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カンボジア旅行記録 2024/03/18

東南アジアのなかではタイやベトナム、シンガポールあたりが旅行先として人気だと思う。僕はこれらの国にはまだ行けていないのだが、遺跡に興味があってカンボジアに行ってみたところ全ての点で大満足だった。また行きたいと思えるくらいだったので、次回の旅行のために記録に残す。人気国に比べて情報も少ないため、カンボジアに行きたい人の参考にもなったら嬉しい。

旅程

5泊6日で移動日、遺跡観光日、予定なし日、遺跡観光日、移動日(機内泊、翌朝帰国)とした。丸一日使える3日間の中日には予定を入れなかった。遺跡観光で早起きが続くため、正解だったと思う。

航空会社

関空発着でベトジェットエアを利用した。ハノイで乗り継ぎ。出発時間の遅れがあったが、それ以外大きなトラブルはなく、必要十分だった。機内では飲食の無料提供、モニター、充電口はない。安いだけあってなかなか狭い。

ホテル

Golden temple Residence
3月で一部屋4泊54000円。日本の感覚からすると格安。
スタッフ皆さんいつも笑顔で、サービスも行き届いており素晴らしいホテルだった。朝食はビュッフェ形式でどれも美味しい。パブストリートやオールドマーケットまで徒歩5分ほどと、立地も良い。チェックアウト後にもシャワーを利用させてくれる。部屋用の虫除けを持参したが、すでにホテル側で準備してあり不要だった。また利用したいと思えた。

現地遺跡ツアー

クロマーツアーズ

1日アンコール遺跡ツアー(アンコールトム、タプローム、アンコールワット、アプサラダンスショー)で利用した。2人で2食つき158 USD。車に乗るとクロマーをサービスしてくれ、首に巻いて異国気分が高まり嬉しかった。熱いガイドさんで、クメール王朝の歴史やポルポト政権について詳しく教えてくれた。割と話が長く、急いで見て回らなければならないポイントもあった。500 mLペットボトルの飲料水サービスあり。

日本語ガイドチーム

バンテアイ・スレイ、ベンメリア、コーケー遺跡群のツアーで利用した。2人で200 USD。遺跡の解説はもちろんのこと、移動中に見える畑の作物や遺跡周辺の木々、虫、現地での暮らしなども教えてくれた。各遺跡間の移動時間が1〜2時間あるが、程よく話しかけてくれた。遺跡を回るごとに飲料水ミニボトルのサービスあり。クーラーボックスでキンキンに冷えており、最高(カンボジアでは冷蔵庫でも日本ほど冷えていない)。

チップ事情

地球の歩き方だとチップは必要ない、ネット上だとチップは必要と記載があり、チップをどうすべきか困った。あくまで初めてカンボジアに行った僕の経験だが、一度もチップは渡さなかった。もともとはチップ文化がないようで、レストランなどではすでにサービス料が含まれていることが多かった。また、ホテルのベッドメイキングへのチップを用意したが、受け取られることはなかった。手渡しで渡せば喜ばれるだろうが、特に期待はされていないと思う。バーカウンターなどでチップボックスは見かけた。

日誌

1日目 大阪からシェムリアップへ

7時関空着。機内持ち込みの重量上限ギリギリだったため、ソワソワしながらチェックイン窓口の列に並ぶ。保安検査所の列に並びながら、持ってきた干し芋を処理。2時間前に到着していたが、行列と移動で余裕がなかった。格安航空の場合は3時間前に着いておいた方が良さそう。9時関空発、13時ハノイ着。フォーとサンドウィッチを食べた。基本的にカードが使える。17時ハノイ発、19時シェムリアップ空港着。ビザ取得は一瞬で終わった。
空港を出るとタクシーとトゥクトゥクのドライバーの群れ。値切り交渉をしなければ、と体が強張る。しかし相場を全く調べておらず、結局最初に声をかけてきたドライバーのタクシーにすんなり乗ってしまった。シェムリアップ空港からシェムリアップ市内のホテルまで35ドル。ぼられているんだろうな、悔しいのでこれについては絶対に検索しない。空港から市内まではタクシーで1時間。トゥクトゥクで向かうこともできるが、2時間かかるらしい。車内は冷房も効いているので、タクシーで良かったなとは思う。
21時ホテル GOLDEN TEMPLE RESIDENCE到着。ウェルカムドリンクとスナックが美味しかった。ゲストとして丁重に扱われ、当然かのように振る舞ったが内心戸惑った。ホテルのサービスについての説明は半分くらい英語が聞き取れなかった。少し落ち込んだ。カンボジア訛りがあるとはいえ、やはりリスニングが苦手だ。
ホテル近くのレストランで夕飯。ビール一杯0.5ドルという安さに驚いた。注文した料理の美味しさにも驚いた。日本の味と近い気がする。この時はまだカンボジアの治安にビビっていて、不正利用されるんじゃないかと恐れ、会計は現金にした。

