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皆さんの歯磨き粉は大丈夫!?フッ素配合量って結局のところ虫歯に影響するの?という話。


フッ素配合の歯磨き粉のススメ


フッ素配合の歯磨き粉は、虫歯予防知覚過敏対策口臭予防などに効果を発揮すると言われています。
その高い殺菌効果から、歯医者でもよく↑のConCoolなどを勧めることが一般的に行われています。

 さぁ、皆さんフッ素配合歯磨き粉を使おう!という話はよく聞きますね。
私も勧められるがままにConCoolを愛用していますが、
ConCool(950ppm)以上にフッ素配合率が高い歯磨き粉も色々存在しており、一体どれがいいのか?消費者としては悩ましい所です。


 今回は、 世界の『口』衆衛生や治療方針を決める為の質の高い研究結果をまとめまくっている、Cochrane Oral Health's Informationフッ素濃度ごとの虫歯予防率を調べてくれたので、ご紹介します。



 まずは、結論から。


・フッ素配合歯磨きは、配合していない物よりも虫歯予防効果が高い。
・上限はあるが、用量依存的に虫歯予防効果が増強する可能性が高い。
・上限は1500ppm程度と考えられる。
・1000ppmでも予防効果は得られる。

日本で販売できる基準はこれに沿ってか1450ppmまでとされているので、

我々の選択肢としては1000~1450ppm位が良いということです♪


 なにを使えばいいのか?

今現在、簡単に手に入るものの中で、何がいいのかを考えてみました。
自分が買うとしたら、という個人的な意見をメモしておきますね。


 ①サンスター バトラーエフペーストα

フッ素濃度:1450ppm配合の数少ない選択肢の一つ。
抗炎症成分のグリチルリチン酸が含まれている為、
歯周病や、歯磨き刺激による炎症を抑制できると考えられます。


ちょっと高いのがネック(1000円弱)



 ②ConCool ジェルコートF

フッ素濃度:950ppm
ちょっと濃度的には薄めなんですが、
・クロルヘキシジンというフッ素と別の作用による殺菌効果が期待できること。
・グリチルリチン酸による抗炎症効果
・無発泡のため歯を痛めにくい
・無発泡のため磨いた気になって磨けていないのを防げる


などの理由から②に選定。
値段は800円程度



③ライオン クリニカ アドバンテージ クールミント

フッ素濃度:1450ppmとにかく1本300円以下でぶっちぎりの安さなのに、フッ素濃度は高めという、フッ素1点張りの配合が好きです。 



■注意

しっかりと吐き出せないくらい小さいお子さんの場合は高いフッ素濃度は勧められないとのことですからご注意を。

 研究では重篤な障害が出たりということは子供、大人共になかったようですから、そこはご安心を。

ホワイトニングには別の歯磨き粉が推奨されます。
歯磨きのタイミング毎に歯磨き粉は変えるのが望ましいかもしれませんね。

■根拠となった解析:いずれもエビデンスレベルは中程度
研究デザイン
・1955-2014年の間の96件の研究のレビュー
・フッ素濃度ごとの対象者数:1500ppm :11356人
       -1450ppm:2500人
       -2400ppm:40066人
       -1100ppm:2175人
・少なくとも1年の追跡、ほとんどは3年

以下、子供と成人両方
それぞれをフッ素を配合していないものと比べた場合
・1000ppm-1250ppm: (SMD ‐0.28, 95% CI ‐0.32 to ‐0.25, 55 studies)
・1450ppm-1500ppm:  (SMD ‐0.36, 95% CI ‐0.43 to ‐0.29, four studies)
  →濃度が高い方が抑制しそう
・1450ppm-1500ppmの方が1000~1250ppmと比較した場合
虫歯を若干抑制する:(SMD ‐0.08, 95% CI ‐0.14 to ‐0.01, 10 studies)
・1450ppm-1500ppmと比較して、
・1700ppm-2200ppm、2400ppm-2800ppmは似たような効果。
  (SMD 0.04, 95% CI ‐0.07 to 0.15, indirect evidence only; SMD ‐0.05, 95% CI ‐0.14 to 0.05, two studies).
以下、永久歯のみ
・1000ppm-1100ppmはフッ素配合なしのものと比べて優位に虫歯を抑制。
(MD ‐0.53, 95% CI ‐1.02 to ‐0.04; 2162 participants, three studies)
以下、乳歯のみ
・1500ppmとフッ素配合なしの歯磨きだと、優位に虫歯を抑制する。(エビデンスレベル:moderate)
・1055ppmと550ppmの歯磨きを直接比較するとほとんど変わりない。(エビデンスレベル:moderate)
・1450ppmと440ppmを比べると、1450ppmの方がわずかに予防効果があった。(エビデンスレベル:moderate)


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引用

Fluoride toothpastes of different concentrations for preventing dental caries
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD007868.pub3/full

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