見出し画像

今さら聞けない!推しジャンル~歌い手・VTuber・2.5次元の世界~

はじめに

今回のテーマは"推しジャンル"『歌い手・VTuber・2.5次元の世界』。
上記ジャンルがメディアで取り上げられることも増えています。
海外ツアーを行う歌い手グループや、広告起用されるVTuberまで登場しているほど、今大注目のジャンルでもあります。

「どんなジャンルなのか分からない」「魅力を知りたい」「主な推し活の方法は?」等、歌い手・VTuber・2.5次元ジャンルの様子を垣間見るべく、実際の推し活層にインタビューをしてみました。
インタビューやアンケート、市場規模から紐解く「推し活総研的見解」も紹介していきます。

そもそも、推しジャンルは多岐にわたり、ジャンルごとに推し活の方法・消費行動が異なっています。それを正しく理解し、各ジャンルに合わせた施策への取り組み方が必要です。

そのためには、まず推し・推し活について1から理解することが重要です。
推し・推し活の前提知識は下記記事にて紹介しております。


各ジャンルの特徴を紹介

まずは、各ジャンルの基本情報と、推し活層へのアンケートから見えてきたジャンル別の特徴をみていきましょう。

■歌い手とは

歌い手とは、既存曲をカバーし、インターネット上(ニコニコ動画やYouTubeなど)で動画を載せるボーカリストを指します。
ボーカロイドの曲をカバーし「○○歌ってみた」動画を作成することがメイン活動となっています。

元々歌い手は、顔出しをしないパターンが多いジャンルでした。そこに新たな形の歌い手として登場したのが『すとぷり』です。すとぷりとは2016年にデビューした6人組ユニット。

従来の歌い手のように"顔を出さず""インターネット上で活動する"という部分を持ちながら、3次元のアイドルのようにリアル会場で顔出しをしてコンサートを行ったり、VTuberのようにメンバーそれぞれがアバターを持ち、配信を行ったりしています。

コロナ禍で日本で大ブームを起こした『Ado』も実は歌い手です。インターネット上の世界から"顔を出さず"にリアルの世界に飛び出してきたともいえます。

このように、サブカルチャーからメインカルチャーになりつつあり、
歌い手と歌手(アーティスト)、インターネットと現実世界といったボーダーラインが曖昧になっているのが、近年の歌い手ジャンルの特徴だといえるでしょう。

有名な歌い手の例:
すとぷり、いれいす、まふまふ、Ado、Eve、天月、じぇる、浦島坂田船

市場規模:
まふまふ 
YouTube登録者数:357万人(2024年5/27時点)
コンサート:2021年東京ドーム公演・初の無観客開催で同時視聴者数40万人、2022年東京ドーム公演開催

天月
YouTube登録者数:200万人(2024年5/27時点)
コンサート:2024年日本武道館2days開催
 
すとぷり 
YouTube登録者数:283万人(2024年5/27時点)
コンサート:2022年シンガポール合同ライブに出演、2022年5大ドームツアー開催、2023年アリーナツアー開催35万人動員
CD売上:「Strawberry Prince」(2020年11月23日付)23万2122枚 

いれいす 
YouTube登録者数:101万人(2024年5/27時点)
2024年日本武道館公演5万6千人動員
CD売上:「IRREGULAR BULLET」(2024年1月時点)3万795枚


実際に歌い手を推している推し活層の声を見てみると、
主な推し活として「ライブに行く」「配信・動画視聴」の声が。
主な消費行動として「舞台・イベント・コンサートへの参加」「グッズ購入」の声がありました。

■VTuberとは

VTuber(バーチャルVTuber)とは、バーチャルのアバターを使ってYouTube上で動画配信を行う配信者のことです。YouTuberとの違いとして、リアルな生身の姿を表に出さず、あくまで設定があるキャラクターとして配信をしています。
VTuberになる前の配信者情報のことは「前世」と表現され、中の人物の個人情報に触れることがタブーとされています。

本ジャンルでは2大事務所として「にじさんじ」と「ホロライブ」所属VTuberが有名です。

配信を視聴するだけではない!本ジャンルの推し活層の特徴として、コラボ配信を通し発見できる"VTuber同士の関係性"を追うことや、バースデーイベントへの参加、応援広告の出稿、季節やシチュエーションごとに登場するボイスなど、2次元と3次元の推し活要素の良いとこどりともいえるような推し活をしているのがポイントです。