生春巻きと豚肉キャベツ巻きとアモック

2日目 アンコール遺跡めぐり

予約しておいたクロマーツアーズの日本語ガイドさんがお迎え、8時。サービスでクロマーをくれた。首に巻くと異国感がでる。汚れても良いようなどうでも良いTシャツを着ていたが、色が生まれ、気分が良くなった。さらに相乗りにならずラッキー。
この日の行程はアンコールトム、タプローム、アンコールワット、プノンバケン(夕日)、ダンスショー。バスから降りると森の中にアンコールトムがあった。写真で見るのと実際に見るのとでは全く違う。スケール感はもちろんだが、見るために時間をかけていること、その場の気温や湿度、周囲の音、においなど、色々な要因が関係しているんだろう。すごいものに接すると鳥肌が立つ。アンコールトムを見た時はそれだけでなく、気付くと苦笑いのような引きつった顔になっていた。
遺跡やカンボジアの背景についてしっかり説明を受けることができ、さらに昼夜の食事つき、移動の手間を考えると日本語ガイドをお願いして本当に良かったと思う。神話や歴史、現在の遺跡事情を教えてもらいながら遺跡を見て回るのは、それぞれの像や彫刻への理解が深まりとても楽しかった。ただ、アンコールワットの第二回廊と第三回廊を回る時間が極端に少なかった。何か理由があるんだろうか。
3月はとても暑く、歩き回るので遺跡めぐりはかなりハード。ダラダラ汗がでてくるが、常に汗をかいている状態なのでむしろ気にならなくなってくる。ガイドブックには履き慣れた靴にせよと書かれていたのに、汚れてもいいように安い靴を買って履いてきた。しかもくるぶしソックスを履いたので案の定靴擦れ。こういうところを適当に済ませ、いつも後悔する。
遺跡めぐり後に日本人経営のクッキー店に寄った。どの日本語ガイドツアーにも組み込まれている。確実なお土産を買うには丁度良さそう。その後ダンスショーを観ながら夕飯。バイキング形式でどれも美味しかったが、牛ステーキなどの人気メニューは早めに品切れになっていた。予定にはなかったが、早めにレストランを出たせいかスーパーマーケットに寄ってくれた。胡椒とドライマンゴー、カシューナッツを購入。

ホテルのレストラン。色鮮やかで開放的。
アンコール遺跡チケット売り場。ガイドさんが案内してくれる。
バイヨン。すごすぎてぞっとした。
アンコールトム内部。現在も復元作業が続いている。
タ・プローム。少しずつ遺跡がダメージを受けているらしい。
アンコールワット。
アンコールワット第一回廊、乳海攪拌の壁画。彫刻がびっしり。
プノン・バケンで夕日鑑賞。地平線部分は雲で覆われ、完全に沈む様子は見られなかった。

3日目 無計画日

当初は日の出を見る予定だったが、早起きが続いていたためこの日はのんびりすることにした。
日中はオールドマーケットへ。どの店も売っているものは大体同じ。欲しいものがあれば、ひとつの店でまとめて価格交渉したほうが安くなるらしい。
夕方にはクメールの伝統マッサージを受けた。僕はマッサージを受けること自体が初めてで、アクティビティとして楽しかった。マッサージに行き慣れた同行者にとっては、内容的にあまり満足していなさそうだった。
夕飯は川沿いの屋台でロックラックとパッカウ?(豚肉とインゲンの炒め物)を食べた。どちらもとても美味い。クメール料理は醤油や和製中華のような味付けで、やはり日本人には馴染みやすいと思う。

