私のことを知らない地域でもやっていける。移住生活への自信になったおてつたび。【おてつびとインタビューvol.23】
知らない地域にいきなり飛び込んで「移住」をする。ハードルが高いと感じる方も多いはずです。
不安も感じる「移住」ですが、「知らない地域に飛び込んでお仕事をお手伝いする」おてつたびでは、移住のように知らない地域での生活を経験できると思います。
今回お話を伺ったのは春から島根県へ移住し、教員としてのお仕事をスタートさせる穴澤夏実さん。知らない地域だった鳥取県日野町が、何度でも行きたい場所に変わった、おてつたびでの経験をお伺いしました。
●基本情報●
おてつたび先:鵜の池公園キャンプ場
行き先:鳥取県・日野町
期間:2021年11月24日〜11月28日
おてつたび内容:薪割り、片付け
詳細:https://otetsutabi.com/plans/597
◆友達がおてつたびで東北へ来た!
始まりは、東京の友達が宮城県の栗原市に来ていたと、Facebookで知ったことでした。
後日、ご飯を食べに行った時に話を聞いたら、「おてつたび」で栗原に来て農業をやっていたという話を聞いて、おてつたびというサービスを知りました。
私も色んな地域に行ってみたい、関わってみたいという気持ちはありつつも、実際に他の町に足を運ぶときは、普通の旅行で観光地に行くことがやっぱり多くて。もうちょっと地域を知りたいって思ったときにぴったりなサービスだなと感じて、参加してみようと思いました。
今回、日野町でのおてつたびを選んだのは、まず一番に自分の予定と募集日程がピッタリ合っていたこと、そして内容も「キャンプ」「アウトドア」という、興味はありつつもなかなか踏み出せずにいた領域だったことです。
春から移住する島根県益田市にはアウトドアが好きな方が多く、そういう人達とも仲良くなりたいなっていう気持ちがあって、キャンプに踏み込めるきっかけがあるといいなとちょうど考えていた頃でした。
だから、キャンプ初心者にも開いている雰囲気のこの募集に惹かれましたし、島根に移住してからも遊びに行ける地域になるといいなという気持ちもあって、ここに決めました。
◆初めて訪れた鳥取県の、地域と一緒に歩むキャンプ場
鳥取県は訪れるのも初めてで、砂丘とか鬼太郎とか、有名な観光地くらいしか知らないというのが正直なところでした。
実際に訪れてみた鳥取の印象は、温かい人が多いし、自然が思っていた以上にすごく豊か。
伯耆富士とも呼ばれる大山は地域の人にとってとても身近な山で、このあたりの天然水は大山の水であることを教えてもらいました。
社長はいくつかのキャンプ場を経営していて、大山に近い場所もあるので、大山の話もご飯の時にしてもらったり、今は私も地域の人と同じ様に大山を身近に感じています。
一緒に来ていたおてつびとさんや、スタッフさんの中には米子に住んでる人が多くて、「米子のカニがおいしいよ!」とか「遊びにいくのにおすすめはここだよ!」といった情報をたくさんもらって帰ったので、就職した後でも遊びに行きたいなと思っています。
おてつたびでは、薪割りをしました。基本は薪割りの機械で薪を割ったり、割った薪を棚に片付けたり……。
薪割りの機械は上から刃が下りてきて、プレス機の様に力がかかって木にメリメリ刺さって、そのうちにバカって割れるという不思議な道具で、見ていて新鮮でしたね。薪割りの機械があることを初めて知りました。
木を長さ50センチくらいのサイズにカット、それをさらに割っていくという感じでした。それを台車に乗せて、木の置き場から薪割りの場所まで運んだりもしました。
あと、斧で薪を割るのが得意な方がいらしたので、一度だけ教えてもらってやってみました。結構コツがいるんですけどうまく割れると爽快感があって、楽しかったです。
この時は、社長が間伐材を18トン購入していて、私が行ったときはもう少し減っていたんですが、それでもかなりの量がありました。薪割りの機械は借りているものだったので返却の期限までになんとか頑張っていこう!という感じで作業していました。
”間伐材を購入”といってもあまりピンとこないかもしれませんが、このあたりでは、森や山に管理者がいなかったり管理がちゃんと行き届いてないという地域の現状があって、間伐材がたくさんあるものの、使う人が少ないという状況だったそうです。
そこで、余ってしまっている間伐材18トンを購入して薪にして、経営されている3つのキャンプ場を中心にうまく使っていけないかという試みをしていると聞きました。