有名なVTuberの例:
にじさんじ出身VTuber(剣持刀也、葛葉)ホロライブ出身VTuber(兎田ぺこら、博衣こより)
※博衣ひよりと記載しておりましたが、正しくは博衣こよりです

市場規模:

視聴総数(2024年第一四半期):YouTubeとTwitchの合算1033万時間

剣持刀也
YouTube登録者数:101万人(2024年5/27時点)
ZeppYokohamaで単独イベント開催

葛葉
YouTube登録者数:173万人(2024年5/27時点)
視聴回数(2024年第一四半期):YouTubeとTwitchの合算819万時間


兎田ぺこら
YouTube登録者数:252万人(2024年5/27時点)
視聴総数(2024年第一四半期):YouTubeとTwitchの合算952万時間

Yahooニュース「にじさんじ叶、2024年第1四半期で最も視聴されたVTuberに 葛葉は3位」


推し活層のアンケート回答を見てみると、
主な推し活として「配信視聴」「切り抜き動画作成」という回答がありました。また、主な消費行動として「グッズ購入」があがっており、アクスタ(アクリルスタンド)やぬい(ぬいぐるみ)、チェキやブロマイドといった幅広いグッズが公式から販売されることが多いようです。

■2.5次元とは

2.5次元とは、まさに2次元と3次元の間のジャンルのことで、主に2次元のアニメ・漫画・ゲーム作品をリアル世界で・生身の人間で舞台・ミュージカル化したジャンルのことを指します。本ジャンルの作品に出演する俳優は「2.5次元俳優」と呼ばれ、人気俳優には熱狂的なファンダムが構成されています。

※ファンダム→熱狂的なファンの集まり・コミュニティを指す言葉

2.5次元というジャンルが初めて登場したとされるのは2003年の「テニスの王子様」(通称テニプリ)の舞台化です。2010年代に作品が増加し、市場が拡大しているのが分かります。


(ぴあ総研「2.5次元ミュージカル市場動向に関する2017年の調査結果」より引用)

本ジャンルでは、2次元作品の世界観を忠実に再現しながら、楽曲パフォーマンスを織り交ぜ、クオリティの高い舞台が世に生まれ続けており、日本国内のみならず海外公演も行われています。

有名な2.5次元作品の例:
テニスの王子様、薄桜鬼、舞台刀剣乱舞、刀剣乱舞ミュージカル
有名な2.5次元俳優の例:
荒牧慶彦、鈴木拡樹、黒羽麻璃央

市場規模:
2022年公演回数:197回
2022年総動員数:274万人

ぴあ総研調べ

推し活層のアンケート回答を見てみると、
主な推し活として「舞台観劇」等のオフラインイベントへの参加を挙げる回答が見られました。また、主な購入グッズではランダム商品が多いアクスタやブロマイド、缶バッジが挙げられています。

2.5次元・VTuber推しにインタビューしてみました!

今回、インタビューに答えてくれたのはこちらのお二人。

・さとみさん(ヘアメイクアーティスト)
推し:2.5次元舞台『魔法使いの約束』  ファウスト役俳優 「矢田悠祐」

・ねこさん(会社員)
推し:VTuber 『めちゃつえー ヒーロー組』「小柳ロウ」「星導(ほしるべ)ショウ」

早速詳しくお話を聞いていきます!

■今の推しを推しはじめたキッカケを教えてください

さとみさん「魔法使いの約束のゲームを元々やっていて、別のキャラが推しでしたが、舞台の配信を見てからファウスト役の矢田悠祐さんにハマりました!」

ー舞台を見て、元々好きだったキャラクターから変わったんですね!2次元と2.5次元で推しが変わることは結構よくあることなのでしょうか?

さとみさん「キャラクターの推しと舞台での推し(俳優)が違うことは全然よくあることだと思います。」

ーちなみに魔法使いの約束を推す前はなにかのオタクをされていたんですか?

さとみさん「元々は旧ジャニーズのオタクをしていました。たまたまお客様(ヘアサロンに来店された方)から魔法使いの約束のゲームをオススメされて、ハマりましたね(笑)」

ねこさん「元々ブルーロックが好きで、ブルーロック一緒に推してる友達に布教(※自身の推しの魅力を他の人に教えて、推しのファンを増やす活動のこと)されてハマりました!」

ー友達の布教活動が成功してますね!

