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麻疹(はしか)の抗体検査・ワクチン接種をご検討ください

今年に入り、関西圏をはじめ全国各地で麻疹(はしか)感染者の報告が上がっています。


つい昨日も、大阪市内のイベントで麻疹の感染者が確認されたようです。

麻疹の感染力は非常に強力ですので、正しい感染予防・対策ができていなければ空気感染で多くの人が感染してしまう恐れがあります。

今一度、麻疹に関する正しい知識をつけて、感染対策を徹底してください。

麻疹に感染するとどうなる?

麻疹は、麻しんウイルスが空気感染・飛沫感染・接触感染によって人から人へ感染することによって発症します。

麻疹の免疫をもっていない人はほぼ確実に感染するとされているほど非常に強い感染力を保有しているのが特徴です。

麻疹に感染すると、感染後約10日後に咳や鼻水、38度を超える高熱とともに赤い発疹が現れることが多いとされています。

さらに重症化すると、肺炎や脳炎を合併したり、最悪死に至るケースもある危険な疾患です。

麻疹感染予防のためには、ワクチンを2回接種すること

麻疹の感染を防ぐためには、麻疹ワクチンを2回接種することで95%の方が抗体を十分に得ることができます。

しかし、国の定期予防接種で麻疹ワクチン接種が2回と定められたのは2000年4月2日以降の話です。

それ以前にお生まれになった方は、定期予防接種だけではワクチン接種は1回もしくは未接種の状態であるため、注意が必要となります。

もしもすでに麻疹に感染したことがあるという場合は、強力な免疫を保有していることが考えられますが、そうでない方は今一度ワクチン接種回数を確認してみてください。

ワクチン接種回数の早見表です。ご活用ください。

麻疹ワクチンを接種する前に、抗体検査を

麻疹ワクチンを2回接種できていなかった方や、2回打っていても麻疹ワクチンを打っておきたいと考えている方は、まずご自身の抗体検査を行うようにしてください。

受診のフローとしては、

  1. 麻疹抗体検査を受ける

  2. 抗体が少ない場合(陰性の場合)に、麻疹ワクチンを接種する

という流れになります。

抗体の有無に関する診断基準は、下記の通りです。

2024年3月時点、麻疹ワクチンの供給停止中

麻疹の感染が確認されている最中ではありますが、現在国内で生産されている麻疹単体ワクチンの供給が停止されています。

再供給されるまで待てない!という方においては、輸入ワクチンであるMMR(麻疹・風疹・おたふくかぜ)の混合ワクチンをおすすめします。

当院では、4月9日にMMRワクチンを入荷予定ですので、ワクチンをご希望の方はお電話にてご予約・ご相談ください。

大阪市にお住まいの妊娠をご希望の方は、風疹検査を受けられます

大阪市の取り組みとして、妊娠をご希望の女性及びそのパートナーを対象とした抗体検査およびワクチン接種(抗体が陰性の場合)を実施しております。

麻疹や風疹は「生ワクチン」という種類で、妊娠中には接種ができない種別のワクチンとなっています。
母子の健康を守るためにも、妊娠前の段階で必ず抗体のチェックとワクチン接種を済ませておくようにしましょう。

詳細はこちら▶︎


大阪市にお住まいで、風疹クーポン券をお持ちの方は検査・接種が可能です

第5期の風しんの定期接種対象者の方(昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性の方)は、風しんの予防接種を公費で受ける機会の全くなかった世代のため、風疹抗体検査および陰性の場合はワクチン接種を公費で受けられるように定められています。

ご自身の健康を守るのはもちろん、妊婦さんや小さなお子様に感染させないためにも、この機会を活用して検査されることを推奨します。

詳細はこちら▶︎


麻疹や風疹などの感染症から、自分や家族の健康を守りましょう

感染力が強力な麻疹や、母体や胎児の健康を阻害する風疹の予防は、ご自身はもちろん身近にいる大切なひとの健康を守るためにも必要不可欠です。

まずは抗体検査でご自身の状態を確認した上で、適宜ワクチンの接種を御検討いただければと思います。

そして、日頃からの手洗いうがい、マスクなどの感染対策を心がけ、感染症から身を守りましょう。


■麻疹抗体検査
4,400円(診察料・税込)

感染症診断についてはこちらから


麻疹ワクチンは、製造再開され次第改めてご報告いたします。


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