薪割りをすることも新鮮でしたが、間伐材を使ったり、地域のことも考えた運営をしているキャンプ場なんだなと、お手伝いをしたからこそ知ることができました。ひとつの会社が独立して事業をやっているというよりも地域と一緒にやっている、と感じることができたなと思います。
キャンプ場に滞在するのも初めてだったのですが、朝は毎日社長が焚き火をしていて、ちょっとした時間に火を眺めてぼんやりすることもありました
自然の中、他にすることがなかったのでゆっくり焚き火を見るみたいな時間が作れて。キャンプってこういう感じなんだなって体感できました。
お手伝いをした場所以外の社長が経営されているキャンプ場は、キャンプ場ごとにコンセプトが違うことも知って、キャンプ場って奥が深くて面白いなと思いました。せっかくキャンプを経験できたので、島根に移住して鳥取まで行きやすくなったら全制覇したいなと思います。
◆おてつたび先での縁を感じる出会い
よく夕飯後にキャンプ場の社長や他のおてつびとさんと晩酌をしながらお話をする機会がたくさんあったのですが、すごくご縁を感じました。
社長さんのお子さんが私と同い年くらいということが分かって、そのお話をしたり。社長さんがブライダルの事業もされていて仙台でもやられているそうなんですが、私も挙式のアルバイトをしていたことがあり、どこかで会ってたかもしれないねと意外な繋がりがありました。
そこからすごくお話が弾んで、仙台のここのお店知ってますかと聞いたら知っていたり、鳥取に来てるのに気づいたら自分の地元の話でたくさん盛り上がっていて、楽しかったですね。
一緒に参加していたおてつびとさんは、キャンプやバイクなどアクティブな趣味をたくさん持っている方でした。今でもいろいろなことに挑戦しながら、トライアスロンもやっているという話を聞きました。
専門職で働いている方なんですけど、それでも自分の趣味の時間を確保して楽しむ生活があると知りました。来年から社会人になるこのタイミングで、社会人でも自分のやりたいことをして楽しく暮らしてる人と出会えたのは本当に良かったです。
◆「移住」の前の小さな一歩
次の春、大学を卒業したら、私は今までずっと住んでいた地域を出て、違う地域に住みます。
初めての”移住”です。
仙台にいるあいだも、実家を離れてシェアハウスに住んだりと、自分のいる場所を作ること、住処を自分で選ぶことには強く関心があったので、どちらかというと島根への移住は楽しみですが、不安もあります。
今回のおてつたびでは、少しの期間まったく知らなかった日野町に行って、そこで知り合いができました。そうすると不思議と、「日野町」や「大山」という言葉に出会ったときに、親しみを感じられるようになる。
本当にまったく知らない状態からでも横の繋がりはできていくこと、私のことを全く知らない場所でもやっていけることを実感として持てたかなって思うんです。
私は、おてつたびを通して、移住や、知らない場所に行って過ごすハードルもちょっと下がったし、いきなり「移住」という選択じゃなくても、地域の関係人口になるとか、そういうところからでも良いんだなって。
すごく大きな一歩じゃなくても、それよりも気軽に踏み出せる小さな一歩っていっぱいあるんだなと思いました。
私にとっての日野町は、「また来たい」と思える、また会いに行きたい人がいる地域です。
日野町は、自然がたっぷり感じられるところにあるなぁと思いましたし、日野町の方たちの「また来てくださいね」っていう温かい空気を感じました。
日野町もそうですし、今回行ったキャンプ場も、社長が経営している他のキャンプ場も、今が完成形じゃないというか、まだまだ発展の途中にあると感じます。
これが完成形じゃないからこそ、たくさんの可能性を秘めている。だから、私もこの先何度も行ってみたいと思っているし、いろんな人にも来てもらって、進化していく様子を見てもらえたらいいんじゃないかなって思います。
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いきなり移住じゃなくても、いろんな地域を知る一歩はたくさんあるとおっしゃってくれた穴澤さん。実際に地域に入り込んで地域を知ることができるのは、おてつたびの魅力だなと改めて感じました。
穴澤さん、ありがとうございました!
⭐おてつたび先情報
◆日野市オフィシャルサイト
https://www.town.hino.tottori.jp/
◆日野市観光協会公式サイト
http://www.town.hino.tottori.jp/kankou/
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