本当は教えたくない日帰り温泉20選
日本全国を旅してるまさゆきです。
前回の執筆した「死ぬまでに一度は行くべき温泉旅館 15選」という記事が20万PV超えの人気だったので、続編を書こうと思います。
今回は「本当は教えたくない日帰り温泉20選」です。
どこにでもあるような温泉は紹介してません。訪れたら「来てよかった!」と必ず思える素敵な日帰り温泉だけを紹介してます。
名前のリンクからホームページに飛べますので、詳しくはそちらをどうぞ。
琉球温泉 龍神の湯
那覇近くで屈指の観光地の瀬長島ウミカジテラスにある天然温泉。眼前には清く透き通った青い海と那覇空港の滑走路がある。
夕陽が少し丸みを帯びた水平線に沈んでいく中で、飛行機が着陸する瞬間を温泉に浸かりながらまったり鑑賞できる。「ああ、今沖縄にいるのだ」と実感して心がワクワクする。
沖縄に温泉のイメージはなかったが、沖縄に来たら毎回ここに訪れようと確信した。
ヘルシーランド露天風呂 たまて箱温泉
トリップアドバイザーの「行ってよかった日帰り温泉&スパ」部門で、4年連続1位に輝いた絶景露天風呂。
水平線が遥か彼方に見える大海原が目前にあり、右を向くと薩摩富士たる開聞岳が堂々と君臨する。雄大な自然の贅沢なパノラマにため息が漏れてしまう。
温泉は源泉掛け流し。ナトリウムの塩っぽい温泉で舐めるとしょっぱい。地球の恵みに感謝しつつ、はるばる薩摩半島の先端まで訪れた自分を褒めたい。
山あいの宿 山みず木 黒川温泉
黒川温泉の中心街から少し離れた場所にある秘湯。湯めぐりとして日帰り入浴を行っているが、距離があるからか人が少なく、じっくりゆっくり温泉を楽しめる。
男性露天風呂の「幽谷の湯」は川のすぐそばにある。流れる川のせせらぎ、そよ風で揺れる木々のざわめき、弱酸性の優しい温泉に時間を忘れてぼーっとする。都会の喧騒で凝り固まった心がじんわりほぐれていく。
鉄輪むし湯
温泉王国別府には「別府八湯」という8つの名湯がある。明礬温泉や浜脇温泉など素晴らしい温泉はあるが、日帰りでおすすめしたいのは「鉄輪むし湯」だ。1276年の鎌倉時代に一遍上人によって創設されたといわれる。
ただの温泉ではない。温泉の蒸気でぬくぬく温められた8畳ほどの石室に、薬草が敷き詰められている。静寂の石室に横たわると、秋にすすき草原を歩いた時に感じる香りが鼻中に広がり、熱気で体の芯が温まっていく。8分もすれば心身のあくが滝のような汗になって噴き出す。
私自身すでに3回は行かせていただいてる特別な秘湯だ。
温泉保養集落 束ノ間 湯布院
湯布院の奥地にあり、たどり着いた者のみがその贅沢さを味わえる。
湯布院のシンボル由布岳を望みながら、世にも珍しいミルキーブルーでとろとろのお湯に入れる。「こんな変わった色の温泉があるのか」と地球の恵みの多様さに感銘を受けた。
風呂上がりに落ちていく夕日を見ながら、無人の受付で買ったゆで卵に無心でかじりつく瞬間がたまらない。卵の濃厚な旨みとひとつまみの塩っ気になんだか懐かしい気持ちになる。
稲佐山温泉 ふくの湯
稲佐山の夜景といえば「世界新三大夜景」に選ばれるほど有名で絶景だ。それを温泉に浸かりながら楽しめる。この温泉はどうかしている。
長崎市内を高台から一望でき、神々しい輝きを見ながら天然温泉にのんびり浸かる。そして風呂上がりのビール。完璧だ。
武雄温泉 元湯
The昔ながらの公衆浴場。なんと明治9年に建築され、現在使用されている温泉施設の建物としては、日本最古のものだそう。
あつ湯(44~44.5℃)ぬる湯(42~43℃)と分かれているが、ぬる湯でもなかなかの熱さで3分も浸かっていられない。だがその熱さが昔ながらの温泉の証明だろう。
