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引っ越しで試した段ボール箱整理法で、生まれて初めてものを減らせた話

引っ越しでものを詰めた段ボール箱から、使うものだけを取り出す段ボール箱整理法で、「ものを減らせるか?」という実験の記録。久しぶりに床が見える生活を取り戻せてうれしかったのです。

考えすぎて決められない

私はものの整理で「いる(使う)もの」を決めるのも、「いらない(使わない)もの」を決めるのも、どちらも苦手。

いるような気がするし、いらないような気もする。今は使わないけれど、この先使うかもしれない。あれに合うか? こっちにはどうだ? などと考えるのが苦痛で、いつしか決めるのをやめてしまいました

あるとき急に引っ越しが決まり、空(から)っぽの部屋に積み上げられた段ボール箱を見て思ったのです。

映画『365日のシンプルライフ』で主人公が倉庫から1日1個ものを選ぶように、段ボール箱から使うものだけを取り出していったらどうだろうか?

早速、ざっくりしたルールを決めて始めます。

・取り出したら戻さない
・収納用品は買わず、造りつけ収納を利用する
・段ボール箱に残ったものは手放す

全部使っている、は気持ちいい

引っ越しでものを詰めた段ボール箱は、約30箱(見出し画像)でした。家具や家電、寝具など大物は別で、箱に入る大きさのものだけです。

最初に段ボール箱から出したのはカーテン。次は照明器具。夜には歯ブラシ、タオル、シャンプーetc.そうやってひとつひとつ取り出し、造りつけ収納に並べていきます。

部屋に置いているものは全部使っている、という経験は初めてで、清々しさを感じます。それに不思議な安心感! まるで知り合いに囲まれているような雰囲気があるのです。

「使う」ではなく「使った」で判断

たとえば、お風呂に入ろうとタオルを取り出したとき。

この先使うだろうか、何枚いるだろうかなどと考えません。条件に合ったものにすっと手が伸びる。結果が教えてくれるので、考えないし悩まない。頭が疲れません。私はただ「使った」という事実を追認するだけ。

服や下着、靴、アクセサリーは、同じものばかり身に着けていることに気づきます。好きで着心地のいいものは早々に造りつけ収納に収まり、そうでないものはいつまでもそこ(箱の中)にありました。人って正直! 自分を信じていいのだ、と肯定感が芽生えます

自分で買った(はずの)ものの量に驚くこともありました。たとえば洗剤は、段ボール箱から9個も出てきました! 掃除はほとんどしなかったのに。そこで持ち方を見直し、今はアルカリ性、酸性、中性、塩素系の4種類4本を持つようにしています。

そうやって空(から)になった段ボール箱を処分し、1年を過ぎた頃には7箱に。季節がひと巡りし、シーズンもの(服やレジャー用品)の整理も終了。箱の中身の動きは鈍くなり、実験はゴール間近だと感じます。

箱に閉じ込めると古びて見える

実験当初、段ボール箱に残ったものは手放すつもりでした。箱を開けずにまるっと。けれどそれはできませんでした。執着心が邪魔をするのです。

残っているのは、思い出の品や好きなもの、何かに使えそうなもの。二度と手に入らないものもあったので、ものとじっくり向き合おうと腹をくくり、一般的な方法を試します。

それでも段ボール箱に残ったものは、「もう、いいかも」と気持ちの折り合いがつくまで待つことに。するとそのうち、今はそれほど好きじゃないのかも? と思い始めます。箱に閉じ込めたものは時間が経つほどに古びて見え、魅力が薄らいだように感じたのです。

思い出の品はあらかじめつくっておいた思い出ボックス1箱に収まるだけ持ち、残りの一部を造りつけ収納に、ほかはリサイクルショップに持っていき、実験を終えます。

ものは造りつけ収納に収まったので、家具を買い足す必要はなく、何もない部屋が生まれました。

メリット
・頭を使わない
・今の好みが見えてくる
・ものの持ち方、持つ量がわかる

デメリット
・時間がかかる
・段ボール箱が目触り


実験終了後も、部屋に段ボール箱をひとつ置き、動きの鈍いものや気持ちが離れたものを見つけたら、収納スペースから箱に移動。しばらく様子を見て、箱に残ったものは手放しています。

段ボール箱整理法は奇策かもしれませんが、こんな方法もあるのです。ものを減らすきっかけを探していた私にとっては救いでした。

「いる・いらない」「使う・使わない」という一般的な整理法でうまくいかなくても、「整理が下手だ」「私はダメだ」と思わなくていいのです。ダイエットのように、自分に合った方法を試すことで、あなたの正解はきっと見つかります。



㊟ものを無理に手放す必要はありません。わが家は家も収納スペースも狭く、安全で快適な暮らしを送るために、ものを整理しました。

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