君の全てが好きだ。

頭の中で山崎まさよしさんのGood Morningがループする。そして斉藤和義さんの君の顔が好きだと繋がって、振り向かいのギターコードが続く。

いつか君と僕のありふれた朝が溶け合ってミルクティーを飲めば。ミルクティーなんて洒落たものじゃないけど、毎朝珈琲をいれてくれる。お互いが珈琲好きだからね。珈琲だけじゃない。君の顔が好きだ。でも出会いは最悪だったよね。…だから苦しむ自分を見せたくない。わざと振り向かないんだ。

病院へ3日連続の通院。初日は診察今後の予定組、昨日と今日はCTとPET。どちらも採血やら点滴やら注射やらで常に針がつきまとう。自分は見えないけど内部、患部を調べてくれる。転移が無いかとか、患部がどうなっているかとか。もう、自分ではどうもしようもない。全て病院任せ。別に働いているわけでも無いのに、体力の消耗、気力がチリチリと削られていくのが頭の中でも分かる。そういやオイラは鬱持ちだ。でも今はそれどころじゃないんだ。気力体力が削り取られると、心が黒く染まるのがわかる。焼いて焦げ目が出来るような感じ。黒い珈琲にミルクを足して、混じり合ってカフェオレができる。鬱と癌が混じり合う事はないのかな。

本当に世の中は上手く出来ている。良いことを足していけばハッピーになれるし、悪いこと足して行けば、今の自分のような状況になる。でも不思議と君といると報われるような気がして。気がつけばもう15年か。でもここで「もう」じゃなくて、「まだ」とくくった方が先がある。まだまだやりたいことだらけだ。社会復帰もままならず、このまま朽ち果てるのは報われたとは言えない。

今日は頼んでいたピックのセットが届いた。いつも弾くギターの曲とは別に「Cookie」を弾いていた。尾崎豊さんの曲だ。コード弾ではなく、エレキギターのソロから入って行く。あの人はずっと「愛」を叫んでいたな。オイラは何色だろうか。どんな音を奏でて来ただろうか。君に愛を伝えられたかな。その答えを得る為には生き続けなくてはならない。まだ行けるはず。まだ叫べるはず。気力体力が根こそぎ持っていかれようが、這いつくばっても前に進む。今はそうとしか自分からは言えない。下駄はもう預けたのだから。後は受け止めてどうやって、自分の「存在」の在り処を示す。

疲れた。明日は一息付けれる。病院へは行くけど、放射線科の方の診察だから、どちらかと言えば入院時の治療をより具体的に話てくれるだろう。

鎮痛剤も手から離せないものになった。どれだけ今の身体には薬品が入っているのだろう。

2日続けて朝ごはんは無かったから、明日は珈琲が飲める。楽しみだ。

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