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思いが持つ力

前回の 記事 の最後に「「人の思い」が事態を動かす可能性を持っている」としてみたのですが、「じゃあ何をすれば?」と思ってくださった方もいらっしゃるかなと思いましたので、少し続きを書いてみたいと思います。


“思い”というエネルギー

まず、思いって何だろうと考えてみました。

「思い」という言葉は辞書で引くと以下のようになります。

①ある物事について考えをもつこと
②予想、予期、想像
③願い、望み
④物思い、回想
⑤思慕の情、愛情、恋心
⑥執念、恨み
⑦あることを経験してもたらされる感じ
⑧(多く名詞の下に付いて)ある対象を気にかけ、大切にする気持ちが特に強いことを表す

「デジタル大辞泉」より

一言に”思い”といっても漠然としていますが、この言葉の中にはこれだけのエネルギーが存在しています。

”エネルギー”という言葉を使いましたが、エネルギーは多くの場合目に見えません。
ですが、感じることは出来るものです。

例えば、ご存じの通り、電気やガス等インフラとして使用されている資源もエネルギーです。

他にも、辞書の言葉にもあるように「願い」「恋心」「恨み」。
それは誰かのことを思うこと。
例えば、初めて会った人に向ける思いと、身近な人へ向ける思いは、その大きさや力の込めかたが異なると思います。
「その差は何ですか?」と聞かれたら、「思いの力(パワー)が違う」「絆が違う」と答える方が多いのではないでしょうか。
それは「エネルギーが違う」と言い換えることもできるのではないかと思うのです。

或いは情熱。
皆さんが何か好きなスポーツとか、演劇、コンサート等を観にいかれると、その選手や演者、歌手の皆さんの情熱というエネルギーを感じることがあると思います。
そしてそのエネルギーを受けることで感動したり、応援に力が入ったり、笑えたり、涙が出ることもある。
ではその”情熱”はどこから来ているかといえば、
それを発信している人の”思い”からだと思うのです。

つまり、”思い”はエネルギーを持っている、と言えるのではないでしょうか。


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思いが人に力や感動を与えるものであるなら、それは思いというエネルギーが伝播していくということで、既に物理学の分野でも"エネルギーは伝播する"と証明されていますので、そのエネルギーの法則がこういう形で表れている、ということかと思います。
(素粒子まで遡ったお話は機会があればまたどこかで…)


そして、その思いが行動になり、行動が蓄積、集結されると現実の事態が動いていきます。
例えば電気等のエネルギーが光を発生させたり、機械を動かしたりできるように、エネルギーは何かを動かす力を持っているということです。

しかし、その行動を発生させる思いが、もしも間違った方向に向いてしまうと、結果として自然を破壊することにもなる。
同じ思いを持つ人が、一つの場所に集合しなくても、それぞれの場所で同じような行動を起こし、しかも何年にも渡って行われると、広大な自然さえも変えてしまう力を持ちます。

ですので、よく災害が起こった時に「自然はおそろしい」と仰る方がおられますが、自然がおそろしいのではなく、それを発生させている人の思いがおそろしいと私は思うのです。

まるで自然が悪いかのように考えてしまう方も少なくないので、メディア等でも「自然が牙をむく」などと表現されますが、自然のせいにするのではなく「人の思いがおそろしい」ことにまず気づけなければ、何も変わらないと思います。

過去に起こってしまったことを変えることは出来ないので、これからの未来を変えていくのだとしたら、まず一人ひとりが自身の思いがどこに繋がっていくのかを考えながら行動することが必要で、それが出来たとしたら、自然破壊だけではなく、人と人との争い、いじめ、差別のようなものもなくなっていくような気がします。


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思いの集結

思いを向ける方向を間違えてしまうと、自然さえ壊してしまうのですが、
一方で、思いを向ける方向が素晴らしいものであるなら、人や社会にいい影響を与えることもできます。


