見出し画像

SWATCHデザインの裏側3~ちゃんとしすぎず「モーニング娘」を目指す。

2020年8月末から期間限定でカスタマイズできるSWATCH X YOUのデザインに使っていただいています!人生に三回はなさそうな貴重な機会なので、ぜひ販売ページを思い出づくりと思ってのぞいていただけると嬉しいです!

2019年末にも使っていただいたんですが、それはこんな感じでした。日本のオノマトペ表現をマンガっぽく使ったやつです。

画像1

原画は42×42cmで手書き線画なんですが、これを写真撮影してパソコンに取り込んで、Illustratorでパスにして白黒を反転させた感じです。

画像2

パスにするときに、へんなジャギジャギができてしまうので、それを画面を見ながら調整しました。

文字が動いてるみたいな動画がとてもかわいいよ、ありがとうございます!

前回の作品のタイトルが「HIRAGANA(ひらがな)」で、今回は「KATAKANA(かたかな)」なんですが、実はこれ、最終OKが出てから差し替えてるんですね。

完全なる最終系はこちら。

画像4

HIRAGANAと一緒に提出した最初の最終系はこれ(並べると前世かと思うくらい違うね)。

画像5

デザイン的にあんまりきれいじゃないのは、割と意図してたのでいいんです。もともと、このオノマトペのシリーズをつくる時に考えていたのは「デザイン的にちゃんとしすぎず、モーニング娘を目指そう」でした。

きれいなデザインってこの世にとても多くて、ちゃんとしてても心に残らないんじゃないかなって思ったんです。「モーニング娘」って最初に聞いた時なんじゃその名前!ってびっくりしましたが、そこそこアイドルっぽいかっこいい名前だったら、そこまで気にならなかったと思うんですね。

ここで「モーニング娘」ってつけられるのも、「私たち、モーニング娘です!」って言えるのもすごいプロだなぁって思ってたんです。

なので、今回のデザインをつくる時も、人が言葉を発する時の不完全さみたいなナマナマしい感じを重要視して、まとまって見えないようにしようって考えていたのです。

カタカナのほうは、さらに背景の線をカクカクさせて、もうちょっとカタカナ感を出そうかなと。しかし、これがけっこう失敗で。文字と背景をレイヤー分けできるように描かなかったことが仇になったのうと思っていました。

画像3

事前確認で出した時はたしかこんな感じ ↓ だったんですが、この時はまだ選ばれてない状態で、実のところ最終案には選ばれないと思ってました。

画像6

と思ってたら、選ばれてしまったために地獄がはじまりました。

ほんとはこっちのカラフルなやつ選んでくれるかと思ってたんです。

カラフル、もう一回次の機会があったら使って欲しいよ。
作り直すから( ;∀;)<キニイッテタヨ

最初の地獄は、一度このデザインで、って言われてしまっている以上、どこまで変更かけていいか分からなかったことです。

レイヤー分けするように描き直したとして「文字数が変わっててイメージが違くなったからNG」とか言われたらどうしよっていう。(ほかの2案は初稿確認のデザインと最終提出版がほぼ同じなんです)

画像7

ちょっと線を太くしてみようかなと思っていろいろいじり。ものっすごく細かいところを直しまくりましたが、なんかもう、ぜんぜん、、ダメなのだけは何か分かる、、!( ;∀;)ブワッ

白い部分が増えるほど、乗ってる文字が眠たくなっちゃって引き立たない。なるべくヘタに書いた感じの文字が、普通にセンスないほうのヘタに見える。やばい。このままリリースされるとヤバイ予感だけがする。

描き直したい。しかし、全面描き直しとかしてしまって「え、、提出されたのとちがう、、」とかなったらどうしよう、と。( ;∀;)<セイカイガワカラナイヨ

結局、混乱の中、提出して「OK」となったんですが、心の動揺をずっと抱え続けておりまして(病気)。

結局、2019年12月の新宿伊勢丹でのイベントの時に、スイスからやってきたエライ人に会えたので、「あの、、直したいんです!」と直訴して修正していいことに。

そんなわけで完全修正したのがこちら(たしかそれから3日くらいで出しました)。

katakana_ver2_r再提出版

今回はちゃんとレイヤー分けできるように、原画から分割して描きました!(学びを活かせるタイプです)

画像11

初稿よりも文字の形状にバリエーションを出しました。(修正期間にマンガ読んで勉強しました)

画像12

色合いと「カタカナ多め」だけ守ってたら、同じ系列とみなされたみたいでよかった。

ちなみに提出はしませんでしたが、こんな感じのバリエーションもつくっていました。

画像13

画像13

徹底的にカオスなのが細胞の世界っぽくて好きなんですが、細めの文字がぜんぜん読めなくなってしまうし、今回は文字を重視しようかなと思ってやめました。

最終版提出の時はちゃんと納得したものを出しておかないと、あちこち迷惑かかっちゃうわあ、、という学びを得ました。
ほんとすみません!いつもお世話になってます!次の機会があれば次はちゃんと気をつけます!

ちなみに、このデザインを1案つくるのにかかるのは、最短で1日くらいです。1日1案というより、10日で10案とかのほうがけっこうゆったりつくれる感じですね。

バリエーションを試しているのがけっこう楽しくて、締め切りがないと永遠にやりつづけてしまえそうなところが難点です。あと、修正するより全直しするほうがよっぽど時間かからないので、次はそうしよ。

ダウンロード

第1弾の時からカスタマイズが進化していて、デザインの回転や拡大縮小もできるようになりました。買わなくても選んでいるだけでけっこう楽しいので、ぜひのぞいてみてください!

グッズとか作ってる人は見せ方のヒントになるかもしれません。

ここまで読んでいただきありがとうございました!
気に入ったら「スキ」してくれるとうれしいですよ^^

ダウンロード (8)

その他のアート関連情報はこちらから

▼現代アーティストになりたい人のための~初心者の第一歩から海外展開まで役立ち記事まとめ
https://mijin-co.me/art_article_matome/

↓ noteのマガジンフォローもおすすめ。
https://note.com/ouma/m/m4b028b31e642

▼Oumaのこれまでの活動経過はこちらから
https://oumavet.com

▼OumaのArtStickerはこちら

▼Ouma作品はギャラリータグボートさんで購入できます。
https://ec.tagboat.com/eccube_jp/html/products/list.php?author_id=100354&tngs_flg=0

▼アートを始めて7年間~海外展開してから今日までの思考回路
https://note.com/ouma/n/ncd24504b920a

ここまで読んでくださってありがとうございます! スキしたりフォローしたり、シェアしてくれることが、とてもとても励みになっています!