ねこさん「友達に『絶対この子が合うと思う!』っていわれて(笑)」

さとみさん「大体友達とかがオススメしてくれる推しって、当たってますよね!」

ーいつも一緒にいると、お互いの推しの好みが分かってくるんですね(笑)

■ジャンルの魅力は?


ーでは、推しているジャンルの魅力をお聞きしたいです!

さとみさん「やっぱり舞台でやる曲がどれも良いです!矢田さんは歌がうまいですし。」

ーちなみに、公演はどれくらいの回数行かれるんですか?

さとみさん「1公演行けたら嬉しいですね。チケットが取れるならたくさん行きたいんですけど、とにかく人気なのでなかなか取れず...。ただ、俳優さん自体に会える頻度は高く供給は多いです!まほやく(魔法使いの約束)以外の舞台にも出演しているので、そっちも行きたいなって。誕生日イベントなどやってる俳優さんもいます。」

※供給→動画配信やイベント、グッズ等公式から出る全てのコンテンツのこと

ー俳優さんを好きになると、やっぱり他の作品も見にいきたくなるんですね

さとみさん「役のキャラだけでなく、俳優推しとなるとその俳優さんの活動を追いたくなりますね!」

ーねこさんが推しているVTuberジャンルの魅力は?

ねこさん「とにかく供給が多く、いつでもどこでも見れるところです。声が聴きたくなったら、化粧しながら見たりできます。生配信なのでリアルタイムで追えますし!ただ、朝から深夜までやってたりするので、切り抜きをみることが多いです。」

ー朝から深夜まで?!ほぼ1日中ですね!

ねこさん「そうなんです。(笑)全部追ってたら睡眠時間が確保できなくなっちゃうんです(笑)なので程よく追うのが大事ですね。」

ー推しだから全部のコンテンツ追いたくなっちゃいますよね...。その気持ちのコントロールはどうやってしているんでしょうか?

ねこさん「そうですね、配信者を“キャラ“として捉えているので、中に人がいることを意識しないようにしています。供給が多くて距離が近いので、もし自分がもっと若い子だったらリアコになって彼氏いらない!てなってたかも。(笑)あとは、コメントはせず、ROMっています。私の場合はコメント読んでほしいとか、認知されたいというタイプではないので。」

※リアコ→推しにリアルに恋しているファンの総称
ROMる→投稿やコメントはせずにコンテンツの閲覧のみをすること。

ー推し方は人それぞれありますからね。そこはやはりほかの推しジャンルと変わらない部分ですね。

ねこ「やっぱり認知されたい層ももちろんいます。そういった層はスパチャを投げています。中には金額で競う子達もいますね...。ただファンの層の割合みたいなところは、配信者の特性によるかなと。」

※スパチャ→スーパーチャットの略称で、Youtube上でできる有料のコメントのこと。
金額に応じて、コメントのカラーや表示時間、表示位置が変わる。

ー配信者の特性というと具体的には?

ねこ「ガチ恋勢のファンが多い配信者とそうでない配信者がいて。ガチ恋勢が多い配信者は認知してほしい!っていうファンも多い印象があります。
他にも、面白いネタ系配信者には男性ファンが多かったりします。ファンの方々もギャグ線が高くて、コメント欄が面白いですね。」

※ガチ恋勢→推しに「ガチで恋している」人々のことを指す。リアコと類義語。

■メインの推し活


ーでは、各ジャンルの推し活事情について聞かせてください!

さとみさん「推しに会いに行くのがメインです。なので舞台を見に行って、グッズは記念程度に買います。」

ーさとみさんはグッズはそれほど集めないほうですか?

さとみさん「まず、公演チケットが高いので...。そこで出費があって、グッズは買い集めるタイプではないですね。」

ーさとみさんは、ヘアメイクアーティストをやられていますが、お客様の推し活事情はいかがでしょうか?

さとみさん「2.5次元好きなお客様は多いですね。毎回推しのカレンダーをみなさん持ってきてくれます。」

ー推しのカレンダーですか?

さとみさん「2.5次元俳優さんってサイン会があるんですけど、大体カレンダーを買うと応募券がついてくるんです。だからみなさんたくさんカレンダーを買っていて(笑)それをお店に持ってきてくれます。」

ーねこさんはいかがでしょうか?

