ザクとろ!カンベールチーズハムカツ
ハムカツは、どこで食べてもおいしくて、いつ食べてもなつかしい。
文字通りそのままでも食べられるハムを、パン粉の衣でカツにするシンプルな考え方の料理。シンプルだからこそいつどこで食べてもおいしくて、何回食べても目に入ればまたすぐ食べたくなる。厚くする/重ねる/挟む/包む、と変わっていないようで変わっているところが一番の面白み。昔ながらの大衆居酒屋でも今どきのバーでも、食べればどれもハムカツから外れていないことが素敵で嬉しい。
家で作ればなつかしさも新しさも自分次第。“ハム”の“カツ”でおいしさの大部分が保証されている心強さに任せて、ひらめきのままに楽しめます。
■カマンベールチーズハムカツの作り方 ■
【使った材料】
・カマンベールチーズ…1個
・ロースハム(丸型のもの)…4枚
・パン粉…適量
・揚げ油(サラダ油)
[バッター液]
・卵…1個
・薄力粉…30~40g
・水…20g〜
ハムとハムの間にチーズを挟むのは定番スタイルの一つ。ハムが丸ならチーズも丸のカマンベールを挟んでみたら!とひらめいた組み合わせ。[バッター液]は、パン粉がしっかり付いてザクっと食感のある揚げ上がりになる衣で、覚えておくととても便利です。
■作り方は YouTubeでもご覧いただけます■
①[バッター液]を合わせます
パン粉を付ける時の糊の役割をする[バッター液]を合わせます。まずボウルで卵と薄力粉を混ぜ合わせたところへ、水を少しずつ加えて固さを調整していきます。
一般的なフライの衣付けは、⑴材料に小麦粉を薄くまぶしてから→⑵溶き卵にくぐらせて→⑶パン粉を付ける、の3段階。[バッター液]はその⑴と⑵をまとめて手軽に衣付けできる方法です。
「天ぷらの衣より濃いめ〜ホットケーキ生地よりゆるめ」位のとろみが目安。例えば、薄い衣で軽く仕上げたい時には敢えてゆるめにするとパン粉も薄付きに、反対に食べ応えのある厚めの衣にしたいときは重めに溶いてしっかり付ける、といった具合にこのバッター液の加減で仕上がりを調整することもできます。
②カマンベールの厚みを半分に切ります
カマンベールは、丸い形を生かして厚みを半分に切ります。
クリーミーな口当たりがおいしいカマンベールは乳脂肪分が多く、室温でも柔らかくなり易いので、冷蔵庫から出してすぐ!が切り時。それでも内側がねっとりして切り難くさはありますが、前後に小刻みに包丁を動かして切り進めていくとしっかり端まで切れます。
③チーズとハムを組み合わせます
厚みを半分に切ったチーズを、ハムで挟んで成形していきます。
まず切ったカマンベールの内側の面にはハムを1枚貼り付けて、裏返してつるっとした白カビの面には、バッター液を少し塗ってからハムを貼ります。
ハムよりもチーズの径が小さいので、端が大体揃うように上から押して整えながら、しっかりとくっつけます。これが2組できれば下準備は完了です。
ここでどんなハムを使うかでも出来上がりが変わる。この日はカマンベールの質感に合わせて、しっとり柔らかいロースハムを合わせました。生肉や魚と違って、そのまま食べられるハムとチーズは衛生面でも気持ちが楽で、作業がサクサク進められるところが夏に嬉しい。
このあたりで揚げ油の準備をしておきます。
④衣をつけます
パン粉をバットに用意してから、バッター液にくぐらせます。立ててぐるりと一回りさせて、厚みの部分も忘れずに。
続いてパン粉のバットに移動させ、片面ずつ軽く押さえながら満遍なくパン粉を付けます。ここでも厚みの部分を忘れずに。全体がパン粉で覆われるようにしっかり丁寧に付けておくときれいに揚がります。家で使うパン粉は、薄付きで油の量や温度の条件にそれほど神経質にならなくても油切れが良い細目の物をいつも使っています。
⑤揚げます
パン粉を付けたらチーズがダレない内に揚げていきます。衣に火が入れば良いので、油の表面にパン粉を少し落とした時に沈まず散る位のやや高めの温度で、時間をかけずにさっと揚げるのが理想的。
油に入れたらしばらく触らずに、縁がほんのり色付いて衣が固まってきたら裏返します。むやみにいじるとチーズが漏れ出してはねて危ないので要注意!揚げ上がる頃にはもう中のチーズはトロトロなので、引き上げる時は揚げ網やフライ返しを使って特に気を付けて優しくお願いします。
表面に香ばしい揚げ色が付いたら揚げ上がりです。
⑤完成です
付け合わせにはレタスの細切りを用意。太くても細くてもシャキシャキと食べやすく、キャベツの千切りよりずっと簡単でお気に入りの添え野菜です。光が透ける淡い緑が夏の料理にぴったり爽やか。ウスターソース、マスタードを添えて変化を付けながら食べるのもおすすめ。
バッター液の衣はザクっと固さが出るから、噛むと頭に響く振動がまた後を引く。外はザクザク中しっとりの対比が最高!
友はキンキンに冷えたハイボールで。連日の暑さには参るけど、夏も決して悪くないと思う瞬間は毎年結構ある。
変わっていないようで変わっていくこと。難しくても必要な時代かなと思います。
それでは今日はこのへんで。
最後までお読みいただきありがとうございました。
お読み頂きありがとうございます。 これからもおいしいお料理とおいしいお酒をたくさんお届けします。