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【ケロイド治療の話】③3度目の治療を始めよう

これまで2回に渡って私のケロイド治療遍歴を書いてきた。
まだ読んでいない方はそちらをまずは読んでほしい。
【ケロイド治療の話】①ケロイドの発症~最悪な病院との出会い
【ケロイド治療の話】②2度目の手術とズボラな私

さて、今回はこれから始まる3回目のケロイド治療についてお話していく。

そして、なぜこの記事を書き始めたのかという理由についてもお話しておこうと思う。

現在のケロイドの症状について

これまでの記事を読んでもらえたらお分かりかと思うが、私はピアス跡からのケロイド発症から約10年ほど、治療と再発に悩み、そのたびに諦めてきた。

私はケロイド体質ではない。
傷跡も残りやすいタイプではないのに、なぜかこの耳のケロイドはしぶとく再発し続けている。

この写真を載せるのはかなり勇気のいることだが、ケロイドに悩む人の元に少しでも情報としてわかりやすいように現在の様子を載せておこうと思う。

やはり、目立つ場所のケロイドで深刻な悩みは見た目の悪さだ。
そのため髪型はいつも、耳元が隠せるように長めのショートカットかボブで固定されてしまう。
ピアスやイヤリングを付けることもできないし、髪をアップにすればケロイドが丸見えだ。
初めて行く美容室で「耳、どうしたんですか?」と聞かれるのも説明するのも嫌になる。

加えて痛みと痒み。
雨の日の痛みは言わずもがな、冬場は冷えるとケロイド部分だけでなく耳の奥や頭まで痛くなる。
気温や季節に関係なく今これを書いている間も、数分ごとにズキリと痛む。

そして痒みは特に厄介で、何しろケロイドは掻いたり押したりしても感覚がない。
なので、必然的にケロイドではない部分を掻いてしまうことになり、搔き壊してしまうことにもつながる。
私の場合は耳の後ろがかゆくなり、首のあたりまで痒くなることもある。

ケロイドは見た目の問題だけではなく、痛みや痒みなど目に見えない苦しみも多いのだ。

なぜケロイド治療について書いているのか

先でも少しお話したが、私のケロイドはいわゆるピアスケロイドの中ではかなり大きい。
インターネットの検索でもこのレベルのピアスケロイドが症例として載っていることはなかった。
(再発を繰り返していることも要因の一つだと思うが、ここまで大きくなる前に、みんな何かしらの手を打つか諦めるかの二択なのかもしれない。)

つまり単純に「情報が少ない」のだ。

何科の病院に行き、どんな治療をして、経過はどうなのか。

そういったことが事細かに書いてある記事が1つでもあったら、今ケロイドに悩む人の参考になるかもしれない。
過去の私が得られなかった”情報”を、身をもって書いていくことで、過去の私のように悩む”誰か”の為になるかもしれない。

3回目の治療を始めるにあたり、それをリアルタイムで発信することで、ケロイドに悩む人の”情報”になってくれたらうれしい。

3回目の治療と病院選び


3回目の治療を始めたのは2022年の5月からだ。

2021年に会社を辞め、フリーランスになり時間ができた。

私には3年ほど付き合って同居しているパートナーがいる。
彼もフリーランスで在宅で仕事をしているのだが、家で一緒に過ごす時間が長くなったことで、私がケロイドを搔きむしる姿が気になったようだ。

会社員時代より時間にも自由が利くし、東京に通っての治療もできるようになった。
彼の後押しもあり、3回目の治療を開始することにした。

彼の仕事の取引先に皮膚科クリニックがあり、相談したところ皮膚科と形成外科を備えたクリニックを紹介してもらえた。

美容治療も行っている病院ということもあってか、とてもきれいなクリニックで院長は優しそうな女性の医師だった。

診察をしてもらったところ、やはりこちらのクリニックでの治療は困難ということで大学病院を紹介してもらった。

その日のうちに紹介された大学病院に予約の連絡を入れた。
大学病院での最初の診察は2か月後の7月。

読者の方で、東京の大学病院でケロイド治療を行いたいと思っている人は、まず近くのクリニックを訪ねて紹介状を書いてもらうことをおすすめする。
大学病院の予約には時間がかかるのだ。

いざ大学病院へ


紹介してもらったのは日本医科大学付属病院
ここの形成外科には、ケロイド治療のために全国から患者が訪れるそうだ。

全身状態やケロイドの状態についての問診表を書いた後、いよいよ診察室へ。

1度目の治療が総合病院だったことから、私はちょっと身構えていた。

また横柄な医師だったらどうしよう?
またピアスについて否定的なことを言われたら?
また嫌な顔をされたら?

しかし、そんな私の考えは杞憂におわった。

診察をしてくれたのは、比較的若い男性医師だった。
ケロイドの治療歴、再発を繰り返してきたこと、痛みと痒みがあること、そして現在も少しずつ大きくなっていること。
きちんと話を聞いてくれて、治療方針を話してくれた。

「ケロイドを全部切除すると、耳がなくなってしまいます。
なので、ケロイドを残しながら形を整えていきます。
再発のリスクを抑えるために、手術後に電子線(放射線)を当てて再発を抑えていきます。
手術から2週間ほどで抜糸をし、その後1~3カ月ほど様子を見るために月に1度は通院してもらいます。」

治療方針も明確で、何をするのかもきちんと説明してくれた。
否定的なことも言わず、感じの良い、力強い先生だ。

「手術後の治療も含め、完治まできちんと通っていただくこと約束していただけないなら、手術はお受けできません。」

なんとも痛いところを突いてくるが、頼もしい言葉だ。

今度こそは、きちんと通院しよう。
完治まで頑張ろう。

そう決意をし、手術を決めた。

すでにかなり大きくなっていることと、広がり続けていること、痛みと痒みがあることを踏まえて、最短で手術をしてくれるということだ。
とても有難い。

手術は10月。
手術に付随する検査や電子線治療、抜糸も含めて10月いっぱいで完了するようだ。
その後は経過を診るために通院をする。

予定としては

10月
手術前検査(全身状態の検査)

X線検査(ケロイドの検査)

PCR検査

手術

電子線治療

抜糸

という予定だ。

今回の診察は初診料で860円だった。

ちなみにこちらの日本医科大学付属病院はとてもきれいで、スターバックスやセブンイレブンが併設されている。
院内の移動はエスカレーターもあり、受付後の呼び出しはスマホ対応もしているのでとても便利だ。

田舎の総合病院にありがちな、冷たく重々しい雰囲気はなく、明るく清潔な印象だった。
ちょっとだけ、通院が楽しみだ。

次回予告

少し長くなったが、本格的な治療が始まるまでの間、しばらくこの記事はお休みになる。

こうして発信していくことで、これから治療を始めようと思っている人にとって、少しでも有益な情報にできたらと思っている。

リアルタイムでの様子はツイッターでもお知らせしていこうと思う。

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