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男子新体操に関する記事

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#堀孝輔

2021年全日本選手権大会(ジャパン)

2021年全日本選手権大会(ジャパン)

団体青森大学が昨年の雪辱を晴らし、優勝。
文句のつけようのない、素晴らしい演技だったと思う。ある経験者の方に「団体をバラしで見るようになったら立派なオタク」と言われたことがある。もちろん、男子新体操オタクな私は、団体をバラしで見る(注目したい選手を追う)。ところがこの青森大学の演技だけは、バラしたくないと感じた。演技全体を貫く統一感があまりにも見事であり、バラす必要を感じない。まるで「スイミー」で

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2020年 ジャパン 個人

2020年 ジャパン 個人

個人総合・種目別優勝 安藤梨友(青森大学)選手の名前はなるべく名字で呼ぶように心がけている。取材をさせていただく者として、選手に対する一定の距離感と敬意を保ちたいという思いがあるためだ。(※あくまで個人の主観です)

どうしても例外になってしまうのが、兄弟選手の場合だ。安藤兄弟も例外ではなく、私はどうしても「安藤君」ではなく「リトモ君」「ミラン君」と言いたくなる。私が梨友君を初めて見たのは、彼がま

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2020新体操フェスタ岐阜 個人で戦った選手たち ①堀孝輔(同志社大)

2020新体操フェスタ岐阜 個人で戦った選手たち ①堀孝輔(同志社大)

顔つきが精悍になった。
眼光が鋭さを増した。

今大会の堀から受けた印象である。

「クレバー」と評されることの多い堀。私が彼に対して持っていた印象というのは、冷静沈着に演技し、淡々と好成績を残し、試合が終われば「では私は勉強がありますのでこれで」と言って眼鏡をカバンから取り出し、英単語帳を片手に試合会場を後にしそうな、そんなイメージであった。(堀の出身校は、東大・京大・早慶に多数の合格者を出す名

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あの時、僕たちは。③堀孝輔(同志社大学)

あの時、僕たちは。③堀孝輔(同志社大学)

堀孝輔といえば、マットのない環境で戦い続けてきたトップ選手、という印象を持つ人が多いだろう。高田高校時代は、決して恵まれているとは言えない練習環境で選抜・高校総体を制覇した。

あの時、大学進学を目前にしてあれは確かジャパンの会場だったと思う。当時高校3年生だった堀は、「新体操選手にとって大学の選択肢が少ない現状」を憂えていた。大学4年生となった今、彼にそのことを聞いてみた。

「あの頃の自分が望

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堀 孝輔(ほり こうすけ)- 同志社大学体操競技部

堀 孝輔(ほり こうすけ)- 同志社大学体操競技部

試合動画を編集する時、編集者の意図をことさら強調する場面を入れすぎないようにと気を遣う一方で、「これはどうしても入れたい」と思う場面に遭遇することがある。

堀孝輔選手の今年の全日本インカレの動画では、彼の練習着の背中にくっきりと浮かぶ「同志社大学 体操競技部」という文字が画面に大きく表示されるような編集を、あえてした。

三重県高田高校出身。中高一貫の進学校である。頭脳も顔もスタイルも、そして新

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