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#75: こんなときだから♪スメタナ〜祖国の母なる川「モルダウ」

スメタナ:連作交響詩『わが祖国』より 「モルダウ(ヴルタヴァ)」(1879)

#71 -77のテーマは「音楽家を惹きつけて止まない『水』という現象ー水と音楽」

「あなたにとって故郷を感じるものは?」

家主は故郷の海です。詳しく言うと博多湾でしょうか。
高校へはバスで通学していたのですが,郊外にある住宅街にすんでいたので,都市高速という高速道路を毎日のように通っていました。
故郷へ戻り,バスに乗って高速道路から見える博多湾を見ると「帰ってきたな」と思うと同時に心がホワッとなります。

なので,故郷を離れた後も,水辺がある地域に住んだり,池のある公園の近くに住んだり,水を見ると心が落ち着くのは,故郷の風景が刷り込まれているのだろうな,と思います。

本日お送りするベドルジフ・スメタナ(1824-1884)は祖国チェコのために作品を作りました。その名もズバリ「我が祖国」。プラハの美しい風景を描いた6曲からなる交響詩であり,なかでも「モルダウ」は印象的なメロディに歌詞がつけられるなど,日本でも大変ポピュラーな作品となりました。

フルートで始まる小さな源流はやがて弦楽器に引き継がれ大流へと変わり雄大な川の流れへと変化していきます。大河の描いているのは(メロディではなく伴奏部にあたる部分)弦楽器なのですが,これが実はとても難しく,一人一人の技術と高いアンサンブル力が求められます(逆に崩壊すると反乱しちゃうのかしら?)。

あなたにとっての故郷の風景も重ね合わせながら,オーケストラが奏でる壮大な「水」をお楽しみください。

今日もあなたにとって素敵な一日でありますように!


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