ねこさん「私は配信を見たり、グッズを買ったりすることが多くて、他にはカフェめぐりが好きです。」

ー推しとカフェめぐりですか!

ねこさん「そうです!元々カフェが好きだったんですけど、最近はカフェに推しを連れて行って写真を撮ることが多いです。行くカフェの基準も変わりました。」

ー具体的にはどのように選ぶカフェの基準が変わったのでしょうか?

ねこさん「推しが映えるカフェを選ぶようになりました。実はグッズをたくさん集めてカフェに持っていくようになったのはここ1年で。コロナ前は「周りに白い目で見られるんじゃないか」という心配があり、カフェで推しのグッズを出すのに抵抗がありました。コロナ禍に、Instagramでカフェ推し活している投稿をたくさん見たのがきっかけで、自分もアカウントをつくってカフェ推し活を始めました。」(下記はねこさんの推し活アカウントの投稿)

■推し友との繋がり方

ーここまでお話を聞いてきて、推し友の存在が度々出てきていますが、繋がった経緯は?

さとみさん「基本的に(舞台の)現場には1人で行くことが多いです。でも、会場にいったらお客さんに会ったりすることが多いです!」

ー現場に行けば、誰かしら友達がいるっていいですね!

さとみさん「そうですね、たまたま席が隣になって一緒に盛り上がるとかありますね(笑)」

ねこさん「私はSNSがメインですね。世代が近い、雰囲気が近い方と繋がっています。」

ー具体的にはSNSでどうやって繋がっているのでしょうか?

ねこさん「大体投稿の写真とかの雰囲気で分かるというか。写真の系統が似ていればおそらく自分と属性が似ているなと思いますね。ただ、直接会ったらやはり合わないかもと思うこともあります。でも、(推し活は)趣味なので。合わないなと思ったら会わなくてもいい。と割り切れる部分がありますね。

■普段持ち歩いてるグッズは?


ー現場や普段の推し活に使うグッズは?

さとみさん「2.5次元はランダムグッズが多くて(笑)あまり買い集めてはいないです。
周りを見ていると、缶バッジだけでなく、ブロマイドやトレカで痛バッグを組んでいる方も多いです。アパレルとのコラボグッズでさりげなく使えるものとかは買っています!まほやくはペンライトの文化はありませんが、刀ミュやあんスタはペンライトを持つ方が多いですね。」

※刀ミュ→ミュージカル刀剣乱舞の略称

ねこさん「2次元推してた時からグッズを買うのにためらいが無いので、ビジュ(ビジュアルの略)が良ければ買っちゃいます。例えばアクスタとかぬい(ぬいぐるみ)ですね。ただ2.5次元とは違って、Vtuberはアクスタとかランダムではないです。

あとはトレカケース(トレーディングカード)を自作して持ち歩いています。作ったものを友達同士で交換し合ったり。グッズを買う基準として「友達同士でカフェで撮りたい」があるかもしれません。友達が買うなら私も買う!ってなる(笑)
私の推しはコンサートがまだないのでペンラ(ペンライト)はありませんが、他のVtuberさんだと公式から発売されていることもあります。」

「あとは、海外限定のグッズがあったり、逆に日本限定のグッズがあったりするので。海外の推し友同士で代行しあったりしています。」

■これからの推し活への意気込みとして、お2人がこのジャンルに望むことは?

さとみさん「過去曲が聴けるアルバムが欲しいです!やっぱり曲がいいので布教用にも欲しいですね。世にもっと広がってほしい。2.5次元をまだシャットダウンしている人とかにも届いてほしいです。」

