「デンマークのRCT実験がマスクの効果を否定した」は誤り
「デンマークのRCT実験がマスクの効果を否定した」は誤り。実験の結果は「有意な科学的根拠は見つからなかった」であり、マスクの効果を否定したものではない。「この調査結果からマスク着用が感染防止に効果的ではないと結論付けることはできない」と論文も結論付けている。
【論文より抜粋】
“The findings, however, should not be used to conclude that a recommendation for everyone to wear masks in the community would not be effective in reducing SARS-CoV-2 infections, because the trial did not test the role of masks in source control of SARS-CoV-2 infection. “
また、以下の点で実験の設計も不十分とされる。
・被験者のマスク着用は推奨のみで自己申告制
・他から被験者への感染のみで、被験者から他への感染は対象外
マスク単独のRCTは過去に事例がないので、本実験は期待されたが、明確な結論は導けなかった。他には、カナダの大学が行ったエビデンスランクの上位のメタアナリシス研究論文や、デンマークのRCT実験以降のバングラデシュのRCT実験等があるが、これらについては別記事『「マスクの効果を証明する論文は世界のどこにもない」は誤り』を参照ください。