パブストリート付近のナイトマーケット。1日中賑わっている。

4日目 郊外遺跡めぐり

カンボジア日本語ガイドチームにお願いし、バンテアイスレイ、ベンメリア、コーケー遺跡群をめぐった。8時出発。やや長距離の移動になるが、車内ではガイドさんが適度に話しかけてくれ、とてもリラックスできた。バンテアイスレイは規模は小さいものの、ひとつひとつの彫刻の美しさはダントツだった。深く彫ってあることで立体感がある。また非常に凝ったデザインで、細かい部分まで丁寧に彫られていた。ありがたや〜、ありがたや〜とおじいさんおばあさんが手を擦り合わせるシーンがよくみられるが、こういうことか、腑に落ちた。この美しい彫刻が1000年前に作られ、現在に至るまで残っていることに感謝の念が湧いた。ベンメリアは天空の城ラピュタのモデルになったとも言われる遺跡。恐ろしさを感じるほどに成長する木々のなかで、崩れかけながらもひっそり佇む姿は幻想的だった。同行者はほんとにこういうの現実にあるんだ、言っていた。近くに日本人の旅行者家族がおり、遺跡を背景に日本から持ってきたのであろう焼酎パックの写真を撮っていた。2リットルほどの大きいパックだったので、持ってくるのも大変だっただろう。どういう背景があったのか。コーケー遺跡群は2023年に世界遺産に登録されたばかりの遺跡。付近に60近くの遺跡が集まっているという。シェムリアップからは車で2,3時間ほど離れているので、水道も通っておらずかなりローカルな場所だった。コーケー遺跡群に着いたらすぐランチ。焼きそば的な料理を頼んでみると、これも美味い。麺自体はほぼチキンラーメンの麺で、和製中華風の野菜炒めとあえてあった。最も有名なピラミッドタイプの遺跡では、敷地内で地元の家族がくつろいでいたり、子供たちが遊んでいたりした。日本でも近所の神社で子供が遊んでいたりするが、遺跡もカンボジア人にとっては似たものなのかもしれない。家族でお祈りに来たりもするらしい。ただ、コーケー遺跡が世界遺産になるまで、その地域の人々も殆ど知らなかったというのはおもしろかった。最近道も整備されて観光客だけでなくカンボジア人の来訪も増えてきているらしい。
17時半にホテル着。パブストリート付近のお土産屋さんを物色しつつ、夕食のために予約していたレストランSokkhak River Loungeに向かう。3階席では天井に植物がたくさん吊るしてあり、映える。料理はどれも美味しく、飲みながらゆっくり色々食べたかったが、一皿の量が結構多い。二人で3〜4皿が限界だった。最後にクメールの伝統的なスイーツを注文した。クレープのような生地を巻いた形で、材料にはもち米を使っている。おそらくもち米を粉状にしていると思うのだが、ほろほろ崩れる感じで初めて食べる食感だった。このレストランで最も頼んでよかったと感じた。同じ時間帯にいくつかの団体客がきており、仕方がないことかもしれないがウェイターが空かず、なかなかオーダーを通せなかったのが残念だった。

バンテアイ・スレイ。非常に細かい彫刻がびっしり。
細かい上に彫りが深いため立体感がある。
近くの木にアリの巣(枝にくっつく葉っぱの塊)。スープにして食べるらしい。
ベンメリア。天空の城ラピュタのモデルともいわれている。
幻想的。
コーケー遺跡群付近のローカル食堂。水道も通っていない様子。
昼食のヌードル。馴染みある味付け。
コーケー遺跡群へ。
ピラミッド型。登れるはずだったが、階段の工事中で断念。
古い遺跡でレンガ造り。木が恐ろしいほど根を伸ばしている。
Sokkhak River Lounge。3階の内装がとても綺麗。