ねこさん「香水がほしいです!配信者が選んだ香りの解釈一致をしたい!(笑)自分に使うのではなく、推しのぬいやクッションにかけるのが主流だと思います。」

■記事を読んでいる皆さんへ一言

さとみさん「2.5次元に興味を持ってもらえるキッカケになれば嬉しいです!みんな顔がいいです!!」

ねこさん「推しがぶっきらぼうなタイプだけど、ギャップがある!!ボイスがガチ恋、糖度が高いです。1周年おめでとう!仕事のモチベです!」

推し活総研独自調査から読み解く!各ジャンルの推し活傾向

2名のインタビューとOshicocoの公式Instagramアカウントを利用したアンケート調査で見えてきた結果を下記にまとめてみました。

推し活総研の注目ポイントは「主な推し活の違いによる各ジャンルごとの消費行動」の違いについてです。

歌い手・VTuberの推し活層の主な推し活は、「配信・動画視聴」が大きな割合を占めているのが特徴で、時間・場所問わず楽しめるコンテンツと言えます。推し活消費をする場面として、配信に関連する“投げ銭“が2ジャンルの特徴になっています。また、オフラインイベント等の形でのコンテンツ配給が少ない分、グッズ購入に熱心な推し活層も多いようです。

主なグッズはアクリルスタンド(アクスタ)・ぬいぐるみ(ぬい)などが挙げられます。
このような推し活の仕方と消費行動の特徴は、2次元コンテンツの推し活層と類似点が多いともいえます。

一方2.5次元はメインの推し活が舞台鑑賞であり、実際に足を運んで推し活を楽しむコンテンツといえます。さらに公演が全国各地で行われることもざらではないため、舞台観劇に付随する消費として“遠征費“が挙げられます。2.5次元の推し活層は『実際に推しに会う』ことが重要であるため、人によっては消費行動の優先度がグッズ購入<舞台観劇になっていることもあるようです。

主な購入グッズをみてみると、アクリルスタンド(アクスタ)・缶バッジ(俳優の絵柄)・ブロマイド・トレーディングカード(トレカ)が挙げられます。

缶バッジは2次元の推し活層が「痛バッグ」を作る際に購入するグッズでもあります。「痛バッグ」とは、前面がクリア素材になっており、缶バッジを敷き詰めて飾ることができるバッグのことですが、実は2.5次元でもこの「痛バッグ」を作る文化が存在しています。

これはそもそも本ジャンルが、ゲームやアニメといった2次元コンテンツのメディアミックスの一つとして、登場している経緯が大きく影響しているのではないかと分析しています。

つまり2.5次元は2次元コンテンツと3次元アイドルコンテンツの推し活層どちらとも類似点が多く、「2次元と3次元のハイブリット推し活」といえるかもしれません。

前段では歌い手・VTuberと2.5次元という分類で特徴を紹介しました。
本段では今後、「3ジャンルに注目すべき理由」を分析していきます。

推し活総研では、歌い手・Vtuber・2.5次元どのジャンルも「楽曲」「ファンによるプラットフォームの活用」でより活発になっているコンテンツなのではないかと考えています。この2つの要素が、3ジャンルのとどまることを知らない急速な市場拡大の理由といえます。

では、2つの要素が具体的にどのように市場拡大に寄与しているのでしょうか?

まず、3ジャンルの推し活層は「楽曲」をトリガー・もしくは布教拡散)の手段として使用しています。

つまり楽曲をキッカケとし、推しと出会うことができるのです。これだけ聞くと「他アーティストやアイドルジャンルと同じでは?」と思うかもしれません。
しかし、プロモーション費をかけ、テレビメディアで取り上げられるようなアーティストやアイドルの楽曲とは違い、3ジャンルの楽曲は「YouTube」「TikTok」を媒介し拡散されています。そして大きな特徴として、TikTokで楽曲を拡散するのは“推し活層=ファン“であるということです。
「切り抜き動画」「歌詞動画」等をファンが作り投稿する→他ユーザーが投稿を見る→コンテンツを知るという流れの中心にYouTube・TikTokというプラットフォームが存在しているのです。

このように、YouTube・TikTokを媒介した推し活を自然と取り入れているファン層が築くコンテンツが『歌い手・VTuber・2.5次元』なのです。

まとめ


今回はインタビューやアンケート調査を通して、拡がり続ける『歌い手・VTuber・2.5次元』の世界の実態を紹介してきました。
3ジャンルで共通点や類似点もあれば違う点も存在しています。「推し活」「推し」と一括りにまとめるのではなく、各ジャンルの特徴を理解することが重要なのです。

推し活総研では今回紹介したジャンルだけでなく、各推し活ジャンルの特徴を理解し、適切な施策を提供するためのエッセンスを発信していきます。

推し活マーケティング・プロモーションにご興味がある法人の方は、下記アドレスまでお気軽にご連絡ください。

sara-sone@oshikatsusoken.jp



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?