オセッシオは、予測するーほんやくこんにゃく#3

「オセッシオは、予測するーほんやくこんにゃく#2」の続きである。


翻訳技術やディバイスの進化によってもたらされる未来の変化。それは、「よりスムーズなコミュニケ―ション」に他ならない。


スムーズなコミュニケーション。人間関係の構築においてこれに勝る良いことはない。


ビジネスでも、友人関係でも、夫婦間でも、トラブルの多くは「確認不足」、「行き違い」、「誤解」といったコミュニケーションに起因するからである。トラブルが発生する原因が減るのだから、それは世の中みんな助かってしまう。大いに良いことだし、大いに期待したい。

この技術がさらに進化すれば・・・もっと遠くの未来を見据えてみよう。

デバイスが脳から自身の思考を捉え、それを相手のデバイスに伝え、相手のデバイスが脳に思考を与える。つまり未来では、テレパシーのようなことも十分に可能だと思う。これは2020年代にギリギリ間に合うかどうか。

この未来のデバイスは、間違いなく人体埋め込み式だろう。チップ式なのか、血液に混ぜ込む液体ディバイスなのか、臓器の一つとして身体に組み込まれているのか・・・想像するに将来は、翻訳・通訳という行為や「概念」は必要とされなくなる。それに置き換わるのは、「思考の直接伝達」や「脳から脳への思考移転」といった「新しい概念」だ。

更に10年先を見据えてみよう。

人間の体は人工的なディバイスとのハイブリッドのようになっている可能性もありそうだ。

目はレンズ式のディバイスに置き換わり、眼鏡やコンタクトレンズといった道具は存在しない世の中になっている。血液にはマイクロレベルのディバイスが混ぜ込まれ、血圧や心拍数を常に監視し、さらに癌などの不具合を探知して脳に伝えていく。iPS細胞の技術を応用した治癒機能をもつ皮膚は、癌や皮膚疾患も自然と治癒させていく。

もちろんこの頃までには、「携帯電話」などというものは世の中から消え去り、通信機能は五感を司る脳の部分に組み込まれているのではないか。あえて五感といったのは、現状の聴覚と視覚の通信技術は、その頃までには味覚・嗅覚・触覚まで伝達できる様に進化しているだろうから。

SFのような世界観だが、きっとそんな時代はそう遠くはない。

漫画の世界のほんやくこんにゃく。現実世界の未来では、翻訳という概念を完全になくす、人体に組み込まれるハイブリッド器官であったのだ。


<おまけ>

ちなみにSONYさんとソースネクストさんの共同開発品。製品名は「S2(エスクエア)」。文字通りの「エススクエア」だと長いから、エスクエア。2社の頭文字の掛け合わせ。そして「Spell State」の略。単純に日本語訳すると「呪文を唱える」だけれど、Spellには他にもこんな意味がある。「誰かに代わって、その人を休ませる為の行い」これなんかはぴったり。端末が相手の「翻訳行為」を代替して、その本人の事を休ませますよ、的な。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?