続いていることがわかります。

人間性の否定

髙橋礼華&松友美佐紀 「VS マシーン」

マシーンのような完璧さを求めて、過酷なトレーニングを受け、人間らしい感情をなくすように求められる。仕事の納期と生産性向上を追求されているビジネスパーソンのようです。

髙橋礼華さんと松友美佐紀さんは昨年引退されてますので、今回のオリンピックには出ていません。高橋礼華さんは、松友美佐紀さんと男女混合ペアを組んでいる相方と結婚されたそうです。


ソーシャルメディアの声に一喜一憂

シモーン・バイルス「VS アンチ」

SNSで届く声はポジティブな応援で気をよくすることもあるが、アンチの声は自分自身のコントロールをも奪っていく。SNSに左右され過ぎる現代人の象徴のような話です。

シモーン・バイルスは今日も女子団体体操に出場していました。小柄で自信に満ちた表情が印象的な選手ですが、今日はちょっと翳りが見えました。

ロールモデルの呪縛

火の鳥NIPPON「VS リミット」

女子バレーボールチームが過去の栄光からつくられる見えない理想を追い求めるあまり、かえってそれが制約になってしまう。過去の成功体験に振り回されること、勝手に作ったロールモデルと照らし合わせること、過去や他人と比較して自分の不出来さにがっかりすること、確かにあります。

女子バレーボール、今日はセルビアにストレートで負けました。もしかしたらリミットがかかってしまったのかもしれません。応援するときに、〇〇がいた時は、とか言わないでおきたいですね。


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