医学部時代をブラッシュアップするなら。 ③解剖学編

こんばんは。一昨医です。
今日も投稿読んでいただいてありがとうございます。

前回は基礎医学の勉強ということで、総論的な話をしました。
ここからは各科目というか、自分なりの傾向と対策がある教科で分類して、「軽く・詳しく」書いていこうと思ってます。
まずは解剖学から。高校時代に思い描く医学の勉強といえばこれでしょう。

一番苦労しました。

後悔ポイント

全て。

解剖学を大まかに分類すると、「骨学」「発生学」「解剖学」「組織学」とあります。(多分)
ものすごく簡略化すると、それぞれ「骨の名称、臓器の成り立ち、臓器の役割と位置関係、顕微鏡レベルでの臓器」を学ぶ学問です。

結論から言うと、全部追試でした。
それまでも、それからも、そんなに苦労した科目ないです。
テスト勉強もしていたけど、「求められるレベル」まではできていなかった。
実習も一生懸命やったつもりでしたが、今からすると鬼ほど甘かったなと本当に後悔しています。
当時の自分の一挙手一投足を全部叩き直してやりたい…

特に組織学。

いまだにわからないからとても苦労しています。
あまりにも知識不足とイメージの欠落が過ぎる。
いい勉強のやり方があれば教えていただきたいです…

オススメ

僕自身は各診療科の勉強をした後で、なんとかイメージがつかめるようになったので、とりあえずテスト勉強を乗り切ることだけ考えるのが大多数の人は良いと思います。
労力的にもたぶんそれが限界って人が多いと思う。

それを踏まえて、テスト勉強にオーバーワークにならず、かつ臨床的な思考の助けになるようにオススメを絞りました。
もちろん学問的なより深い理解をしたほうがいいです。

1年生の時に解剖の本を読む

人体のことって高校生はほとんどわからないですよね。
肝臓が左右どちらかすら僕は知らなかった。
だから、ものすごく簡単でいいから、初学者向けの本を読むのを勧めます。
せっかく時間もあるし、医学に対してのモチベも持っているはずだから。

まず何でもいいからアトラスという類の、身体の構造が図解してある本を1冊なんとなく(6割くらいの理解度で)眺めてみたらよいと思います。
iPhoneのアプリストアで類似の機能があるアプリがあります。
それを活用するのもいいでしょう。

あとはイラスト解剖学という本ですかね。
これは身体の機能とか、なぜその配置になっているのかとか、そのあたりの生理学的要素を含んだ内容になっているので、とても勉強になります。
絶対試験にも臨床にも役に立つ。
普通に読み物としても興味深いので、おすすめです。

間違ってもいいから、仮説を立てて実習に取り組む

解剖する、という行為をやったことが高校時代ありましたか?
僕は豚の心臓とかはやったことありましたが、当時は言われるがままに手を動かしていただけでした。
それじゃあ解剖じゃなくて「解体」だよと言われました。
その通りでした。意図をもって手を進めないと解剖ではないのです。

当たり前のことですが。
最低でも次のことは確認してからやらないといけない。

  1. 今の時間はこの部位を解剖する

  2. その中で重要(そう)な臓器や位置関係はどこか

でも、初学者には「その中で重要(そう)な臓器や位置関係はどこか」がわからない。
だから予習が大事。
その上で、「教科書はこうだが、実際はこうなっているだろう」と自分で仮説を立てることがものすごく大事です。
回数を追うごとに仮説の精度は上がっていきます。

というか解剖したことがないのに、最初から先生クラスにうまくできるはずがないんだから。
だから考えて、まずやってみて。
慎重になって手が止まる、教科書の記述に拘泥するなど、うまくいかないこともありますが、それも含めて学びです。

ご遺体を解剖させていただく、というのはとても重みのある行為です。
その時の感情体験はここで話すべきではないと思うから、書きません。
多くのことを学ばせていただき、今の自分の礎となっています。
これからも頑張らないと。

発生はテスト勉強だけちゃんとやる。

これは本当に難しい学問だと当時の僕は感じました。
イメージが全然持てなかった。
割り切って語呂合わせや暗記で勉強するのが吉だと思います。
詳しいことは、臨床の勉強の時に復習したほうがわかりやすかったので。

おわりに:覚えるところと理論で導けるところを区別する

この領域の勉強はとても分量が多いです。
だから導けることはその場で導いたほうがいい。
(全部を暗記するのは無理です。)
臨床の各診療科の時に復習して精度を上げればOKです。
まずは過去問ベースでテストの山を見つけましょう。


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