見出し画像

#100: こんなときだから♪ディラン〜生きていくということ「風に吹かれて」

ディラン:風に吹かれて(1963)

#99 -105のテーマは「風のように軽やかに,しなやかに生きるー風と音楽」

新年度という新しいノートをめくるような気持ちで迎えるはずだった2020年,春。新型コロナウィルスは私たちのノートを勝手に開き,ぐちゃぐちゃに書き殴りました。

ワクワクしながら新しいノートを開き,今年はあんなことをして,こんなことをして,とたくさん描く予定だったのに…….その楽しみを奪われてしまいました。
あんなこと,こんなことが今年は待っている,と思っていたのに,それらはすべて消え去ってしまいました。

しかし,こんなときだから,こんなときだからこそ,やれることがあるんじゃないか。新しいノートの最初のページは台無しにされてしまったけれど,残りのページにはまだ書ける。だったら,ここに書いていけばいいじゃないか。3月から始めた「こんなときだから♪」は,家主にとってそんなノートに綴った日記のようなものになりました。

そして,気が付いたら100曲目という節目を迎えました。

最初は,なんだかこのままではコロナに身体だけでなく,心までも蝕まれそうな気がしたので,それに立ち向かうために,今日という1日の始まりの朝に聴きたい音楽を選ぼう,そしてそれを私の大切な仲間と共有しよう,という気持ちで始めましたが,こんなに楽しくなるなんて,正直想像していませんでした。それもそれも,アートな小部屋に集まってくれたみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。

これまで節目の曲,というものをあまり意識していなかったのですが,100という数字は無視できず.....何の曲にしようか,すごく迷ったのですが……。

答えは「風にある」,つまり一つの正解っていうものはないのだ。そしてそれは,与えられるものではないんだよ,と教えてくれたボブ・ディラン(1941- )「風に吹かれて」を選びました。音楽的には,イントロもエンディングもない,淡々と綴られる語りのような歌に,畏怖の念すら感じられます。まさに風のように軽やかなんだけれども,奥深い。ああ,こんな風に生きていけたらなんて素敵なんだろう! と改めて思いました。

まだまだ,先行き不透明な落ち着かない日々が続いていますが,こんなときだからこそ,ディランの言葉と音楽を届けたいと思います。

今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!


この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,034件

最後までお読みいただきありがとうございます。サポートは取材費として活用させていただきます。