先日の夏の高校野球で優勝した仙台育英高校。
須江監督のスピーチは皆さんも絶賛されているように私も泣きました。

ニュースでは、監督のスピーチの後、メガホンや楽器を持っている応援席の学生の皆さんや、同じチームの選手の皆さん、仙台だけではない東北各地の皆さんの応援されている姿が映し出されて、年齢も性別も関係なくみんなが同じ思いで応援されている姿を見ていたら、選手の皆さんは大きな大きなエネルギーに包まれ、背中を押され、温かい気持ちを持って試合に臨まれたのだろうなと感じて、それが試合後の主将のインタビューなどにも感謝の言葉として表現されていてさらに感動しました。

他にもこんなエピソードがありましたね。

☆準決勝で敗退した福島聖光学院の応援曲を仙台育英のブラスバントが演奏したお話


☆大阪のコインランドリーに設置されたノートを通して、地元の方と仙台育英の選手が交流をされていたお話


☆東北勢の各代表校に白河の関の”通行手形”を贈り続けてこられた宮司さんのお話


県を超えて繋がる思いが芽生えるのは、何度も厳しい状況を乗り越えてこられた東北という地域の皆さんだからこその団結力だと思いますが、よくプロスポーツの選手でも「応援してくださるファンに力を貰った」と仰るように、思いをプラスの方向に向けて集結させると、こういう「100年開かなかった扉が開く」ようなエネルギーをも発生させることが可能になるのだと思います。


思いは、エネルギーであり、向ける方向によって良い結果も悪い結果も起こす力を持っている。
だからこそ「向ける方向を間違ってはならない」のだと思います。


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即戦力

「大難を小難にするプロジェクト」の一つのマイルストーンが、例えばSDGsでいう2030年だとしたら、もう10年を切っています。

「今できることを」とよく言われますが、その言葉の意味は、
「何でもいいから闇雲に行う」ことではないと、私は思います。
この短い期間で成果を上げるためには即戦力が必要です。

つまり、「できること」というのは「自分の得意なこと」。

特に40代以上の方は、これまでに培ってこられた経験値や技を使われることで、大きな力を発揮できると思いますし、それは職業でなくても、趣味や家事等でご活躍されてきたことでもいいと思います。

10~30代の方は順応性が高いので新しいことに挑戦されても成果が早く出る可能性があり、道は無限に広がっていると思いますが、
その場合でも「好きなこと」「得意なこと」に注力される方がいいと思います。”好きなことを通して地球のために何ができるか”、という視点を持っていただく、ということです。
なぜなら私たち人間は、「好きなこと」に対して予想以上の大きな力を発揮できるからです。



想像してみてください。
もしもこの地球に住む多くの人が、壊れゆく地球を救うため、プラスの方向にそれぞれが得意な力を発揮されたとしたら…
どれほど大きなエネルギーが発生することでしょう。

”3日坊主”という言葉がありますが、人間は3日続けることだって簡単ではありませんので、成果が見えないとすぐに諦めようと思うかもしれません。

しかし変化というものは、毎日目に見えるものではなく、ある時ふと振り返ったら「こんなにも変わっていた」と気づくものですので、まず行動してみて改良点はアップデートしながら地道に積み重ねることが必要です。

そして周囲と協力し、それぞれがそれぞれの分野で日々積み重ねていくことができたとしたら、必ず大きなものを動かすことができると思います。
だとすれば、8年という時間は、決して短く無いはずです。

もしもその途中で天変地異がある程度起こったとしても、その時点で既に、大難が小難になっているかもしれないので、諦めないことが大切で、小難になった結果、猶予とされた時間の8年が10年になったとしたなら、人の思いは未来を変えることができるということになるのだと、私は思います。

そして、エネルギーは集中させると強い力になるので、組織でも何でもそうですが、同じ思いや理念をもって行動することで目標に早く近づけると思います。
世界中の方々が各分野で思いを一つにして行動して頂けたらと願っています。

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