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顔に咲く花/個展の作品について

割引あり

個展開催中だから、今回は展示している絵について。

顔に花のある女の子が生まれたのは、私が中学生のころ。ちょっとしたイラストでよく描いていました。その時は2頭身のキャラクターで、それを少し前に思い出してDEMO GIRLとして新たに描きはじめました。

女性は花だと例えられます。美しいってだけならいい意味だけど、その花は喋らない花なんじゃないかと私は感じてしまう。昔のことかもしれませんが、女は余計な事を喋らずニコニコしていろと、それが美しさ賢さであるとされてきた時代があります。女は一步下がっていろとか、女は頭が悪いとか、女のくせにとか、今放送されているNNKドラマの[虎に翼]でも昔の女性達を取り巻く環境がえがかれていますが、そんな時代がわりと最近まであったと私は感じ育ってきました。祖父母の関係性なんかはまさにそうでしたし、田舎に行けば行くほどまだそんな時代の意識が剥がれることなく女性達に貼り付き、苦しめているのではないかと私は怒りを持ってしまうのです。

DEMOはデモのデモです。
私は喋らない花なんかじゃない!と、子供心に強く強く思いました。かわいいと褒められたかと思うと、いい旦那にもらわれるだとかの台詞が後に付いてくることに、男のためにかわいいわけじゃないけど?もらうとは?と強烈な違和感を感じていました。かわいい子を連れて、自慢ね~なんて言われると、ただの物のようなアクセサリーのような扱いを受けていると感じていました。
社会の中で大人の女の人がどんな扱いを受けているか知れば知るほど、「私」という私の中心の大事な柱である存在が薄れていくのを感じました。大人になったらこんなにも存在を軽視されて、なのに何も言わず我慢して子供の為にニコニコして生きなきゃならないのかとひどく絶望しましたし、自分が女性であることも泣くほどに悔しかった。

軽視されている悔しさは、抗うことの難しさや無力さに打ちのめされて、諦めれば楽になるとしてきた大人の女性達の理由も次第に理解しました。理解したからこそ「私は諦めない」と心に決めました。おかしいと子供の私が感じたものはおかしいのだという自信が強くあったのです。

その子供の頃の思いは今も消えません。
時代は確かに変わりましたが、私達女性はまだまだ弱い花のようです。それは女性各々が自分のストーリーの中でリアルに感じていると思います。

私は花の顔の女性を、女性の強さの象徴として描いています。それでDEMO GIRLと名付けています。

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