海月には骨があるのか?〜奇跡の象徴〜
▶だからこそ、人が「見たい」と願うもの
(今回の記事は、タイトルからしてすでにネタバレ。あらかじめ「謎解き」の、その「答え」を明かして進めます。)
さて「海月の骨」は、「あるはずのないもの」ではなく、だからこそ人が「見たい」と思う、《奇跡》の象徴。
ところが、従来、これを用いた清少納言の機転はまったく理解されていません。「あるはずのない海月の骨だ」と言って、自らが仕える中宮定子の大切な弟君・隆家少年をからかったのだと思われています。『枕草子』の「海月の骨」の話は、高