訳あって1週間ほど武雄に滞在した際に、毎夜10時ごろに車を飛ばして入湯しに行ったが、地元の方々が大切にしている温泉という印象を持った。皆が大切に楽しく使用していた。
また敷地の入り口には国指定重要文化財の楼門がある。大正期を代表する建築家の辰野金吾が設計し、なんと東京駅と対になる歴史的な建築物らしい。
SPA専太平のゆ
目の前には真っ青な瀬戸内海と浮かび上がる淡路島、そして彼方まで一直線に伸びる明石海峡大橋。この温暖な気候の中で、柔らかい海風を全身に浴びる爽快感はたまらない。
ただ休日は人が特に多いのでゆっくり浸かれないかもしれない。
白浜温泉 崎の湯
約1400年前には存在し、「日本書紀」や「万葉集」にも記されている名湯。熊野詣のついでに入浴する天皇や貴族が多かったそう。
魅力はなんと言っても、太平洋に手を伸ばすと届きそうな距離で温泉に浸かれることだ。まるで太平洋という巨大な温泉を独り占めしている感覚になる。
湯船も岩が波に削られてできた自然のもので、純度100%の大地の恵みが心と身体に染み込んでいく。
湯の峰温泉 つぼ湯
崎の湯を堪能し、さらなる秘湯を求め熊野の内陸部へ進んでいくと、言わずと知れた温泉と出会う。
約1800年前に発見された日本最古の温泉で、世界遺産に登録されている。昔の人も熊野詣で疲れたらこの温泉に入っただろうことを想像し、不思議と共鳴してしまう。世界遺産のお湯に浸かっている特別感も素晴らしい。
氷見温泉郷 総湯
冬の晴れた日の午後、氷見から北アルプスを望むとこの世のものとは思えない絶景が待っている。雪を帽子のように被った3000メートル級の立山連峰が、海と空の青さの間に堂々たる風格で佇まう。
この絶景を見ながら源泉掛け流しの天然温泉に入れるのだ。「すげえ…」以外の言葉を無くしてしまった。
また近くの雨晴海岸から見る、立山連峰から登ってくる朝日もたまらないのでおすすめだ。ただ、天気によって綺麗に見れないことが多いので注意。
野沢温泉 大湯
長野県北部の奥地で、古きよき味わいの温泉を楽しめるのが野沢温泉だ。
村内には13の外湯があり、地域の共有財産として大切に管理されている。観光地化され地域性がなくなっていく温泉街は多いが、ここまで住民と密接して"昔ながら"が残る温泉街もめずらしい。村民の方と一緒に湯船に浸かってお話することも日常だ。
100%かけ流しの天然温泉には湯の華がこれでもかと湧き、都会の家の浴室では味わえない温泉感を楽しめる。まるで昭和にタイムスリップしたかのような温泉街と温泉に、心が優しくほぐれていく。
みはらしの丘 みたまの湯
甲府盆地の温泉といえば「ほったらかし温泉」が有名だが、こちらの温泉もあなどれない。
標高370mにあり八ヶ岳や南アルプスに囲まれた甲府盆地を一望できる。しかも天然温泉に入りながら。2019年から2022年の温泉総選挙「絶景部門」で4年連続日本一に輝いた。
夕暮れ時には空が茜色に染まり八ヶ岳の稜線がくっきり現れ、夜になると甲府の夜景が燦々と煌めく。この移りゆく絶景はここでしか味わえない。
私自身すでに7回ほど訪れているが、季節、天気、気温、曜日で体験がまるっと変わるので慣れる気配がない。
縄文天然温泉 志楽の湯
私は2年くらい川崎周辺に住んでいて、近くの温泉に行きまくったのだが、ここは別格の秘湯だった。都市化された人の多いスーパー銭湯ではなく、山奥の知る人ぞ知る温泉に迷い込んだ感覚になる。
地下1,300m以上の深さから湧きだす黄土色の温泉、土と木のぬくもり溢れる薄暗い館内、雑多な小物や本が置いてある休憩室、全てが一線を画す。
雨降る日に訪れるのがおすすめだ。正午に訪れて食事処で蕎麦をいただき、温泉にじっくり浸かる。その後、建物の最奥にある休憩室に行き、雨が木の屋根をたたく音を聞きながらうたた寝するのがたまらなく幸せだ。
