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街のクッキー屋が作る3年保存クッキー「おともクッキー」完成への道のり③〜クッキーを手放す〜

埼玉県北本市にあるクッキー屋「クル」の店主ナオです。

現在、長期保存クッキー「おともクッキー」の販売に向けて始動中です。

プロローグはこちら


重要なクッキーの「味」をお任せするパートナー


こちらの記事でも書きましたが、

お店では通常のクッキーを作るのに手一杯なため、
代わりにクッキーを焼いてくれるところを探す必要がありました。

私にとってこれはとてつもないチャレンジでした。
クルのクッキーは私たちが考え、私たちの手を通し、直接お客様にお届けする、ということに価値があると考えていたからです。

そして、お客様にもどう思われるだろう・・・
自分たちでつくらないの?
妥協するの?と言われたら・・・

などと、本来の心配性を大発揮して良からぬことばかり考えていました。笑

でも、そのおかげで、
私たち自身が納得できることと、お客様にこれなら!と思っていただけるクッキーを作ってくれるところを探す必要がありました。

いよいよクッキーをお任せする会社探し!しかし・・・


最初は保存食を取り扱う企業や食品のOEMを行っているところなどに当たってみましたが、
そもそもクッキーは取り扱っていなかったり、
すでに現在の注文で手いっぱいでと断られたりしました。
(小さいクッキー屋だから門前払いだったのかもしれませんが・・・泣)

できる限り無添加でできないかと考えていたので、
オーガニック食材を中心とした食品メーカーさんに問い合わせて、
一緒に企業を探してもらうことにしました。

そして、自社で長期保存クッキーを製造しているとある菓子製造会社から
対応しても良い、というお返事をいただけました!

クルで用意したい食材を手配し、早速試作に取り掛かってもらいました。

しかし、返送されたクッキーは、こちらの希望のものとは全く違うものでした。
美味しいは美味しいけど、クルのクッキーと言わなくてもいいかな・・・
といった感想でした。

間に入ってもらった会社を通して問い合わせると、

「御社の希望のレシピでは長期保存が難しいと思います、とのことです・・・」

とのお返事。
あまりにもざっくりとした(笑)お答えだったので、

「では、どういう形なら保存が可能になるのか、アドバイス頂けるか聞いてくれますか?」

と聞くと、まさかのお返事が・・・・

「このお話は無かったことにしてください」

「今、オーナーがパリにいるので確認できません」


コロナ真っ只中ですが〜〜〜〜〜!!!!!(心の叫び)


今、思い返すとギャグのような話で笑ってしまいますが、
もう当時は藁をも縋る想いだったので、
頭が真っ白になってしまいました。

そして、担当の方には

「こちらでも手を尽くしていろいろと探したのですが、
申し訳ありませんが他に企業を見つけることができず、
これ以上はご協力できません・・・」

と断られてしまいました。


白紙に戻ってしまった・・・
食品のプロに探してもらったのにこれ以上探せないと言われてしまった・・・

勇気を持ってクッキーを手放す、と決めたのに、
お客様に納得してもらうクッキーはおろか、
「作ること」までも立たせてもらえない。

すでにクラウドファンディングも始まっていましたので、
この時の私は毎日心臓がバクバクしていました。

次回へ続きます。



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