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メガネの歴史とモテメガネとカメラオブスキュラ。

早速ですが、問題です。

メガネやコンタクトを使っている人はどのくらいでしょうか?

正解は「78%」です。

2018年にマクロミルが行った調査によると、なんとメガネ or コンタクトの使用率は78%でした。裸眼視力が1.5以上の人は僅か5.7%だそうです。

現代では、日本人のほとんどがメガネかコンタクトを使っています。

昭和の時代、牛乳瓶の底のようなメガネ、通称”瓶底メガネ”はオタクの代名詞、根暗の代名詞。とてもおしゃれとは程遠いものでした。

しかし、現代では”メガネ男子”や”メガネ女子”を作り出すスペシャルな知的アイテムの一つとして、定着しつつありますよね。

(星野源のメガネまとめとかあるんかい...!)

そんなメガネは古代から存在したワケではありません。

現代では78%ものヒトが装備しているメガネというアイテムが、いったいどの時代から存在したのか。ズバッと明らかにしていきます。

さらに、メガネを装備するだけで魅力を上げるためのワンポイントをご紹介していきます。いったいどんなメガネが魅力をグイッと上げるメガネなのか?最新の論文を発掘してご紹介していきますよ~🙌

さぁ、ズイッと読み進めてみましょう!

■:世界初の真の科学者:イブンハイサムが見つけた基礎理論👳🏻‍♂️

西暦900年頃、現代のイラク出身の科学者:イブンハイサムは「The treasure of the optics:光学の至宝」という書を出版。光学の基礎をくみ上げました。

この時点で、光の屈折や反射だけでなく、モノが見える理由、眼球の仕組みについての基礎理論は完成していたのです。これらはまさに光の原理そのもの。

世界最初のカメラ:カメラオブスキュラをご存じですか?

カメラオブスキュラは、暗室に小さな穴をあけ、そこを通り抜けた光が反対側の壁に外の光景を映し出すという仕組みです。原理はまさに、カメラそのもの。

投影した画像を保存しておく機能は無かった為、写真を残すことはできませんでしたが、すでにこの時点でカメラの基礎理論は完成していたと言えます。

当時の人には魔術師の手品のように見えていたことでしょう。感光板によって画像を保存することができるのは1800年台。つまり、アルハゼンの研究から約1000年も先の出来事です。

■:聖書を読む為に激バズ🌈

ヨーロッパで活版印刷が発明されたのは1445年頃と言われています。それまでの本は手書きを必要とする貴重なモノでした。なんでもかんでも複製できる時代ではありません。

そんな時代に手書きしてでも複製し、
広く広める必要があった本。
それが聖書です。

聖書を広く読み、内容を理解する必要があったのは協会です。神の教えを深く理解するために、聖書は何度も読み直す必要がありますが、年老いた神父にとって小さな文字を読むことは大きな苦痛でした。

そんな流れの中で、13世紀にはイタリアの修道士が推奨でできた半球状のレンズを作成しました。これがリーディングストーンの始まりです。

当時、「年をとって近くのモノが見えなくなるのは、神の与えた苦痛である。じっと耐えなくてはならない」という考え方が一般的であったため、レンズを拒否するような民衆も多かったと言われています。

しかし、スマホのように自由に文字を拡大することはできない時代。その高い実用性に負け、リーディングストーンはどんどん普及し、一般的なものとなっていったそうです。

■ベネツィア、ムラーノ島のキセキ⛲

当時ヨーロッパで性能の高いガラス製品を作れるのはベネツィアの北にある小さな島”ムラーノ島”だけでした。

ヴェネツィアの北にある小さな島であるムラーノ島は、長い間ガラス製造の中心地であり、職人のガラス製造の専門知識を部外者に話すことは固く禁じられていました。話すだけでなく、ムラーノ島のガラス職人は島を離れることも許されませんでした。

このルールに違反した者は死刑に処される可能性すらありました。

この間、リーディングストーンの製造に必要な透明なガラスはムラーノのガラス工場でしか製造できず、全世界がイタリアに注目していました。

■:1700年台には現代的なメガネが開発👓

1700年台には、ロンドンで側面にテンプル(ツル)を持ち、耳にかけることができるメガネが発明されました。しかし、このメガネ。文字通り頭痛のタネだったようです。

このメガネ、全体が鉄でできていたために柔軟性がありません。

さらに、頭を覆うような構造だったため、非常に強い圧力がかかり頭痛を引き起こしたのです。当時は社交界で威厳を出すためにカツラをかぶることが一般的だったため、何とか使用することができたようです。

とはいえ、この時点でほぼ現代のメガネと同じ形が完成していました。べっ甲などさまざまな素材を試しながら、眼鏡は洗練されたデザインへと進化していきます。

💖ヒトの魅力にもりもり影響を与える「モテメガネ」💖

眼鏡をかけていると、知的な感じがしますよね。

それだけでなく、眼鏡のメリットは多方面にわたることが判明しています。

・メガネはインタビュアーの信頼性を高め、より信頼される。
 (2017,Nicolas Gueguen)
・四角いメガネは地位が高そうに見える(2018、Y Okamura)
・眼鏡をかけていると選挙の当選率が上がる(2018,Fleischmann)

そんなこんなで、眼鏡はヒトの魅力に良い影響をたくさん与えてくれることがわかています。特に「知的」「信頼できる」「お金持ち」に見えるファッションとして心理学的にも正しいアイテムと言えます。

ちなみに、「ハーフリム」と呼ばれる上半分にフレームを持ち、下半分にはフレームが無いタイプのメガネがあります。このタイプは「知的」なイメージを形作るとともに、メガネ独特の”モサい”感じを取り払い、「セクシー」に感じさせる効果があるらしいですよ。

この夏はメガネをかけて
知的せくしぃ度をアゲアゲ↑↑してみては・・・?

引用
Guéguen, Nicolas, and Angélique Martin. "Effect of Interviewer’s Eyeglasses on Compliance with a Face-to-face Survey Request and Perception of the Interviewer." Field Methods 29.3 (2017): 194-204.

Okamura, Yasuto. "The Effect of the Shape of Eyeglasses on Judgements Toward Wearers’ Occupations-Replication and Extension of Guéguen (2015)." Romanian Journal of Psychological Studies (RJPS) Volume 6 (2018).

Fleischmann, Alexandra, et al. "You can leave your glasses on." Social Psychology (2018).

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