秋川渓谷 瀬音の湯
東京の西部にある秘湯も紹介したい。
ここの魅力は泉質。地下1,500mから湧出する、とにかくトロトロツルツルな美肌の湯が素晴らしい。天然の化粧水が体の奥底まで染みこんでいく感覚がある。島根の玉造温泉もなかなかのトロトロ具合だったが、ここも負けてない。
彩豊かな森と川の流れる音に囲まれながら、のんびり温泉にひたるのは何よりの贅沢だ。
宮沢湖温泉 喜楽里別邸
飯能のムーミン谷近くにある弱アルカリ性の温泉。
緑に囲まれた宮沢湖を、高台から見下ろしながら入れるのが素晴らしい。ちょっと遠出をして、忙しい日常から距離を置きたいときにおすすめの温泉だ。
風呂上がりの火照った体で夕暮れの宮沢湖を散歩すると、不思議と胸の奥がじんわりする。
潮騒の湯
見渡す限りの海、大洗の海。これだけで入る価値あり。
地中に閉じ込められた太古の化石海水が温泉になっているので、しょっぱくも体が温まる。
食事処では茨城県の名物あんこう鍋(11月~3月)など海の幸が食べられる。大洗磯前神社で海中鳥居を眺め、潮騒の湯に浸かり、地元の魚をいただく。海の恵みにとことん溺れる1日も悪くない。
ただ、休日は人が多くゆっくりくつろげない可能性もあるので注意。
肘折温泉 黄金温泉 カルデラ温泉館
山形の温泉といえば大正レトロの銀山温泉だが、歴史でいえば肘折温泉だろう。807年に開湯し、日本百名山で信仰の山「月山」の麓にある。
肘折温泉の中心街から歩くこと20分、最奥地にあるのがカルデラ温泉館だ。昭和を感じるノスタルジックな佇まいに胸の高鳴りを感じる。入り口で全国的にめずらしい冷鉱水を試飲できる。興味の赴くままに飲んでみると、炭酸水のようなほのかな苦さを感じた。
青々と茂った木々に囲まれて天然の緑の温泉に浸かり、山形の最奥まできた旅の思い出を振り返る。旅の素晴らしさを感じるひとときだ。
乳頭温泉郷 妙乃湯
乳頭温泉郷は「鶴の湯」が全国的にも有名だが、妙乃湯も引けをとらない。
建物は昭和27年に建てられ古さを感じつつも、清潔感とモダンな雰囲気がある。他の乳頭温泉の宿は"昔ながら"に心を打たれるが、妙乃湯は"洗練されたモダン"に息をのむ。
軒先の渓流を望みながら入る露天風呂は格別だ。お湯は鉄分や硫黄が含まれる黄金色で、川の透明さとの対比で黄金色が際立つ。せせらぎの音をぼんやり聞きながら、まったり温泉に浸かるのがこの上ない贅沢だ。
黄金崎不老ふ死温泉
この温泉は何度も何度も紹介したい。
手を伸ばせばすぐ届きそうな日本海を間近に入る露天風呂は、まるで海に溶け込むよう。特に夕暮れ時は空の色が変化し、夕日も温泉も世界の全てが黄金色に包まれる。地球の美しさにため息が漏れる。
青森の日本海側にありたどり着くまでに時間はかかるが、行く価値は大いにある。ぜひ長期のお休みを取って行ってほしい。
終わりに
最後まで読んでいただきありがとうございました!
今回も私が実際に訪れて、「ここは最高だ…」と思った場所のみを紹介してます。
日本全国に自分だけのお気に入りの温泉があると、旅行が100倍楽しくなりますよね。
「最近、山梨のみたまの湯に行ってないから、みたまの湯を中心に甲府を観光しよう!」といった感じで、温泉を中心に旅を組み立てたりします。
実際に先日、「昇仙峡→四尾連湖→みたまの湯」というパーフェクト山梨ドライブをして昇天しました。
自分の感情とじっくり対話できる一人旅でも
生まれた感情を分かち合える二人旅でも
極上のひと時を過ごせる場所ばかりですので、みなさまの参考になれば幸いです!
また前回の「死ぬまでに一度は行くべき温泉旅館 15選」もあわせてご覧ください。
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