いざ応募

収入面でとても不安でお店を辞める選択肢を持っていなかった為WワークOKの求人を見て飛び付いた。
絶対受かりたい。
体育館での応募はメールだった。
そして返って来なかった。
昭和生まれの私はやはり電話での応募が性に合っている。
ならば電話だとサイトに載っていた電話番号に電話をした。

男性が出た。
「どこの店舗の応募ですか?」
どう頑張っても感じが良いとは言えない。
事務的な遣り取りの後折り返すと言われて電話を切った。
後日電話が掛かって来た。
女性だ。
とても感じが良い。
一度見学をして欲しいとの事で幾つか候補日を出されて見学の予約を取り付けた。

当日店舗に伺うと
「本日見学のなるみ様ですか?」
と即声をかけられた。
勿論この店舗及び会社へ足を運ぶのは初めてで顔を知られている訳はない。
つまりは顔を知らない人が来たから即見学だと理解出来たのだ。
元々接客業ばかりを経験して来ていたし、自分へのご褒美で高級レストランへ行く事も好きだった。
この接客教育に自分が着いて行けるのか、早速不安になっていた。

傍にある椅子に腰掛け、必要事項に記入をする。
見学なのにもう面接の気分だ。
声を掛けてくれた女性がそのまま対応をしてくれた。
とても綺麗でスタイルも良く感じが良い。
会社の説明を丁寧にしてくれた。
大人しく聞いていたが「お客様だと間違われている?」と不安になった。
女性が席を立ち、傍らに居たスタッフに指示を出している。
感じも良くて裏表もなさそう。
人間関係も良さそうだ。
因みにお客様同様、見学に1000円が掛かった。
面接希望の人からお金取るのか?とここでも軽い不信感はあった。
しかし久し振りの社会復帰、そして初めての業界、こんなものなのかも知れないと飲み込んだ。

そうこうするうちに見学も終わり、感想を聞かれて帰る事になった。
正直見学の態度とかを見られて不採用が確定したら本格的にお客様として支払い要求があるんじゃないかと疑っていたがその考えは杞憂に終わった。

未だに面接希望の人から1000円を支払わせるシステムには納得がいっていない。

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