その会議は出る必要があるか
学校には職員会議がある。
だいたい月1で行われ常勤の職員は全員参加。
その前段階で、主に管理職や各主任たちが集まって、議題の大筋を決める会議がある。
会議の名前は企画委員会とか運営委員会とか学校による。
今勤めている学校は「企画委員会」。
どちらかというと職員会議よりも企画委員会の方が会議っぽくて、職員会議は企画で決まったことを全体に報告するだけみたいになっている。
職員会議で企画に参加していない職員から意見がでて会議が盛り上がる?かどうかは学校にもよる。
私は学校事務職員。昨年度参加していた企画委員会に、今年度は出ないことにした。
昨年度現任校に赴任して企画に参加するようになった。赴任当初に管理職に参加してほしいと言われたからだ。
事務職員の間でも、「学校運営に参画するために企画委員会に参加しよう!」みたいな雰囲気がある。
たぶん管理職も「事務職員を企画に参加させよう!」という風潮なのだと思う。
前任校では参加していなかった。それでとりあえず1年間、試しに参加してみることにした。
1年間試しに参加してみた結論は、参加する必要はないということだ。
通知表の書き方について先生たちが熱く議論している間、私は上の空で「早く終わんないかな〜、ひろゆきが学校事務だったら何か言うのかな」とか考えている。
そんな人は会議には必要ないのだ。
先生たちの考えていることがわかって多少勉強にはなる。でも会議は勉強する場ではなく、議論を交わす場だ。
通知表は子どもたちのためにある。私の勉強のためではない。
通知表を書かない人が通知表の議論の場にいてもしょうがない。私の代わりに初任の先生が議論に参加した方が5億倍いい。初任の先生が発言をすればの話だが。
「企画に参加することで学校運営に参画しよう」?
企画に1年間出てみた感想は、
企画に10回参加するより先生たちと1回飲みに行く方が、学校運営に参画できる可能性は上がる
だ。
つまり、結局、普段からのコミニュケーションがものを言う。
企画に参加することを学校運営への参画につなげるためには、相当な意気込みと明確な目的を持って会議に挑む必要がある。「こんなこと、私が口を出すことじゃないかな」なんて考えずにバンバン発言もする。
企画に参加することと学校運営に参画することはイコールではない。
私はこの2つをつなげられなかった。
つなげられる人は「企画に参加する事務職員」に向いているのかもしれない。
企画に参加しても私が口出しできるのはせいぜい予算が関わる部分くらい。
それなら事前に会議資料を確認して個別に口出ししておくくらいで事足りる。あとは、「企画の中で事務の意見が必要だったら呼んでください」と言っておけばいいのだ。
事務が口出しできるかもしれない数%のために、貴重な労働時間を無駄にする必要はない。
企画はもう出なくていいかな、と考えていた年度末、「amazonのすごい会議」という本を読んだ。Amazonジャパンの立ち上げメンバーだった佐藤将之さんが書いている。
この本が私に企画に出ないことを決定させた。
どうしようもない会議の特徴として、佐藤さんは以下を挙げている。
・やたらに大勢の人が会議に出席している。
・一言も発言しない人や、こっそりと内職仕事をしている人がいる。
・メール連絡でも済むような報告ばかりが続く。
・ダラダラと長引き、時間通りに終わらない。
・にもかかわらず大事なことが何も決まらない。
2つめはまさに企画に出ている時の私だ。
「会議は議論を交わす場。会議に呼ばれた人は発言する義務がある。」と佐藤さんは言っている。
発言しない人は会議には必要ない。他の仕事をやっていた方が会社のためになる。
私の中で、「学校と一般企業は違う」とつっぱねるのはナシだ。取り入れられる部分はどんどん取り入れたい。
企画委員会は学校をよくするためにある。
企画に出ないことは決めたが、学校をよくすることを放棄してはいけない。
企画に参加しなくても「学校運営に参画する」ことはできる。
課題を知るために普段から先生たちとのコミュニケーションを怠らないこと。
課題が見つかった時に解決に繋げるために、知識のアップデートを怠らないこと。
「こいつに言えばなんかやってくれそう」な人でいること。これ結構大きい。
やるべきことやできることとやらなくていいことを見極めて、少しずつ学校をよくしていければいい。
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