5日目 日の出、帰国

5時、前日に予約したトゥクトゥクでアンコールワットに向かった。アンコールチケットをまだ購入していない場合は、4時半に出なければいけないらしい。20分ほどでアンコールワットに到着。まだ薄暗く、比較的涼しいが湿度は高い。あたりにはセミの鳴く声が響き渡っていた。年に2回、春分の日と秋分の日はアンコールワットの中央の塔から朝日が昇る。計画していたわけではないが、なんとラッキーなことにこの日は春分の日だった。そのせいなのか、いつもなのか、アンコールワットに着くと多くの人が集まっていた。西門内を通る時には大渋滞で、立ち止まって写真を撮る人へのkeep moving!!の叫びがあちこちから起こっていた。辺りが明るくなり始めており、日の出が見れないのではないかという焦りの空気が立ち込めていたのだ。春分の日ということあって、西門から伸びる中央の道が最も混雑していた。アンコールワットに近づくにつれ、むしろ人が減ってきた。なぜだろうと思っていると、中央の道の両脇に植えてあるヤシの木と、アンコールワットの左右の塔が重なってしまった。なるほど。左にずれて、小さめの遺跡がある場所を陣取った。結果的に、なかなか良い場所だった気がする。ガイドを雇っている人も同じ場所に来ており、混雑を避けつつ日の出を鑑賞する穴場だったのではないか。この頃にはだいぶ明るくなっており、いまかいまかと日の出を待っていたが、結局随分待った。さっきの焦りはなんだったのか。ようやく太陽が少し頭を出した時は、あたりから歓声が上がった。地平線に近い太陽は赤味が強く、サイズも大きく見え、アンコールワットとともにとても美しかった。よく考えれば当たり前のことだが、太陽の動きはかなり遅い。ということで色々な角度から朝日を鑑賞できた。中央の道上は依然として大混雑していたが、潜り込んで春分の日ならではの景色を見ることにも成功した。
7時すぎ、ホテルに戻って朝食、その後朝寝。朝日鑑賞からそのまま遺跡見学に向かうパターンもあったが、個人的にはのんびりした旅が良かったので、朝日と遺跡見学を分けて正解だったと思っている。11時、オールドマーケットで最後のお土産さがし。値切らなければならないと思うと、買ったら負けという気分になってくる。ガイドさんによると、観光客だけでなく地元民も、市場で野菜などを買う時には値切り交渉が必要らしい。毎日の交渉は骨が折れる。日本のように妥当な値段が決まっていて、法外な値段でぼられることがないというのは楽なことなんだな。ホテルに戻ってシャワーで汗を流し、14時チェックアウト。15時の空港行きタクシーの迎えまで、すぐ近くのレストランで昼食がてら時間を過ごす。地球の歩き方にも載っているここはチキンハンバーガーが激安(何ドルかは忘れた、確か1ドル以下)。しかし残念ながらそのメニューを見落とし、ビーフサンドとパイナップル入りチャーハンを注文した。ビーフサンドはもちろん美味しかったが(ビーフはロックラック風)、パイナップル入りチャーハンの美味しさには驚いた。酢豚のパイナップルはどうもパイナップルが浮いて感じてしまうが、このチャーハンでは馴染んでおり、日本では食べれない味で非常に美味しかった。
15時ホテル出発、16時シェムリアップ空港着。離陸3時間前だったためか、行列もなくスムーズに出国ゲートを通過。通過後にもお土産店が1つあり、アンコールクッキーや酒類などのカンボジア土産を買える。空港外と比べても値段はそこまで変わらず、余ったドルやリエルを使うには丁度良いと思う。レジの店員さんはとても親切。リエルから優先して使い、残りはカード払いという面倒なことも店員さんから提案してくれた。19時シェムリアップ発。

日の出を待つ。
その瞬間。
パイナップル入りチャーハン。意外と相性抜群。

反省点

  • 地球の歩き方を持っていかなかった:移動中に遺跡の説明を見ておきたかった。

  • ギガを買いすぎた:ツアーを依頼している日はほとんどギガを使わない。そもそも電波が通じないエリアも多いため、トータルで1 GBも使わなかった。

  • 折りたたみバッグを持っていくべきだった:帰りはお土産で荷物が増える。

  • お土産をケチった:売りの押しが強いと買ったら負けな気分になる。胡椒やストールなど、バラマキ土産をもっと買っておけばよかった。

  • スマホのストラップ:防犯のほか、遺跡観光中にもし落としたら取りに行けない状況が多かった。

雨季後の10〜11月は過ごしやすく、さらに緑も多くのこっているため、遺跡観光に適しているらしい。この時期にぜひまた来たい。


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