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ドラえもん、あのドアで、2005光年離れた星に飛ばしてくれないか? 

 星への距離って、どうして「光年」って、時間みたいな単位なんだろう?

 幼い頃、図鑑を見ながら、いつも、不思議だった。

 十万光年が光の速さで移動して十万年かかる距離ってことは、夜空に光っている色んな星を見ているとき、僕は、それぞれ別の時代の過去を同時に見てるってことで……今という景色は様々な過去の集合体に他ならない。

 3光年先の星を見ているときは3年前のその姿を、百万光年ともなれば百万年前の––––同じように、今、向こうの星からは(地球より進んだ望遠鏡を持っていれば)何十万年前とか何百万年前の地球の営みが見えているのかも知れない。

 頭では理解してるけど、リアルじゃない。

 だから、ドラえもん、とりあえず、2005光年離れた星に「どこでもドア」で、今すぐ飛ばしてくれないか?

 そうすれば、僕は、キリストが生きるA.D.ゼロの地上を見ることができるはずなんだ。

 反射した光が目に届くのと同じ速さで後退していけば、時間だけが過ぎて、ずっと一時点の過去にとどまれちゃうのか?

 逆に、光より速く光に向かって行けば、未来が見えるって算段?

 そもそも、ドラえもんなら、
 タイムマシンを出してもらえば、
 済むことか。

 ––––2005年11月4日


【 マ ガ ジ ン 】



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